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35話 欲

 生きとし生けるものには『必須』であるモノ――それは果たしてなんだろうか。日常のちょっとした隙間にでも考えてもらいたい。ただし、空気や食料などの『生きるために絶対に必要』なモノは除外するものと考えよ。



 さて、そんなしょうもない問題にわたしは多分こう答えるだろう――『欲望』と。


 何かを欲し、望むことがなければ……生きることに興味がなくなってしまう。

 あれが食べたい、それが欲しい、あんなことをしたい――そういったものが自分の世界を彩ってくれるのだ。

 わたしが退屈さを紛らわすために美味しいものを食べるのも、面白いことを探すのも……一重に生きるための『欲望』なのだろう。


 しかし、何事も度を過ぎればただの『害』になる。食べ過ぎればお腹が苦しくなるだよね? それだよそれ。

 いくら美味しいものが食べたいからって他人が食べようとしているものを奪ったり、面白いことを探しために自らが世界に災いを起こしたり……。そんな欲が膨れ上がって……『汚れ』になってしまう。



 ドン、ドン、ドン、重く硬いいくつもの足音が階段を上がってきていた。


 わたしたちが泊まっているのは三階であり、その足音が二階からここに繋がる階段に差し掛かった頃、ヘレナもようやくそれに気がついたようだ。



「な、なにかいっぱい音が聞こえます……?」



 うん? とヘレナは首を傾げ耳を澄ませている。ハッキリっとは聞こえていないし、何がその音を鳴らしているのか分かってはいないようだけど……人種だしそんなものだろう。



「多分、前に絡んできた聖職者のお仲間さんだよ」



 言って、なんでもないように腕を振るってベットにごろんと寝転ぶ。

 すると、そんな行動をとったわたしにヘレナは不思議そうな顔を向けてくる。



「何をしたんですか? というか丁寧に追い返すって……この宿が血に染まるなんてないです……よね?」

「……。あ、あはは! ないない! アホだなぁヘレナは。結界を張っただけだよ、ドアを壊されたら弁償しないとだしね〜」



 うふふん。大切なお金はあんなのに使うべきじゃあないよね。ヘレナがあんなになったすぐだ……ちょっとくらい気を使うってものだよ。


 その内に足音は部屋の前で止まり、どしてドン! とドアをけり破ろうと強く蹴った音がこだました。そして――



「アガッ⁉︎」



 ドアを蹴った音の後のそんな驚き混じりのうめき声が聞こえ、蹴ったものがドサッと床に倒れてた。

 周りの者たちはそれを気にした風もなく、扉の向こうにいるわたしたちにイラついた様子で怒鳴ってきた。



「おい! さっさと出て来い! お前は金髪の悪魔は異端審問にかけられることになった‼︎」



 異端審問……ね。そもそもわたしは君たちの宗教と違うものを教えにしていない。それなのに異端とは……甚だ可笑しい。

 というか、君たちの宗教こそ異端だよね? だってそれカレンたちが遊び半分で広めたものだよ? それをちょうどいいって言ってあのアホが乗っかっているだけだ。


 本当に良い迷惑だよ……嫌がらせにもちょっと……限度を考えて欲しい。やったのはわたしじゃないのに……そのツケをわたしに請求しないで欲しい。しかもそれが地味に高いときた……。勘弁して欲しいものだよねホントに。



「ぜってぇ殴ってやるぅ〜」



 はぁと枕に顔を埋もれさせ、恨みったらしく息を吐く。


 ドン! ドン! とドアを叩く音がする。ヘレナがあわあわしていてちょっとウザい……。

 わたしはしばらく静かに寝たい気分だ。丁寧に対応……そんなの居留守が一番良いに決まっている。たとえ中にいると分かっても、断固として出て行かなければ相手が勝手に引いてくるはず……だった。



「もう! うるさいなぁ!」



 数分経っても一向に帰る様子がなく、この静寂で冷たい空気に包まれている街中に不愉快な雑音を演奏している。

 さっさ帰れば良いのに、そんなことを寝転びながら思っていると、ドアの向こうが一層騒がしくなった。



「なんだろ?」



 聞くのもウザったくて無視していたんだけど、その騒ぎの質が突然変わった。それは誰かと言い争っているような感じだ。

 まぁなんだか気になったので、壁の向こうを透視してみると、そこには食事から帰ってきたトーヤたちがいた。



「はぁ……何やってんだか。ったく……しょうがない」

「あれ? 出て行くんですか?」

「……うん。面倒いし嫌だけどね、あの子らに迷惑だろうし……」



 嫌だなぁ〜とため息をつきつつ、わたしはドアノブに手をかけて騒を収めに行く。


 廊下には二十人くらいの白いローブを羽織った者とトーヤ一行が言い争っていた。



「さっさとタチサレ! さもないと警備兵を呼ぶぞ!」

「何を言うか⁉︎ あの部屋にいる金髪の女は悪魔なのだ‼︎ よって異端審問にかけるのだ!」

「は、はぁ⁉︎ 悪魔ぁ? そんなわけないだろ! あの人は優しい人だぞ!」



 うん、ありがとうねトーヤ君。でもね? わたしは確かに悪魔じゃないんだけど、魔族なんだよね。ごめんねぇ〜、庇ってくれて嬉しいよ。でもうるさいし、近所さんに迷惑だし止めさせてもらうからね。


 はいはい、と手を打ってそのうるさい集団に割り入っていく。



「そこまでね。トーヤたちにはお礼をするよ、ありがと」



 トーヤらにニコッと微笑み優しく言い、クルッと振り返って、わたしを蔑みの目で見ている聖職者たちに身を向ける。

 すると、その聖職者の一人――先頭にいた偉そうなヒューマンが腕を大きく広げ、高らかに声を上げる。



「おやおやぁ? これはこれはぁ! 悪魔ご本人が登場なさいましたかぁ!」

「……ごめん。ちょっと生理的に無理だよ……。いや、マジごめん。初見で嫌うなんてあんまないんだよ? でも……ごめん、うえぇぇ」



 目の前の偉ぶった男は喋る言葉言葉の語尾が、がぁ⤴︎と上ずったようになって……ウザいしキモい……。

 わたしがゴミを見る目でその傲慢チキの野郎に言うと、そのつり目の君は口元をヒクヒクさせ、顔を真っ赤にさせる。



「わ、私を愚弄するのかぁ! この悪魔がぁ⁉︎ 貴様は今すぐ処刑する! 裁判などする必要などない! 捕らえよ!」



 激昂して背後にいた者らに指示を出し、そいつらが一斉に襲いかかってきた。


 やる気などこれっぽっちもなかったのだけど、やられちゃあ仕方がない。それに後ろの子らにもわたしのツケを払わさせることなんて、迷惑だしね。わたしの力なら汚れ一つ残さないでお掃除できる。

 そっと腕を彼らに向け、魔法を使う――そう思うほんのすこし前にまたしても邪魔された。



「あ、危ないです!」



 言って、わたしと聖職者たちの間に薄い透明な壁が形成された。

 そしてそれは案外硬かったようで、壁にぶつかってしまった聖職者は昏倒して倒れてしまった。

 多分、今のは『スキル』だ。彼ら人種の使う『魔法』はなんか長い詠唱をしていたからね。

 なんらかの方法でその詠唱がなくなることがあるかもだけど……興味ないし考えないでいいや。



「な⁉︎ 我らの聖なる行いを邪魔するのかぁ⁉︎ き、貴様らも異端と見なすぞ!」

「ば、バカなこと言わないで下さい! そもそも宗教なんかに興味がありません!」

「な、なんだとぉ⁉︎ おい、こいつらも悪魔に寄する異端者だぁ‼︎ 加えて部屋の中にいる貴族もだ! 我らの神に変わって天罰を与えよ‼︎」



 言うと、後方の数人はヘレナのいる部屋に、その他はこちらに向かってくる。


 そんな一連をつまらなく思いながら眺めていると、前方後方のどちらからも呆れたようなため息が聞こえた。それはマイやトーヤたちのものだろう。わたしだって同じ気持ちだ。



「バカバカしい……」



 壁に魔法やメイスを何度もぶつけてくる聖職者たちをわたしは冷めた目で見る。

 彼らの信仰心は果たして『神』に捧げられたものなのだろうか? そして、その間違った思い込みを届けられる『神』は嬉しいのだろうか。

 わたしなら嬉しくなんてないし、独りよがりな考えはただ単に気持ちが悪い。



「君たちは下がっていなさい」

「はい?」

「いいから」

「ひゃっ⁉︎」



 言って、キョトンと首を傾げたマイの肩を掴み、わたしの後ろに下がらせる。

 部屋の中からはさっき鈍い音が聞こえたし、まぁヘレナの力なら当たり前に大丈夫だろう。ヘレナとマイには後で何かあげないとね。


 さて……それは後回しにして、だ。安らかなお昼寝タイムを邪魔してくれたことへのお礼はしないとね。



「異端だ悪魔だと……散々言ってるけど」



 言いながら、わたしは一歩彼らに踏み出す。

 すると、聖職者たちは恐ろしいモノから逃げるように一歩後退る。


 それをうふふんと笑いながら、ニヤッとして話かける。



「あっれれぇ? 怖がっちゃってるの? 君たちの言う『悪魔』に気圧されちゃってるの? おっかしい〜さっきまであんなに威勢があったのにね〜」



 バカにするように笑い、彼らに手をかざしながらゆっくりと近づいていく。



「こ、この悪魔ぁ⁉︎ 殺せ! この化け物を殺せ‼︎」



 半狂乱に傲慢チキな顔の聖職者は青ざめて叫ぶ。しかしその声に応えるものは誰一人としておらず、また聖職者の誰もが真っ青になって床に尻餅をついていた。



「な、何が起こったんだ……? アリシアさんのスキル……か?」



 わたしが歩いただけなのに彼らが恐怖で這いつくばっているのを見て、トーヤが恐る恐るそんなことを言っていた。

 だけど残念。わたしのこれは『スキル』ではない。魔力を彼らに向けて放出しているだけだ。

 前に異空間から魔道具を探した時に少し魔力が漏れてしまい、それでヘレナがちびりかけたことがある。今回はあの時の三倍ほどの量を彼らに向けている。加えて、恐怖が増大するようにしているのでなおさら怖いことだろう。

 この程度の量では『死』には至らない。わたしが魔法を使うとうっかりで殺しそうだし、かといって素手で殴るのも嫌だった。殺せばヘレナが嫌がるだろうし、仕方なくこの方法を取った。

 魔力を放出しているの向こうにはヘレナもいるが……ま、まぁ大丈夫だ問題ない。

 ルミエの魔力に対応するよう、ほんの少しだけわたしの魔力を彼女に混ぜ込んだ。だから耐性は持っているはずだから、うん大丈夫だよ。



「うぅ……やっぱりアリシアの魔力って凄まじいですね……」



 ほら思った通りだ。口元を拭いながらだけど、ヘレナが何なしに部屋から出てきた。中から酸っぱい匂いもするけど……大丈夫だよね。食べて飲んだばっかりだからだよ。うん、昼間から酒に付き合わしたのが問題だったね!


 そんなどうでもいいことを考えながら、倒れている聖職者たちを跨いで近づいてくるヘレナに声をかける。



「そっちは終わったの?」

「……ええ終わりましたよ。あなたのおかげさまで。そのせいで跡かたずけが大変そうです……やって下さいね?」



 ウンザリするように言って、言わないでもわたしの後ろに回ってくれる。

 うん、分かってくれて大変助かるよ。お礼にお昼ご飯の成れの果てはしっかりと片しておくよ。


 さて、這いつくばっている諸君には……二度と近寄ってこないように叱らないとね。


 わたしはとてとてと軽い足取りで先頭のキモい男に近寄り、魔法でその男の顔を上げさせる。



「わたしに、二度と……その姿を見せるな。お前じゃないよ? 『お前らだ』。今度見かけたら魔王の比じゃないくらいの厄災を『お前ら』に与えてやるからな?」



 わたしは男が死なないギリギリまでの魔力をぶつけ、最大限に威圧をしながら魂にまで『恐怖』を刷り込んでやる。そして軽く魔力弾を彼ら全員にぶち当てて、骨の何本かをもらってから気絶させる。

 その際、バキッと鈍い音が静謐とした空間にこだまするも、誰も声を上げることはなかった。



「ふぅ。まぁこれくらいやれば十分かな? あとはゴミ箱にポイ〜だね」



 うんうんと頷いて言うと、慌てたようにヘレナがわたしの腕を掴んで止めに入ってきた。



「だ、ダメですよ! 殺しはなしです!」

「はぁ……」



 何を言うのかと振り返ってみればそんなアホなことだった。少しは考えれば分かるだろうに……。殺すつもりなら初手でぶっ殺している。この宿に彼らがわたしに向かってきた時、なぜ魔力を当てたのか、それを考えれば答えは出るだろうに……。


 ため息を一つ吐きつつ、ヘレナに呆れたような視線を向ける。



「ヘレナ……アホも大概にしてね。見直したかと思えばこれだよ。その頭は飾りなの? 一応学者なんだよね?」

「あ、当たり前です⁉︎ し、失礼ですよ⁉︎」

「失礼なのは君だよ、ヘレナ……。はぁ、こいつらの記憶を読んで本拠地に送りつけるだけだよ。あと贈り物も添えてね」



 贈り物? とアホ面晒してヘレナが問うてくる。君だけじゃないかなぁ〜分かってないの。ほら後ろ見て見なって、トーヤもマイも、ついでにミュリアやレイリ、アネスはなんとなく分かっているようだよ? すっご〜いなんてさっきまで騒いでいた彼女らだけど、案外状況判断が出来ているようだ。……ヘレナと比べるのは可哀想か。



「二度とわたしに近づかないように教会の上の連中宛にね。アリシアとことを構えるくらいなら魔王に挑んだ方がマシだって伝えるんだよ」

「……どんな方法で、ですか?」



 その表情からは危なくないですよね? なんて考えがありありと伝わってくる。ヘレナは本当に――アホみたいにお人好しだ。魔族のわたしにつきまとってくるし、襲ってきた連中の命までも心配する。普通は殺してもいいはずのことなんだけどなぁ。

 まぁそんなところが気に入っているのだ。だからそんなヘレナをわたしが率先して汚すわけにはいかないだろう。



「大丈夫。こいつらと同じように魔力をぶつけるだけ。なんとか教国に全体を包み、聖職者の上にはより強く恐怖を与える。今度手を出せば滅ぼす……ってね。まぁただのこけおどしだね」



 言うと、ちゃんとそれが本心から出ている言葉だと理解したのか、ヘレナは安堵の息を吐く。


 じゃあ早速やるね? そうヘレナに言って傲慢チキだった男の頭に手をかざし、こいつらの国を探る。するとここからずっと南東に行ったところにあり、そこそこ繁栄しているようだった。

 それがカレンの嘘から始まったことかと思えば面白くて笑みが出てしまう。


 しかしそんなことが情状酌量になるわけもなく、彼らを一斉に一番大きな聖堂に転移させ、

 そこを中心として教国全てを包むように魔力を広げる。


 その国ではまだ空は明るいと言うのに、少し陰ったようになった。そしてそのすぐ後、絶対に悪魔には手を出してはいけないのだと……そう魂に恐怖を刻み付けられてしまった。しかしそれは一瞬のことであり、空はもういつもの青に戻っていた。



「うん、万事解決だね〜。ごめんねなんか。わたしのツケに巻き込んじゃって」



 わたしは振り返り、わけも分からないであろうトーヤらに軽く謝罪する。


 すると、いえいえいいんだけど、と頭をかきながら彼らが向かってきて、トーヤがそのまま言葉を続ける。



「あー。あいつらの言っていた『悪魔』って……あんたはそうなのか」



 気にしていない風だけど、隠しきれない不安さが言葉の節々から伝わってくる。そして、それはトーヤだけでなく、後ろにいるマイたちもそんな顔をしている。

 わたしみたいな強者が『悪魔』だとやっぱり都合が悪いのだろうか?


 そもそも『本物』の悪魔――すなわち冥界にいる悪魔たちは中立の立場だ。味方でも敵でもない。彼らは契約によってしか『地上』には現れることができず、またその契約は絶対のルールだ。

 トーヤたちの世界の『悪魔』がどんなのかは知らないけど、ほとんど性質は変わっていないはずだ。


 しかしそんな悪魔事情なんて果たして彼らが望んでいるのか? 答えは否だよね。

 なんでわたしが悪魔って言われていたのか知りたいだけだよね。


 何度ついたか分からないため息をして、疲れたように彼らに視線を合わせる。



「彼らの宗教の中でわたし――透き通る金髪に青い目の少女は『悪魔』ってことになってるの。それで絡まれただけ」



 言うと、ヘレナを除いた皆がぽかんとしていた。そしてその中のマイがのっさりと口を開く。



「え? あ、あの、そんなことなんですか? そんなことであの人たちは処刑だ! 天罰だ! って言ってたのですか⁉︎」

「はは、そうだよ……。マジで迷惑なんだよね。まぁ知ったのはついこないだなんだけどさ〜」



 言うと、つい乾いた笑いが出てしまう。しかし仕方ないじゃないか。何せ完全にトバッチリだ。確かに昔散々迷惑かけたけど、ちゃんと殴られてあげたし、謝ったんだから許してくれていいと思う。

 そもそも出来たばかりの世界を放置し、お菓子を買うために並びに行ったあのアホが悪い。

 わたしは世界そのものだけど、魔種としての本分だってちゃんとあるのだ。殺すなってのがおかしい。

 全てはアホ女神のせいなのにわたしをいじめるのは、ちょっとおかしいんじゃない?



「もう今日は疲れた……酒飲んで寝る」



 言って、重い足で部屋に帰ろうとしたけど、ふと思い出して歩みを止め、トーヤらに声をかける。



「君たちもわたしの部屋に来なさい。なに、話をするだけだよ。今回の詫び……お礼……まぁそんなものだよ。いい酒もあるし、一緒に飲もうよ」



 ヘレナは弱いからね、そう言い残し、戸惑う彼らを背に歩き出す。


 そういえば部屋の中は酸っぱい匂いがしていたな。はぁ……ヘレナがちゃんとしてれば臭くなかったのに……。


 心の中でヘレナの愚痴を吐きながら部屋に入る。


 外ではヘレナとトーヤが何やら話をしているようだけど……まぁ盗み聞きは趣味じゃない。盗み見は趣味だけどね。


 臭い部屋なんてものは腕を振るうだけで綺麗にできる。こういった『汚れ』は掃除できるに……なぜわたしは出来ないのだろうか。

 目に見えるか見えないか……多分そうなのだろう。わたしは見えないもの――つまり知らないものに関してはただただ無力な女の子なのだ。

 うふふん。この歳で『子』って……ちょっと無理があるかな? てへっ。

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