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【連載版】本格異世界グルメ ~チートを断って異世界転生してみたら本格中世の村で俺のグルメ無双がヤバイ~  作者: 川獺右端


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第17話 俺様、試作用の素材を探す

 領館のメインキッチンには卵も酢もオリーブオイルも塩もある。

 あるのだが、それをパクって試作すると、まあ多分怒られて領館を首になるのであろう。

 俺はまだ偉く無いから、料理の試作も自費で開発しなくてはなあ。

 領街でオリーブオイルを探して買おうかな。

 本当はサラダ油があれば良いのだが、中世ぐらいの文明度の世界では、オリーブオイルだろうなあ。

 菜種油とかは生産していなさそうだ。


 さて、昼食の準備まで、少しの空き時間だな。

 マリラさんを手伝って調理台と流しの掃除をする。


 従業員サブキッチンに行くと、調理メイドに芋の皮むきを頼まれた。

 メインキッチンでは野菜の下ごしらえもさせて貰えないので喜んで手伝う。


「もう、スダラマッシュブームでさあ、毎日毎日芋の皮むきよ」

「蒸かし加減はこんなもんか、リュージよ」

「串を刺して、すっと入れば大丈夫だよ」

「串か、解った」


 サブキッチンでは領館中のスタッフの食事を作るので、メインキッチンと作業量が違うね。

 どっかどっかと沢山作る。

 パンも自家製で焼いている。


「三時頃にも来いよ、おやつも作るから手伝え、今日はクッキーじゃ」

「リュージは手伝ってくれるので助かるよ~、メインキッチンの奴らはお高くとまりやがってさあ」

「あはは、まあ、選抜された料理人って誇りを持ってんじゃないかな?」


 お昼前までサブキッチンを手伝って、メインキッチンに戻った。

 本日の献立をフリッツさまが黒板に書き留めた。


『猪のロースト、ウズラの包み焼き、ビーフテールスープ、白パン、スダラマッシュ』


 であった。

 野菜がほとんどないなあ。

 スダラマッシュに野菜を増やしたいけど味が変わるからなあ。

 マジでマヨネーズが欲しい所だ。


 俺はスダラ芋をカマス袋から取って蒸し器にセットした。

 蒸している間にズッキーニと赤カブの飾り切りをする。

 小さな赤カブを上手に切ると薔薇っぽいロマンティックなお花になるんだな。

 のっぽさんと若い人が興味深そうに見ていたので、赤カブの飾り切りをゆっくりとやってみた。

 俺と仲良くしてるのをフリッツさまに見られると困るので無言での交流だけど、やっぱ料理が好きな同士だから何か伝わるね。


「ぎゃあ、また可愛い物をっ、リュージさん、あんた凄いわねっ」

「ありがとう、えへへ」


 配膳のメイドさんにも大好評であった。


「ちっ、小手先のごまかしで良い気になりやがって……」


 フリッツさまが睨んでいるのだが、俺にはどうにもならないからなあ。

 スダラ芋だけをぼとんとお皿に落とす訳にもいかないしさ。


 メイドさんが帰ってきて、赤カブのお花がシャーロッテさまに大好評だと教えてもらった。

 ズッキーニと赤カブの飾り切りもスダラマッシュと一緒に食べてくれたそうだ。

 うん、野菜を取って貰えるのは何よりだな。


「まあ、シャーロッテの奴は飽きっぽいからな、そのうちスダラマッシュにも飽きるだろうよ、そうしたら、リュージなんか追い出してやるからな」

「はあ、そうですか、すいません」


 フリッツさまに曖昧な返事をして、俺はメインキッチンを出た。

 サブキッチンは依然として鉄火場で、一歩入ったら、スダラのマッシュを手伝わされた。


「リュージお昼は?」

「まだですよ」


 今日はのっぽさんのサンドイッチが出る間にサブキッチンに来たからな。


「おーし、じゃあ、スタッフの昼食を出してやろう」

「ありがたく食べろ~」


 スタッフの今日のランチは猪のロースト、牛テールスープ、スダラマッシュ、白パンだった。

 なんというか、村の食事に比べれば、お祭りの食事だよなあ。

 うわ、すんごい美味い。


 スダラマッシュがポテトサラダみたいな地位にいるなあ。

 もうちょっと野菜を足したいものだ。


 スタッフの食事はこれが基本で、騎士とか衛兵さんの肉体系の職の人にはもう一品牛肉のステーキが付く。

 事務職の人とかには少し盛りを減らす感じで対応しているらしい。


「みんなさあ、スダラマッシュ好きなんだよ」

「美味しいよなあ、次の料理の発明はまだか、リュウジ」

「今、考え中だけど、素材を揃えないと」

「お、何が要るんだ?」

「オリーブオイルかな」

「キッチンからパクっていけやー」

「いや、それはやっちゃ駄目だよ」

「リュージは真面目だなあ」

「立派な野郎だぜ」


 話を聞いていたメイド長のボフダナさんが寄ってきた。


「オリーブオイルかい? 出入りの業者に頼んじゃどうかね」

「え、良いんですか」

「料理の発明だろ、私らにも益がある事だから手伝うさ。分量は?」

「一瓶ぐらいで良いですよ」

「解ったよ、頼んでおくから明日には届くさね」

「おー、何作るの何作るの」

「サラダのドレッシングみたいな物をね」

「「「……」」」

「「「野菜かよ!!」」」


 まったく中世の人は肉が好きだよなあ。

 野菜食わないと病気になるんだぞ。



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