7日目 風邪ひきくらまくん
観察記録7日目、まだママとパパは帰ってきていないので、今日も晩御飯はくらまくんの家でご馳走になることになった。
18時頃にくらまくんの家に行くと、くらまくんの姿が見当たらなかった。「遊びに行ってるのかな?」特に気にもとめず、くらまくんのお母さんと2人で夕食の準備をして、ご飯を食べた。今日もくらまくんのお父さんはまだ帰ってきていなかった。
今日の晩御飯は唐揚げだった。唐揚げはどの家で食べてもだいたい美味しい。唐揚げという食べ物はどう食っても美味い。他愛も無い話をしながらご飯を食べ終えた頃、お母さんが何か思い出したようにハッとした顔をして「ごめんね、このお粥、くらまの部屋に持っていってあげてくれる?2階の1番奥の部屋だから。」そう言って卵がゆとペットボトルのスポーツドリンクをトレーに乗せて渡された。くらまくんは体調が悪いみたいだった。お母さんはと言うと、お父さんを迎えに行くのをすっかり忘れていたらしくて、慌てて出かけて行った。
「くらまくん。私だけど、入るよ」ノックしながら声をかけると、唸り声のようなものが聞こえたので少し入るのを躊躇った。部屋のドアを開けると、暑い。とにかく暑い。なんなんだこの部屋は。ふとベッドに視線を送ると、この真夏に暖房を付けて毛布を被っている変人がいる。
「何してるの?」
「汗かいたら治ると思って」
「倒れるよ、冷房に変えて」
「汗かいて治さなくちゃ」何言ってんだこいつ。と思ったけれど、何か言うのもめんどくさいので毛布を剥ぎ取って冷房をつけた。「こいつ長袖まで着てやがる…死ぬ気か…?」と思ったけれど、脱がせるのは違う気がしたので、やっている事の危険性とお粥を食べるようにだけ伝えて部屋を後にした。移されたくないし。
お母さんに置き手紙だけして帰ることにした。
-ご馳走様でした。くらまくんもお大事に-
くらまくん観察記録
7日目 風邪ひきくらまくん(いくらなんでも夏に暖房はヤバい)




