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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、孤独な億万長者~  作者: まいぷろ
第5章:契約と強要

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24.貧弱な装備と隣のベッド

リリィは、ようやく自分の技術が活かせる仕事を見つけ、心から安堵の息を漏らした。

佐々木からの提案は、リリィが整備士学校で学んだ内容に直結するものだった。


リリィは即座に作業を開始した。

アークの設計図と資材データ、佐々木の好みの情報をリベラから受け取り、彼女は早速、自身の知識と感性を注ぎ込んだ計画を練り始めた。


翌朝の報告を控え、そろそろ寝ようと思った頃。

リリィは自分の部屋がまだないことが判明し、リベラに個室の用意をお願いした。

「了解いたしました。しかし、お部屋の準備となると、すぐには出来上がりませんので、今夜は佐々木様の隣のベッドでお休みください。それと、入浴後こちらに着替えてお休みください」

そう言われパジャマの入った袋を渡された。


入浴後、袋を開けたリリィはふたたびなげいた。

「…やられた」


そこに入っていたのはレース素材でてきた服と呼ぶには貧弱過ぎる装備だった。

さすがにコレはない、先ほどまで着ていたワンピースの方がまだマシな気がした。

しかし、脱衣カゴを探すがどこにもない。

どうやらリベラがすでに洗濯に回したようだった。


裸でいるわけにもいかず、リリィはその貧弱な装備を着るしかなかった。


着込んだ所で、浴場の扉が開いた。

リリィは体がこわばったが、入ってきたのはリベラだった。


「サイズはいかがでしょうか。おや?お顔がすぐれませんね。何かありましたでしょうか?」

「そうですね。ちなみにコレは…」


まってましたとばかりにリベラの口調が早口になった。

「コレは佐々木様の動画登場ランキング第7位の服になります。佐々木様はどうやら女性の脚部が気になるようですね。本日もリリィさんの太ももあたりを28回チラチラと見ておられましたね」


「ヒッ」

っと短い悲鳴を上げ、脚を隠そうとするリリィ。

「こんなのを着ていたら何かされるかもしれないじゃないですか!」


リベラは不思議な顔をしてリリィをみつめた。

「そうでしょうか?それはいささか、自意識過剰ではないでしょうか」


「なっ。なんでそんな事がわかるんですか!」

リリィはこんなはずかしめを受けた上で、それが意味がないようなあつかいを受け、直情的に反応してしまった。


「佐々木様は、なんといいますか。そういった交渉ごとはかなり消極的な印象を受けます。おそらくリリィさんが積極的にお誘いでもしない限り、何かを強要するようなことはありませんね」


「なっ、なるほど…」

言われてみればと、リリィは短い間ながら、佐々木という人物を理解しだしていた。


「佐々木様はもう眠りました。さぁ、もう遅いですし、私たちも寝ましょうか。」

リベラに誘われ、貧弱装備でおそるおそる寝室に行くと、確かに佐々木はすでに眠りについていた。


しかし、寝室の光景は朝と同じであった。

「あれ?リベラさんさっき、「佐々木様の隣のベッド」って言いませんでしたっけ?」


かすかに舌打ちのような音が聞こえた気がしたが、リベラはリリィに向き直った。

「いいえ。聞き間違いではないでしょうか。私は「佐々木様のベッドの隣」と言いました」


たしかに、そう言われればそうだったかもしれない。

「いえ、さすがに朝のこともありますので同じベッドでは眠れないですね」

リリィもそれは許可できなかった。


リベラはこれ以上の強要はムリと判断し、別の提案をしてきた。

「ではこういうのはどうでしょう。このベッドは幸いかなり大きな作りです。佐々木様を少しワキに移して、私が真ん中で柵のように横になっていれば、リリィさんの安全は確保できる気がします」


確かに、リベラが隣であればガマンができる気がする。

いい加減、疲れもしていたので、リリィは妥協して同じベッドで眠ることにした。

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