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某A国の周波数には合わせるな

作者: 海(umi)

これは僕が学生時代に経験した恐ろしい話である


ラジオには周波数があり、それを合わせることで様々な放送を受信できることは皆も知っているだろう




私はネットの匿名掲示板にて、いわば都心伝説的で眉唾物と言われる周波数があることを知りました。その周波数は某A国と呼ばれる国が配信している謎の周波数です


某A国とは簡単に言えば独裁国家であり恐怖政治を強いて、国民を虐げてる国として有名でした。当然ながら日本も国交を断絶しており、そんな国からの配信となれば、都市伝説として話に尾鰭が付きまくるのも無理はありません


その肝心のラジオの内容は、女のような悲鳴や子供の泣き叫ぶ声、男が数字の羅列を、ただひたすら喋るだけ等、様々でした。


しかし、この周波数の恐ろしい所は、その放送を聞いた人は必ず行方不明になるか、不慮の事故で亡くなるというものらしい


その匿名掲示板では実際に周波数を試した人も多いが、多くの人が何も聞こえないと批判しており、中には嘘か誠か女の悲鳴が聞こえたなどと書き込む人もいた。その時の私はあまり気にはしませんでした


しかし、夜中の時間。季節は夏、その日は蒸し暑く眠れない夜でした。私はふと、あの周波数を思いだしベッドの傍にあるラジオの電源を入れる。ラジオの雑音が鳴り響くなか、私は周波数を合わせ確認をしました。周波数は合っているはず。しかし音声は常に雑音でした


そうか、やはり所詮は都市伝説なんだと実感し、私はベッドの中でバカらしいなと考えるのと同時に何もなくてホッともしていた。安心感だろうか、なんでラジオの電源をそのとき切らなかったんだろうかと、今でも後悔しています。私は少しだけ、ラジオを付けっぱなしで眠っていました


私は目を覚めると、ラジオが雑音ではなく音声に変わってる事に気がつきました


その音声は子供向けの陽気な音楽が流れ、男が謎の言語で喋っている物であった。男の喋りが終わると、突然子供や女の悲鳴などが大声で聞こえてきました


私は怖くなって、すぐにラジオの電源を切りました。理解できない出来事に、しばらく呆然としていましたが突然、部屋の窓ガラスが割れたのです



よく見ると、外から石が投げられたようでした


私は当時、両親と住んでおり、家は普通の一軒家である。私は2階に住んでおり、下から誰かが石を投げたのでしょう


私は混乱して窓の外を見ました



遠くの道でスーツを着た男が、こちらに向かって指を刺していたのだ。口をパクパクさせ何かを喋っているようでした


両親も窓ガラスの音に驚いて、私の部屋に入ってくる。私はラジオの事を伏せ、後日両親と警察に被害届を提出しました


私は怖くなって、当時オカルト好きで仲がいいAくんに会って事情を説明した。Aくんはオカルト好きだからすぐに信じてくれました。


Aくんも周波数を聞きたいといい、ラジオで周波数を合わせて、その某A国の放送を聞こうとしました


しかし何時間たっても、ただ雑音が出るだけでした。Aくんはガッカリした様子でした


結果的に警察も、石を投げたのはイタズラだと断言し、私もラジオとスーツの男は偶然だと言い聞かせ、何とか、あの夜の出来事は忘れることにしました



でもそれから変な事が沢山起きるようになったのです


まず謎の言語の手紙が届くようになったこと。送り主は不明で、謎の言語と隣に日本語が添えられており


「オ繰ります」と書かれていました


送りますの誤字なのか?を繰ります?なのか?とにかく謎の日本語でした



またテレビを見ていると、何故か砂嵐が起きること。その砂嵐からかすかに音楽が聞こえてきて、その音楽はラジオで聞こえた陽気な音楽でした


テレビの故障だと両親は言いましたが、ある事件が起きました


それは私が家の外に出た時、家の外壁に黄色いペンキで大きく


「オ繰ります。キタ日だ」と書かれていました。


当然、両親は誰かのイタズラだと思ってブチ切れ、すぐに警察に連絡しました


両親には黙っていましたが、私だけはラジオが原因なんじゃないかと日に日に思うようになりました



それだけじゃありません。ラジオを聞いてから不可解な夢を見るようになったのです


内容は医療服を着た男たちが、私を手術しているようでした。男たちは謎の言語を喋っており、時に笑ったり時に怒ったりしてる様子でした


そして私から見て、右に扉があり、その扉の奥から女の悲鳴がひたすら聞こえてくるという物でした


私の人生で一番怖い夢でした



後日、Aくんにありのまま起きた事を話して、Aくんも独自に某A国の周波数について調べているようでした


Aくんが言うには近年、行方不明者が増えていることや、某A国には様々な都市伝説があること

某A国は謎の人体実験をしているとか、宇宙人と交流があるなど、信じられない話ばかりでした


そしてA君は、私に気をつけてと念を押し、何かがあればすぐに自分に連絡をしろと言いました





ここまで読んでくれてありがとう。文章が下手で申し訳ない。もうすぐ終わらせる





そして一番の事件が起きた


それは私が買い物の帰り道のこと。謎のバンが私に着いてきてる気がした。最初は気のせいだと思ったが、どうもバンは私をずっと監視してるようだった


私は怖くなってAくんに連絡をした。Aくんは近くの公園にすぐに向かうから、その公園で待ち合わせをしようと提案してきた


私は近くの公園に避難したが、そこにはAくんはいなかった。バンは私の近くに止まると、突然バンから男達が数人で出て来て、私を連れ去ろうとした



その男たちは日本語では無い、謎の言語を喋りながらバンに私を引きづりこもうとした。その言語は聞いたことがない異様で気持ち悪い言語だったのを今でも覚えている




私はもう絶体絶命だと思っていたが、自転車に乗ってやってきたAくん運良く間に合って、男たちに掴みかかって殴ったりした


男たちは逃げていき。私はAくんに抱きついて泣くしかなかった。本当に怖かった


その後、私はAくんと共に警察に行った。捜査はすると約束してくれたが未だに進展は無い。


あの男たちが何者なのか?そしてこれまで起きた奇っ怪な出来事は何だったのか?今になっても分からない



現在、私はAくんと結婚をした。子供は三人ともスクスクと育っている。今では危険な目にも合ってはいない。とても幸せな日々を送っている


だけど、もしAくんがあの時、私を助けてくれなかったら、一体どうなっていたか?


今でも、それを考えただけで寒気がする


だから皆に言いたい。ネット掲示板の怪しい周波数には、興味本位でも合わせないで欲しい。私のような犠牲者が増えないように











そして最後に、ここまで読んでくれた皆さんに謝らなければならない事がある。



僕はこの物語に嘘を混ぜた


実は物語の最後の部分だけは僕の創作である。なぜなら、ありのまま起きた事を書けば、自分や周りの人間にも危害が加わる危険があるからだ。


いや、まぁそれもあるが、実際のところは、自分の願望を書きたかったのかもしれない。もしかしたら、こんな未来もあったのではないか?と、僕は今でも後悔している



だから皆に言いたい。変なラジオの周波数は興味本位でも合わせちゃダメだ。













そしてもう一つ僕は嘘を付いている




















この物語を経験したのは僕ではない。

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