表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/25

第10話『地元・茨城へ、第二の野球人生』


プロ野球生活32年。

5つの国と地域を渡り歩き、安川傑やすかわ・すぐるはついに現役を引退した。


その半年後――

傑が選んだ新たな生活の舞台は、生まれ故郷・茨城県下妻市。

そして、彼が立ち上げたのは、地域密着型の地元球団アカデミーだった。



「スグルコーチ、おはようございます!」


まだ小学生の少年たちが、朝からグラウンドに走ってくる。


「おう、準備運動してからキャッチボールな」


「はいっ!」


グラウンドには、茨城の空がどこまでも広がっていた。

楽天でも阪神でもなかった――

ここが、彼にとって**“本当の最後のチーム”**だった。



生活の拠点となったのは、地元の山あいにある一軒のゲストハウス「MIRAI COTTAGE」。

成旼ソンミンが中心となってリノベーションした、木造2階建ての温もりあふれる場所だ。


そこには、傑の家族と親戚――

合計6人のメンバーが一緒に暮らしていた。

•妻・朴 成旼パク・ソンミン

 韓国で放送家としても活動を続けながら、日本語と韓国語のバイリンガル講師も兼業。

•長女・安川やすかわ 霧亜きりあ(7歳)

 既に日本の小学校では“帰国子女”として話題に。野球よりバスケに夢中。

•次女・安川やすかわ 祐美子ゆみこ(4歳)

 パパっ子。ホルンが好きで、将来は「パパの試合で吹きたい」が夢。

•成旼の妹・朴 梵夜パク・ソヨン

 韓国女優。現在は育児と芸能活動を両立する“二刀流ママ”。

•ソヨンの娘・朴 信恵パク・シネ(20歳)

 日本映画界に進出中の注目女優。週末はゲストハウスを手伝う。

•ソヨンの次女・朴 凛奈パク・リンナ(17歳)

 韓国で高校生ながら探偵業も兼任。“キムチを食べると閃く系女子”。



ゲストハウスには、地元の人々もふらっと訪れる。


「安川さん、ここって元チャンピオンの家なんだろ?」


「うん、でも今は朝5時に子どもに起こされてるお父さんだよ」


そんな冗談を言いながらも、傑は地域の少年たちに野球を教え、

成旼は母親たちに韓国語を教え、

信恵は地元で映像を撮り、

凛奈は“怪事件”の相談窓口を担当する。



ある日、客として訪れたのは、かつてのチームメイトたちだった。


阪神から――佐藤輝明、才木浩人、近本光司、湯浅京己たちが笑顔でやってきた。


「スグルさん、マジで田舎暮らし満喫してますね!」


「なんか、ここだけ空気が違う……」


「うちの子、預けていいですか?」


ベンチのない木のテーブルで、昔話と未来の話が混じり合う。

スグルはふと、空を見上げた。


「やっぱり……野球って、最高だな」



その晩、ゲストハウスの中庭で開かれた小さなBBQ。

傑が焼いた茨城産のネギマを頬張りながら、祐美子が言った。


「ねぇパパ、将来わたし、パパのチームでホルン吹いてもいい?」


「……もちろんだ」


霧亜が少し照れながら呟く。


「わたし……プロバスケ選手になるから、パパに負けないよ」


「おう、絶対負けねぇ。家族対決だな」



夜。成旼と縁側に座りながら、傑は静かに呟いた。


「球場じゃないマウンドに立ってる気分だよ、今は」


「それでも、あなたはずっと私のエース」


月明かりの下、風鈴がそっと揺れた。



こうして――

安川傑は、野球を通じて生きて、愛して、つないだ。


その物語は一つの幕を下ろし、

けれどまた、新たな舞台の幕が静かに上がった。


傑の人生は、いつだって「プレイボール」だった。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!


その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ