表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】本格異世界グルメ ~チートを断って異世界転生してみたら本格中世の村で俺のグルメ無双がヤバイ~  作者: 川獺右端


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/27

第15話 マヨネーズまでの遠い道のり

 領街から出て、川沿いの道をぶらぶらと歩く。

 夜だから何か襲って来そうで怖いね。

 まあ、平地の川沿いだから盗賊とかは住んでいないし魔物も魔豚ぐらいなのでそんなに治安は悪く無い。

 川に住む魔物とか居そうで真っ黒な水面が怖いけれども、まあ気にしないで行こう、村はもうすぐだし。


 村の門が見えて来た。

 生意気に村は俺の身長ぐらいの柵で覆われて門がある。

 非常事態の時は門番が立つけど普段は掛け金が掛けられていて勝手に出入りが出来る。

 とはいえ、飲み屋のある領街までは結構距離があるので村人はあまり夜に行ったりはしない。

 お金もあまり無いしね。


 村の中に入ると一安心。

 狼も野犬も魔豚も村の中には入ってこれない。


 自宅に戻ると、みんなは寝ていて、母ちゃんだけが台所にいて縄をなっていた。


「お帰りリュウジ、どうだった?」

「意外に良い所だったよ。領館は広いね」

「そうかいそうかい、領館に働きに出れるなんてのは村でも選ばれた人間だからね、良かったねえ。飯は?」

「下さい」

「あいよ」


 そう言って母ちゃんはスダラマッシュとシチューをよそって黒パンをくれた。

 シチューは何時も火を入れて悪くならないようにしているんだな。

 暗い家の中でもそもそと晩餐を食べる。

 家の飯は、そんなに美味く無いけど、いつもの安心する味わいだな。

 スダラマッシュも水芋にしたから美味しい。


 マヨネーズを足してポテトサラダ風にしたいよなあ。

 作るとなると、必要なのは、卵、お酢、塩、油か。

 胡椒は宝物だから無理だな。


 卵は養鶏している農家があるから手に入れられなくはない。

 高いんだけどね。

 ただ、衛生状態が前世日本とは段違いに悪いから、生卵はまず無理だろう。


 お酢はビネガーで無くは無い。

 秋にとれた屑林檎を潰してリンゴ酢を生産している家がある。


 問題は油だよなあ。

 オリーブオイルとかは流通してるんだけど、買わないといけないし。

 領館では使っているが、村で実験に使えるもんでもないな。

 どうしたもんか。

 レシピの買い上げ金で、少し買うかなあ。


 ちなみに家で使ってる油はラードのたぐいだ。

 今、母ちゃんが縄をなっている灯火もラードを使っていてちょっとケモノ臭い。

 魔豚を仕留めると、結構ラードは出るので農村では重宝しているのだが、とうぜん味がアレなのでマヨネーズには使えない。

 今度、魔豚が仕留められたらラードを使ってトンカツとか作るかな。

 パン粉を作るのが大変だが、肉好きの家族は喜びそうだな。

 異世界転移料理の定番だけどね。


 うーん、まずはマヨネーズマヨネーズ。

 試作をして、日にちをおいてピカリに食べさせてお腹を壊さないか人体実験をしようか……。

 というかピカリの腹は超頑丈だからなあ、試験にならないかもなあ。

 前も、家族全員が食中毒に倒れても、奴だけケロッとしていたしな。


 問題は卵の殻の雑菌だよな。

 酢とか塩には滅菌効果があるとか聞いた事があるんだが、効果はどうなのかな。

 マヨネーズの原型が出来たのは結構昔なんだから、現代的な滅菌環境ではなさそうなんだが。


 まあ、領館で働きながら材料を揃えて試作してみるか。

 御領主さまも、シャーロット様も、肉ばっかり食べていたら体を壊してしまうからなあ。

 あのお二人が健康に暮らして行けるように美味しくお野菜を取れるような料理を考えよう。

 そうしよう。


 食事が終わったので、服を脱いで全裸で寝床にもぐりこんだ。

 ピカリが寝ぼけて抱きついてくるが、間に犬を引っ張り上げてバリアとした。



「朝だよ、飯を食って仕事にでかけな」


 母ちゃんの号令で一家は起き出した。

 朝ご飯はシチューに黒パンだ。

 年がら年中ずっとこのメニューだな。


「兄ちゃん、領館でご馳走は出るのか?」

「でねえ、ご馳走を作りに行ってるので喰いに行ってるわけじゃねえから」

「そうかー、夢が無いなあ」

「俺らのご馳走なんかは村祭りの時ぐらいだ」

「んだなあ、またケーキ出るかな」

「出るといいなあ」


 去年の村祭りでは山で蜂蜜を見つけた奴がいて、甘い甘いケーキを作って祭りで村民に配ったんだな。

 甘くて美味かった。


 この世界は、南洋でサトウキビプランテーションとか始まって無いので、砂糖のたぐいが一切無い。

 甜菜とかの砂糖大根の生産も始まってないんだろうなあ。

 甘味といえば、蜂蜜ぐらいだな。

 あと、麦芽糖の水飴があるけど、作り方が解らん。


 本格ファンタジーグルメの最適解は甘味を発見する事なんだが、前世の歴史でも大変だった糖はこっちでもなかなか出来ないもんなんだよな。


 とりあえず、良い酢と良い油を手に入れて、マヨネーズの試作をしよう。

 沢山酢と塩を利かせればなんとかなるのか?

 やっぱり異世界グルメは大変なんだよなあ。

よろしかったら、ブックマークとか、感想とか、レビューとかをいただけたら嬉しいです。

また、下の[☆☆☆☆☆]で評価していただくと励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ