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【連載版】本格異世界グルメ ~チートを断って異世界転生してみたら本格中世の村で俺のグルメ無双がヤバイ~  作者: 川獺右端


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第26話 出勤してまずは鍛冶屋さんへ

「ちゃんと分量量って作れよな、ピカリ」

「お、おう……」


 ……。

 よく考えたら農民の子供に計量計算は難しいかもなあ。

 お昼の村のマダムのマヨネーズ教室は成功するのか?


「卵黄は一、オリーブオイルはこのカップに一杯、お酢はサジ一つ、塩はサジ半分だ」

「お、おう」


 ピカリが忘れないように羊皮紙の切れ端に、卵の絵、オリーブオイルの絵、お酢の絵、お塩の絵で図示しておいた。


「オイルはちょっとずつ混ぜて泡立てろ、いいな」

「わ、解った」

「駄目だったら兄ちゃんが後で行ってみんなに教えるから、気楽にやってこいよ」

「あ、ありがと……、兄ちゃん」


 ピカリはちょっと赤くなって口を尖らせた。


「オイルはみんな使ってもいいから」

「わ、くれんの!」

「まあな」


 俺は使いかけのオリーブオイルの瓶をピカリに渡した。

 奴は謹んで受け取った。


「それじゃ、行ってくるぜ、父ちゃん、母ちゃん、みんな」

「おう、いってこい」

「がんばりなよ」


 俺は家族に送り出されて家を後にした。


 村は朝早くから皆がぱたぱたと動き回っている。

 鶏や犬、猫なんかもパタパタと動き回る。


「あ、リュージおはよう、今から領館に出勤?」

「そうだよ、クララ」

「また凄い料理を発明したってピカリちゃんが騒いでいたわよ」

「領館でも評判でご褒美も貰ったよ」

「あら、良かったわね、村としても誇らしいわ」


 さすがは村長の娘だなあ、政治的な発言をさらりと入れる。

 美人で賢くて嫌になっちゃうね。


「ありがとう、今日ピカリが作り方教室をやるそうだから、手伝ってやってくれよ」

「解ったわ、新しい料理は楽しみね、いってらっしゃい、リュージ」

「ああ、行ってきます」


 クララに送り出されて浮ついた気持ちで川縁の道をぽくぽくと行く。

 初夏でちょっと暑い感じだけど良い陽気だね。

 今年は良い感じに小麦が取れそうだな。


 領館の衛兵さんたちは俺を見るとニッカリ笑って通してくれた。


「おー、リュージ、マヨネーズってお前が発明したんだって、すげえじゃん」

「美味かったぜー、野菜があんなに美味いと思ったのは初めてだよ」

「いやあ、他の料理人さんの腕が良いからですよ」

「あはは、そんな事はねえわな」

「まあまた新作料理を作ってくれよ」


 そうか、領館のサブキッチンでも作ってたから、領館の人全員がマヨネーズを食べたんだな。

 気に入ってくれる人が多くて嬉しいな。


 ちょっと早めに領館に着いたので鍛冶場に回る。


「おお、リュージ、昨日の料理は美味かったぜ、すげえな、マヨネーズたあ」

「気に入ってくれましたか、ゴメスさん」

「おおよ、不思議な味で、かかあと一緒にはまっちまったな、がはは」


 ゴメスさんは奥さんもいるんだねえ。


 俺は小兄ちゃんの作ったMy泡立て器をゴメスさんに見せた。


「おお、村鍛冶か? おお、なかなか良い感じの出来だな、おお取っ手に工夫があるな、いいな、この感じ」

「うちの兄が作った奴ですよ」

「そうか、なかなか使いやすそうだ。マヨネーズは郷全体に流行りそうだ、先に泡立て器の数を作っておいた方が良いから、お前の村の鍛冶屋にも手伝ってもらうぜ」

「多分大丈夫と思います。良かったら使ってやってください」

「おう、まかせとけリュージ、ガハハ」


 相変わらずゴメスさんは豪快だな。


 メインキッチンの控え室に入り、洗い立てのコック着に着替えた。

 フリッツさまは相変わらず機嫌が悪そうだ。


 朝ご飯の洗い物が出て、俺が受け取って丁寧に洗った。


「お嬢様が朝にもスダラマッシュとマヨネーズが欲しいって言ってたわ」

「朝っぱらからそんな時間の掛かる料理を作ってられねえよっ!!」


 配膳メイドさんに怒鳴ってどうするんだ、フリッツさまよう。


「俺が朝食にも参加して、スダラマッシュとマヨネーズを作りましょうか、フリッツさま?」

「うるせえよっ、食事のメニューを決めるのは俺だっ!! ひっこんでろ農民!!」


 場の空気が凍り付いたなあ。

 子供か、この人は。


「肉だ、朝から貴族は肉を食って元気を出さねえといけねえんだよっ!! 朝からスダラマッシュやら、マヨネーズ野菜やらを食ったら肉が入らねえだろっ!! 貴族の食事は肉なんだよっ!!」


 やれやれ、フリッツさまの肉料理への信仰が厚いな。

 前世日本人にすると、朝から肉の取り過ぎの気がするんだけどなあ。

 バランス的にはもっと青物を取らないとさあ。

 まあ、トマトもトウモロコシもまだ来て無いから選択肢が非常に狭いんだけどね。


 とりあえず、昼食のメニューが発表されて、皆はそれを作り始めた。

 俺も、スダラ芋を蒸かし、マヨネーズを泡立てた。


「その泡立て器、いいな、自作かい?」

「俺の兄が鍛冶屋で働いてまして、作ってくれたんですよ、ロッカさん」

「針金が細いが、その分沢山生えてるな、使いやすそうだ」


 俺がロッカさんにMy泡立て器を自慢すると、皆、そっぽを向きながら聞き耳を立てている感じだな。


「ただ、怖いのは、泡立て部が鉄ですから、酢と塩で腐食しそうなんですよね、そうするとマヨネーズの味が変わってしまいますし」

「ああ、なるほど、メッキの方が良いのか、だが、メッキだと高そうだな」

「今の所は良く洗ってこれを使って、メッキ製を考える感じですね」


 メッキといっても俺はやり方も解らないしなあ。

 街のメッキ工場で働いていれば良かったかもなあ。

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