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新大陸を開拓するため、幼女型モンスターに魂を転送した魔女は、後に邪神と崇められる(自力で幼女になりたかっただけやのに!  作者: 椎名 富比路
第八章 敵は魔物生態系最強 ドラゴン

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第71話 幼女、竜と対話(物理

 竜・テネブライを封じた魔物たちは、テネブライの魔力を抑え込んで、資源を強奪していった。自分たちが強くなるために。

 彼らは瘴気でテネブライを覆い、自分たち以外は侵食できないようにした。

 

 だがより強さを求めた魔物たちの間で、テネブライの資源を奪い合う争いが始まったらしい。


「なるほどな。テネブライの魔物たちは、滅びるべくして滅んだわけや」


「『貴様も同類だ』って言っていますね、アトキン」


「テネブライにとっては、資源を奪うやつは、どいつも同じなんやろうね」


 瘴気が晴れた今、テネブライは自由を取り戻した。


「せやけど、アンタを外に出すわけにはイカン」


「また奪うのか、ですって」


「……せや。勝ったほうが、すべてを手に入れる。やけど、今度は真剣勝負や」


 奪うどころの話じゃない。


「封じるんやなくて、今回は命を奪うで」


「『ならば、ふさわしい身体になってやろう』、ですって。アトキンとの勝負に、応じるみたいですね」


 ウチと、対話するつもりか。ただし、物理で。

 

「クゥハ。あんた、先にヤルか?」


「結構です。あなたとテネブライとのケンカに割って入るなんて、無粋でしょう」


 クゥハは、引き下がる。


 大穴に、黒い影が引っ込んでいった。


 数分後、黒いドレスを着た人形の魔物が、浮かんでくる。


「あれは、バイオジャケットか」


『貴様の真似事をするなど、造作もない』


 テネブライが、言葉を話した。


『これが、そちらのルールに合わせた姿だ』


 見た目からすると、テネブライの人間形態は、【黒いウチ】みたいな感じである。


 顔は、ぜんぜん違う。完全にのっぺらぼうだ。こちらは見えているようだが。

 

 長い黒髪は、黒曜石を思わせる。


 プロテクターのようなドレスは、ウチのバイオジャケットに形が似ていた。


 しかし、生命体感がなく、肉体含めて機械的である。


「大陸が敵っていうから、ドラゴンそのものかなと思うとってたけど。べっぴんさん設定やないけ」


『艦の余剰パーツを圧縮し、そちとの(イクサ)にふさわしい肉体に変換した』


「……艦?」


 クゥハが、首をかしげる。


「ああー、はいはい」


 反対に、ウチはなんとなく事態を飲み込めた。


 だから、敵がやたら機械的だったのかと。

 

 なるほど。魔物がコイツを「大陸」と形容したのが、よくわかった。


 テネブライの正体は、宇宙船なのだろう。もしくは、戦艦。

 

 どこからか避難してきたか、あるいは侵略しにきたのか。


 はいはい、ほほう。


 そんなオーバーテクノロジー、魔物が独り占めをしないわけがない。

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