63.拡大するハーレム
朝。
シャワーを浴び、さっぱりした佐々木が食堂に入ると、リベラがすでに待っていた。
「おはようございます、佐々木様。昨晩はさみしさはまぎれましたか?」
リベラの質問に佐々木はビクリと肩を震わせた。
「…おかげさまで」
そんな会話をしていると、食堂に下着姿のままでメイリンが入ってきた。
「メイリンさん。昨日はお疲れ様でした。佐々木様はたいそうご満足だったそうです」
「ホントか?そりゃうれしいな」
メイリンは豪快に笑いながら、佐々木の背中を勢いよく叩いた。
メイリンとリベラに挟まれ、オドオドする佐々木。
「イヤ、あれは、その…」
「イヤ?満足できなかったのですか?」
必要以上に驚いたフリをするリベラに重ねるようにメイリンが質問した。
「えっ、そうなのか?ドコが良くなかったんだ?」
2人はじっと、佐々木の次の言葉を待った。
「…いや。…とても、よかったです」
「何だよ、おどかすなよ佐々木!」
「そうですよ。佐々木様は恥ずかしさから、感謝と感情を抑えがちです。権力のある者の義務として、周りの者にその気持ちは正しく伝えるべきです」
リベラは佐々木の行動を正確に指摘した。
「いや…、みんないつも、とても良くしてくれて…とても、とてもありがとう」
佐々木は、顔を真っ赤にしながらそういうのがやっとだった。
他のメンバーも次々と食堂に入ってきた。
皆、佐々木と下着姿のメイリンの様子を一瞥し、やっぱりといった顔でそれぞれ席に着いた。
話を一旦切り替え、リベラが今日の予定を話しだした。
「佐々木様。本日はギルさんが、アークへ訪問すると連絡がありました。カジノ建設に関する専門家を連れてくるそうです。アークに常駐させたいとの事でしたのでお部屋の準備も始めております」
「そうなんだ。いよいよカジノ計画も具体化する事になるんだね」
「カジノはいいなぁ。夢が膨らむぜ」
佐々木もメイリンもお気楽な感想を述べていた。
しかし、メイリンは一つ気になり、リベラに質問した。
「ちなみにそりゃ女性かい?」
「はい。そのとおりです」
「ってことは、…美人なんだろうな」
「おそらく。骨抜きにするつもりかもしれんね」
アテナは興味深そうな視線を3人に投げかけた。
「ふうん、おかしいなぁ?順番でいくと、次は私の番だと思ってたんだけどなぁ。まだまだ先になるのかなぁ」
冗談とも本気とも取れる大きめの独り言を、佐々木は聞こえないフリをしていた。
「佐々木様。ここまで女性に言わせておいて邪険に扱うのはいかがなものでしょう?」
そう言ってリベラはメイリンの方を見た。
「だな。その言い分は正しいな」
それを聞き、アテナもニヤニヤしだした。
「そうかー。そろそろ、私も覚悟を決めたほうが良さそうなんだなぁ」
再び、大きな独り言を話すアテネに佐々木は必死で聞こえないフリを続けた。
「佐々木、お楽しみの所、すまんが、昨日の話で少し気になったことがあるんだ」
話を切り替えるようにアードが語りだした。




