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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第4章:新しい仲間

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19.取引と救済の道

佐々木とリリィの悲鳴が重なり、寝室は混乱に包まれた。


パジャマ姿の佐々木は、ただただ驚愕に目を見開いていた。

ベッドの上で裸のリリィは、恐怖に顔を歪ませながら、シーツの端を掴んで自身の体に引き寄せた。


その時、部屋の扉が開き、リベラが静かに入室してきた。

佐々木は穏やかながらも困惑した声で、リベラに尋ねた。


「あ、あの、リベラ。どうしてこの人は僕のベッドにいるの?それに、どうして裸なの?」


リベラは状況に一切動じることなく、淡々と、しかし抑揚のない声で事態を説明し始めた。


「この方は、昨晩佐々木様が救助した遭難者のリリィさんとおっしゃいます。私は昨夜、リリィさんに浴場で温まるようおすすめした所、しばらくして浴場で意識を失われているリリィさんを発見しました。どうやら、極度の疲労と緊張からの解放によるもので、健康面に問題がないことは確認いたしました。しかし、そのまま全裸で浴場で寝かしておくのも忍びなく思い、当船で最も眠りに適した、こちらのベッドへ運搬いたしました」


「な、なるほど」

佐々木はリベラの説明に一応は納得をした。


リリィもリベラの説明に、昨日の記憶とつじつまがあうことから、落ち着きを取り戻していた。


リベラは、リリィの方を向いて話しかけた。

「リリィさん、少し心拍が高いようですが、お気分はいかがでしょうか?」


平静を取り戻しつつあるリリィを確認した後、リベラは佐々木に向かって言った。


「佐々木様、リリィさんに少しお話がありますので、一度席を外していただけますでしょうか。リリィさんが服を着た後、二人で食堂へ行きますので、そちらでお待ち下さい」


佐々木はリリィが裸なのを思い出し、再びアセる。

「あ、はい、分かりました。リリィさん、本当にごめんなさい。すぐに失礼しますね」


そう言い残し、そそくさと寝室を出た。

佐々木が寝室から出ると、リベラはリリィの隣に腰を掛けた。

「佐々木様は優しい方だと思いませんか?」


返答に困るリリィにリベラは、あらためて話しはじめた。

「さて、リリィさん。昨日は救助を要請されましたが、その後の具体的なお話です。今回の救助にかかった船の航行費、ここまで牽引にかかった手間賃、そして現在修理中の船に必要な費用ですが、どれくらいかかると思われますか?」


「1,000万クレジット…、ぐらいですか?」


リベラは何も答えない。

緊張からリリィは聞かれてもいない事を語りだした。

「私の船には、採取した希少資源が積んであります。それを差し上げます。残りは時間を頂ければ、必ずお支払いいたします」


リベラは静かに続けた。

「しかし、佐々木様の許可があれば、これら全ての費用をどうにかできるかもしれません。あなたを助けた佐々木様は、健康で、独身で、ごく普通の若い男性です。ただ、一つだけ普通ではないのは…」


リリィはやはり何かあるのかと体を強張らせたが、続く言葉は想像とは違っていた。


「彼がこの巨大な宇宙船を所有しており、お金や資源には困ってはいないことです」


リベラはリリィの目を見つめ、静かに尋ねた。

「あらためてお尋ねします。リリィさん、佐々木様を見て、あなたはどう思いましたか?」


リリィは佐々木の穏やかな口調、突然の抱擁、この船の豪華さを思い出し、言葉を選んだ。

そして、リリィはシーツを強く握り、小さな声で答えた。

「…はい。命の恩人として、…善処できる気がします」


リベラは満足したように頷き、服を用意するため収納へと向かった。


リリィは豪華な寝室の中で、自分の未来について、深く考え込んだ。

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