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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、孤独な億万長者~  作者: まいぷろ
第10章:男の覚悟と伝説の要塞

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49.引き換えの資源量

アークに来たついでとばかりに、ギルはアークの倉庫を見せてもらうことにした。

モニターに映し出される倉庫の数々には様々な資源が保管されていた。


そのいくつかには、今この瞬間、資源運搬船が大量の資源を運び入れており、その総量を増やしていた。


「アヴァロン完成後、残りの資源はアヴァロンの20%。約5万3千立方キロメートルを埋める予定です」


リベラがそう告げると、目の前のホログラムに、資源別の詳細な量がグラフで表示された。その膨大な量を見たギルは、目を見開いた。


アヴァロンを作っても、なおそれほどの資源が残るという話にギルは驚愕した。

「なんて量だよ、バケモノか、お前は…」


もし、この資源を手に入れる事になっていたらどうなっていただろう?


巨万の富を手に入れれたかもしれないが、残りの寿命でこの資源を売り払うことが出来たろうかと恐ろしくなっていた。


さらにそんな量の資源と1人の女性とを交換しようとした佐々木のことを考えた。

やはり、アイツも普通なようで、頭のネジが何本か飛んでいるのかもしれない。


リラはそこまで深く考えず、セレネに語りかけていた。

「アンタ、イイ男をつかまえたね」


ギルはカジノ以外の事が面倒になってきた。

「そうだ、佐々木。お前のその能力を見込んでひとつオレの願いを聞いちゃくれねぇか?」

最後にギルが佐々木にお願いをしてきた・・・


交渉を終えギルは、アークを後にしようとした。

その時、格納庫で佐々木の仲間の一人とすれ違った。


「ん?もしかしてギルさんかい?」

その男が驚いた様子でギルに声をかけた。


ギルもまじまじと男の顔を見て、目を見開いた。

「お、お前…アードか!?」


50年前、旧アヴァロンの建設が始まった頃、商人のギルは80歳で、設計士のアードは30歳だった。


二人は旧アヴァロンで、知り合いだった。


「なんだよ、おまえじいさんになっちまったな」

ギルは笑いながら、アードの肩を叩いた。

「なにいってんだよ。そっちこそとっくの昔に死んだと思ってたぜ」

運命の再会に、ギルとアードの胸は熱くなった。


「アヴァロンが堕ちたと聞いた時、もうお前に会えないかと思ったがこんな所で会うなんてな。なるほど、お前がいるからアヴァロンなのか。」

ギルは佐々木がアヴァロンを作り出せた本当の理由がわかった。


「それにしても、佐々木はスゲーな。お前を仲間に入れるなんて」

ギルは佐々木の人を引き寄せる能力のすごさを再び感じていた。


「いや、どちらかと言うとワシがお願いしたんだ。今回のアヴァロンは前の失敗を参考にして作っているからな。そうそう堕ちることはないさ。ところでココには何をしに?」

アードの質問にギルは答えた。


「佐々木がカジノを作るって言うんでな。力になることにしたんだ」

ギルの答えにアードは納得がいった。

「そうか、仲間になってくれるってことなんだな。また一緒に仕事が出来てワシは嬉しいよ」

そう言ってアードは右手を差し出した。


ニヤリと笑いギルもその手を握り返した。


帰りの船の中で、ギルは呟いた。

「…仲間か」

いつもお話を見ていただいているみなさん。ありがとうございます。

最近皆さんからいただく評価はかなり嬉しく、書いてよかったと思えます。

またよければ見に来てくださいね。

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