9話
王都上空に浮かび上がる紋章
西の塔から王都や城下町にも届くほどの大音量の大鐘の音が鳴り続ける
「ガラ〜ゴロ〜ン♪ガラ〜ゴロ〜ン♪」
王都の住人A「これって伝説の?」
王都の住人B「西の塔なら勇者さまだ!」
歓喜に沸く人々達
時をおなじくして城内では
家臣「陛下―!陛下―!!」
王のもとへ駆け寄る家臣
国王「言わなくてもわかっておる上空の紋章は勇者紋、鳴っている鐘は西の塔だ
間違いなく勇者の誕生である!」
家臣「左様でございます!」
国王「わしの代で勇者が誕生してくれるとは、先代、先々代、過去全ての王達の無念を晴らす時がきた!」
王座から勢いよく立ち上がる国王
国王「家臣達につぐ!各地のギルドマスターに連絡をし勇者となったであろう冒険者を見つけ出すのだ!
王家の言い伝えではギルドカードが灰色のプレートから白く輝くプレートに変わると言われておる!」
家臣達「はっ!全力で探しだします!」
国王「それだけではない!勇者が誕生したとなると霊獣の秘宝による聖剣や防具を作ることになる!
王国武具工房長に優秀な武具職人を選定させその日に備えるのだ!」
家臣達「は!」
国王「では行け!」
散り散り走り出す家臣達
国王(魔王復活の前に勇者を得たのは幸運だった…魔王さえいなければ勇者1人で魔族を殲滅できるだろう…
だが魔王が復活してしまえば前大戦のようにこちらに分が悪いであろう
なんとか勇者以外の強き者が生まれて欲しいものだ…とにかく今は魔王復活の前に勇者を探し魔族を滅ぼさねば!)
勇者誕生の知らせは瞬く間に全土に広がりました。
勇者誕生を喜ぶと同時にまた戦争時代に戻ってしまうのか不安を隠しきれない国民達の姿がありました。
国がそんな事になっているとも露知らずゴーレムの一撃を拳で打ち返えそうとするアムス。
アムス「うおおおおおおおおおおおお!」
拳と拳が激突した瞬間
【パーーーーーーン!】
ガラスが割れた時のような高音が響く
ゴーレムの拳は粉々に体全体は大きく割れて崩れました。
アムス「なんだこの力!これが白虎が言ってた力か!まじかよ!この力があれば畑めっちゃ耕せるじゃん!」
興奮を抑えられないアムスであった
アムス(きっとこのゴーレムの体って白鉄鋼だよな・・)
目標の量の数倍はある白鉄鋼の塊をリュックにねじ込みました。
アムス「白虎からのお土産が邪魔でパンパンだよもう、でもこれって白鉄鋼コツコツ大作戦終了じゃね?
シドのおっちゃんびっくりするだろうな!よーし!このまま一気に出口を探すぞ!」
勢いよく走りだし上えと向かう坂道をみつけ
グングンものすごいスピードで駆け上がるアムスであった
道中Sランク魔獣カオスドラゴンに遭遇もポコスカ叩いて討伐
なんかかっこいいお土産感覚でレア度SSの素材カオスドラゴンの堅翼爪をゲット
リュックに入らないので肩に担ぎながら走り出すアムス。
ぼんやりと出口のひかりが見えてきました。
アムス「でれた〜〜〜!!」
アムスはリュックの底からありったけの干し肉をとりだし狛犬の石像にお供えしました。
アムス「おかげさまで白鉄鋼とかっこいい骨をゲットできました!ありがとうございました!」
一礼をし爆走で帰路につくアムスでした。
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