君の瞳にみえる風
風は包んでくれる。人の、心と身体を。
ふわりと優しく、肌を撫でてゆく。
さあーっと爽やかに、花や、草をゆらす。
凍りついた心を温められる。
心を優しくしてくれる。
風の軌跡は、周りのものたちが教えてくれる。
風の気持ちも、周りのものたちが教えてくれる。
それは、眼に視える。
耳で聴ける。
いつもいつも。幼い頃から。
周りの人が頼りだった。
「風」は、みえないから。
…僕には、みえないから。
僕には、感じられないから。
けれど。
風は、いつも見守ってくれている。優しく、やわらかく。
そう、思っていた。
君のかみが、ふわりとなびいた。
君の瞳に、ぬけるような青空が映っていた。
ふいに、その瞳に僕が映った。
そして君は、笑ったんだ。優しかった、あの日の風のように。
それは、これ以上ないほどに、僕の心を包んで、僕の顔を火照らせたんだ。
伝えることが、あるんだ。君に、ずっと伝えたかったこと。
「……ねぇ…――――――――――――――
「うん…あのね?―――――――――――
風に擦れる葉の音が、やけに大きく聞こえた。
風は、今日もゆるりと吹いている。
水の上をすべり、草葉の上を駆け抜けている。
風は、今日も誰かを優しくする。
今日も、
君のかみをゆらす。
赤くなってうつむいた君の目を覗き込むと、同じように赤面した、嬉しそうな僕が映っていて…。
ああ、そうか。
僕にも「風」は、みえていたんだ。
僕にも、「風」は感じられたんだ。
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