みえないだけ、わからないだけ
『見えないだけ、解らないだけ』
人は暗闇の中で生きている
何も見えず何も感じられない
物事が見えずに迷う恐怖
他が感じられない寂しさ
そうした痛みに苛まれること
孤独を感じるとき
特にそう強く想う
おそらくは違っている
独りではないのだ
この世界の上で
人は知らないだけ
見えないだけ解らないだけ
この世界で人は
多くの仲間と共に生きている
樹は優しいと教えてくれた人に捧げます
昔そうした書き出しで綴ったこと
そんな童話めいた物語を書いたことがある
ただのおとぎ話だった
けれども世界は
そうしたおとぎ話よりも
おとぎ話のような出来事で
様々な色を帯び与えられて
美しく作り出されているらしい
始めは鳥のことだった
鳥には人のような会話ができる
そうした番組を見たことがある
今度は植物もそうだということだ
同じ種以外の植物とも
虫や鳥とも植物たちは話している
人は特別ではなく優れるわけでもない
人としての力を持ったものであるだけ
人は孤独ではなく
ただひとつの命ではなく
世界の中で生きる
たくさんの命のなかのひとつ
たくさんの人のなか
孤独ではなく特別でもなく
その中で共に生きている
今日も世界の言葉と想いに包まれて
今日も世界と共に生きて歩んでゆく
見えなくても解らなくても
世界の上で
風に流された想いの中で
その世界へと
自らの想いを風に流す
いつか見えるかもしれない
いつか感じられるかもしれない
そうした想いへと包まれた中
自らの想いをその中へと
風に流してゆく
そして歩み続ける
自分ではないものの想い
自分だけの持つ想い
全ての想いが入り交じる
想いで満たされた世界
世界と共に歩み生きる
ーあとがきー
超進化論という番組を見つつ書きました。
植物は化学物質でコミュニケーションをしているのだそうです。
植物は会話をするのだそうですね。
根を通して繋がり、直接ネットワークを作り上げることは知っておりましたが、それ以外にも空気中へ流すやり方でもコミュニケーションをしているのだそうです。
化学物質により外的な危機、災害や害虫から身を守るための化学物質を身体全体で作って身を守り、自らの生育を調整し、眠っている種を芽吹かせたり、
化学物質を風に飛ばして同種だけでなく他の植物たちにも情報を伝えたり、他種である昆虫や鳥などにも連絡しているのだとか。
植物は人には見えず感じられない巨大なネットワークで世界と繋がり、
他の生きものたちと、お互いに助け合いつつ一緒に生きているのですね。
たぶん、人が気づかないだけで、人もその中に居るのでしょう。
見えなくても気づかなくても、人は孤独ではないのだと、そう感じました。
できるなら人や世界を、もっと身近に感じられたらなと思いつつです。
見えないから、感じられないから……。
気づかない。だから仕方ない、だから赦されるではなくて……。
見えなくても、感じられなくても……。
気づく力は持ちたい。そう努めたい、人との繋がりを意識して、人と共に歩むため。
人だけでない、世界と共に歩んでゆくためですね♪(*^^*)