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6日目 おもてなしだったくらまくん
お腹いっぱいご馳走になって、少しくらまくんのお母さんとお喋りをした。くらまくんのお父さんは残業でまだ帰って来ていなかった。
「あんまり遅くまで居てもお邪魔だと思うんで、そろそろ帰りますね」と言うとくらまくんのお母さんは「それならくらまに送って貰って、近くでも夜に女の子一人じゃ危ないから」と言ってくらまくんに私を送り届けるように言った。 面倒くさっ。と言う顔をしながらくらまくんは「じゃ、行こ。」と言ってそそくさと玄関へ向かった。
うちまでたったの1、2分だし、会話も全く無かった。
ただ、意外と背の高いくらまくんがほんの少しだけかっこよく見えた。
「わざわざありがとう」と言うと
「ん。鍵閉めなよ」と言って走り去って行った。
この距離、わざわざ走るんだ。




