152.さよならレガリス
佐々木達がレガリスに着いて4日目。
その日もギルの店へ向かおうとする佐々木とノアに対し、リベラが口を開いた。
「すみません。本日は所要があり、お付き合いができません。また、ネットワーク上に不穏な動きがあるため、お2人はお部屋でお待ちいただけますでしょうか」
佐々木はリベラの話を聞き入れ、ノアと2人でホテルで待機することにした。
朝からニュースを見ていると、ギルの店に強制捜査が入ったという速報が流れ出した。
捜査開始から1時間後、手錠をかけられたギルが店の前から出てきた。
そして、ノアと佐々木が画面を見ている中、ギルが銃撃された。
銃撃から2分と経たず、救急車がギルの前に停車し、患者を乗せ、病院へ向かう救急車の映像が流れた。
その後、リベラから連絡があり、このまま自分が帰るまで部屋から出ないよう指示があった。
「大丈夫さ。ギルは悪運が強いんだから」
佐々木のその発言に、ノアは少しだけ笑い返した。
⋯
夜になり、リベラが戻ってきた。
ちょうどその時、画面に速報テロップが流れた。
『速報:ギル氏、死亡。左胸への銃撃により収容先の病院で確認』
佐々木とノアは悲しみの中で夜を過ごした。
⋯
次の日からギルの追悼番組が始まった。
これまでのニュースと毛色が変わり、彼がいかに偉大な指導者であったか、レガリスの繁栄は彼なしでは考えられなかったことが繰り返し流されていた。
リベラは、ここにいてもつらいだけだとアヴァロンへの帰還を提案した。
3人はルインキーパーで惑星レガリスを後にした。
⋯
アヴァロンへ戻ると、港では皆が待っていた。
傷心の佐々木たちに、アードやオリーヴなどギルの馴染みの面々は優しく語りかけてくれた。
リラもその場にいた。
リラは少し悲しげに笑って言った。
「あの人、ここを出る際、自分に何かあったら佐々木のハーレムに入れって…そんなこと言っていたわ」
佐々木は穏やかな声で返した。
「ハーレムは別として、リラさんはいつまでもここにいてください。これからは僕があなたを守ります」
その言葉を聞くと、リラは堪えきれず、佐々木の胸元を涙で濡らした。
皆がいなくなった宇宙港で、リベラとゼウスが残っていた。
「いちおう、うまくいきました」
リベラが言い、ゼウスが計画を進めようと返した。
⋯
翌朝、食堂に集まった面々にリベラが語り出した。
「今日は皆さんに新しい仲間をご紹介いたします」
皆は、ギルとリラの子供ができたのだろうと、少し気を上げようとしていた。
食堂の入口から30代の男性が入ってくる。
その顔には何か見覚えがあった。リラはその顔を見て震えだした。
「も、もしかして」
リベラが紹介した。
「ご紹介します。こちらはギル改め、ギルバートさんです」
「ギルバートだ!よろしくな。なんだよリラ、美人がだいなし⋯」
いい終える前にリラがギルバートに抱きついた。




