19話
大海原へ船を進めるカイト
カイト「やったー!俺の船だ!船底に生きた魚をたくさん入れておける!」
カイト(2人にはいつか必ず黒マグロを届けにいこう!)
カイト「そういえば父ちゃん船が出来たら一度見せに帰ってこいって言ってたな」
進路をレッドアイズ島に舵を切りました。
カイト(あれから半年以上経ったな、父ちゃん母ちゃん元気かな?)
カイト「島につくまで釣りまくりますか!!」
シドが作った竿を取り出す
カイト「超格好いいな!先端に龍のヒゲからつくった仕掛けをつけてと」
カイト(まずはエサだ!)
カイト「投網使ってみるか!」
いったん船を止め海に投網を投げ入れる
カイト(おっちゃんは投げたい範囲をイメージするだけで良いって言ってたな、コマセを撒いてからの〜こんな感じかな?)
カイト「えいっ!」
投げた投網が空中で一気に広がり海面を包みました。
カイト「すげぇ〜〜〜〜!!あんなちっさい網がこんなに大きく!」
網を引き上げるカイト
そしてアジやイワシがたくさんとれました
カイト「やばい!大量(大漁)だし!船底の生け簀が早々に役にたつな〜〜」
カイトはイワシを仕掛けにつけて鰤を釣りながらレッドアイズ島に帰りました。
そして翌日の昼間にレッドアイズ島につきました
実家店舗の裏手から顔を出すカイト
カイト「ただいま〜」
なにやら店舗前が騒がしい事になっていました。
父親「ですのでカイトが今どこで何をやっているのか私達は本当に知らないのです」
役人「この島でギルドカードを所持していないのはお前の息子だけなんだ!もし隠蔽しているなら大変な事になるぞ?」
母親「うちの馬鹿息子が賢者様や覇者様になどなれるわけがないと思うのですが…」
役人「とにかく本人が戻ったら役場まですぐに連れてくるように!」
父親「はい、必ずお約束します」
立ち去る役人
父親「まったく、さて仕事仕事」
カイト「父ちゃん、母ちゃん」
小声で呼びかけるカイト
母親「カイト!」
カイト「シッ!大きい声を出さないで」
父親「いいからお前役場に!」
カイト「父ちゃんお願い!静かにして!」
小声になる両親
母親「おかえりカイト、お前が島を出たあと色々大変で」
父親「ギルドカードの所持が義務になったんだ、お前も役場で貰ってこい」
カイト「お店を少し休憩にできるかな?お願いだよ…」
両親は店先に休憩中の張り紙をして室内に戻ってきました。
カイト「ただいま、父ちゃん母ちゃん」
父親「おかえり、でどうした?何があった?」
カイト「船が出来たから見せにきたんだけどそれどころじゃなくなったみたいだ」
母親「話してごらんなさい」
カイトは東の海で青龍に出会い覇者になった事、青龍の素材を使い釣り具や船を作った事、そして覇者にはならず漁師として生きて行く事を決めた事を話しました。
父親「そうだったのか、どうりであんなデカいマグロを1人で運べたわけだ…」
母親「まだ信じられないわ…」
カイト「俺が覇者である事がバレたら直ぐに国王は動いてくると思う、きっと父ちゃん母ちゃんを人質にしてでも俺を覇者にしようとするはず」
父親「そうだろうな…」
カイト「でも俺は覇者の槍や防具を作る素材を釣り具にしちゃったんだよね…」
母親「国王陛下はさぞお怒りになるでしょうね…」
カイト「だからもう俺はこの家には戻れないしこの国のどこかで俺が覇者だとバレた時点で父ちゃん母ちゃんの身は拘束されてしまうと思う。だから俺はこの国のどこにも居場所がないんだ、父ちゃん母ちゃんゴメンよ、とりあえず海に出て見つからないようにどうするか考えるよ」
母親「カイト、なんでこんな事に」
泣き出す母親
カイト「ごめんよ、母ちゃん泣かないで!いつか状況が変わる日がくるかもしれない、その時まで元気でいて欲しい!」
母親「カイトもどうか元気でいてね」
カイト「父ちゃん!これ」
シドの店で買った釣り竿を渡すカイト
父親「なんて美しい竿だ!」
カイト「お土産!使ってね!」
父親「ああ、お前とまた会える日を信じて待っている」
カイト「長居してバレたらまずいからもう行くよ。全速力で港まで行って出港するよ、父ちゃんに船見せたかったな…」
父親「遠いがここからでも港は見える」
カイト「真白で青い装飾された新品の船だよ!2人とも元気で!」
一瞬にしてその場からいなくなるカイト。覇者の力がいかに桁違いであるか両親もまざまざと感じたのであった。
そして船に乗り込むや全速力で港を離れました。
遠くから見送る両親は手を振ることなく見送りました。
父親「たった半年なのに男の顔つきになったな。そして良い船じゃないか、良かったなカイト!」
母親「はい、髪の色以外あなたそっくりになりましたね」
ギルドカードの所持の義務化に翻弄されるカイトであった。
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