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勇者でしょ?いえ農夫です。  作者: 羽場ネロネ
覇者でしょ?いえ漁師です。
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9話

さらに3年以上月日が経ちすっかり大人になった18歳のカイト、漁の事では島1番と噂され1年中こんがり小麦色の青年になっていました。


カイト「父ちゃん母ちゃん!明日から東の海で黒マグロ狙ってくるから数日留守にする!」


父親「おう!大物釣ってこいよ!」


母親「食料と水と魔法石はたくさん持って行くのよ!」


カイト「わかってるよ!母ちゃんは心配性なんだから」


そして翌朝東の海に向かいました。


カイト「餌を集めながらレッツゴー!」


進路に舵をきり道中でアジやイワシ、イカを釣りながら東の海をめざしました。短時間の仮眠を取りながら夜明け頃に東の海につきました。


カイト「さて!いっちょやりますか!」


勢いよく仕掛けを海に投げるカイト!


それから6時間がたち


カイト(ヒットしねぇな!黒マグロはだから面白い!)


さらに数時間がたち


カイト(まるで気配がねぇな、しかもちょいとしけてきたな、荒れる前にどこか安全な所を探すべきだな…)


漁を諦めて船を泊められる島を探しました。


カイト(お!小島があった!でもあんな所に島なんかあったかな?まあこんな時にはありがたい!)


カイトはその小島に向け船を進めました。辺りはあっという間に暗くなり激しい雷雨に見舞われたのでした。

そして海が荒れる前に必死になりながら船を小島に上げる事ができました。


カイト「ギリギリだったな〜、雨宿りを兼ねて今日はここで休もう!」


そして小島の中に屋根になるような場所を探すと


カイト「横穴がある!ここならちょうど良い!」


横穴の入り口に小さな龍をかたどった石碑を見つける


カイトは行きがけで釣って干していたアジを石碑に供えました


カイト「一日お世話になります」


海風が横穴に強烈に吹き付けると供えたアジは奥へと消えていきました。


カイト「なんだよもう!無くなるなら食べればよかった!」


そして横穴で火を起こし濡れた身体を乾かし船内に用意していた夕飯をとりました。


カイト「それにしてもラッキーだったな、判断が遅ければ海上でてんやわんやだった」


のんびりたき火をしながらくつろいでいると


???「おい、いつまでそこでくつろいでいるんだ?」


カイト「うわ!なんか声がした?誰かいるのか?」


奥を除くと遠くにうっすらと青い光が見える


???「いつまで我を待たすのだ、青き髪の末裔よ」


おそるおそる近寄るカイト


カイト「もしも〜し、どちら様ですか〜?」


光に近づくとここが横穴とは思えない広い空間が現れました、そしてそこには大きな青い龍が鎮座していました。


???「青き髪の末裔よ、我の力を何に使うか申せ」


カイト「力?いらねぇよ!漁をする力なら間に合ってる」


???「漁?我の力を欲せぬというのか?」


カイト「欲しい物は自分の力で手に入れる!」


???(目覚めたかいがあった、面白い奴だ)


???「我が名は【青龍】霊獣の中で剛力にして覇者を選ぶ者、我の力をお前に託す」


青龍の身体が霊体に変化する


カイト「だからいらねぇって言ってんだろ!」


身体にみなぎる覇者の力


青龍「覇者の力は勇者をも凌ぐ、だが魔法がからっきしなのが我が力の欠点だ。魔王と戦うには力だけでは不十分なのを忘れるな」


目の前に秘宝が現れる


青龍「この素材で魔王と戦う武具をつくるのだ。先代覇者は槍をつくった、槍は我が力と相性がとてもいいのだ」


カイト「魔王となんだって?」


青龍「どうやら朱雀も力を譲渡しておるようだ、賢者と合流して魔王を討つと良い」


青龍(北の爺さんは相変わらずのんびりか…)


カイト「俺は魔王となんか戦わないぞ!」


青龍「何を言っているのだ?魔王を倒さねば人族の未来はないぞ?」


カイト「なんでこんな平和な時にわざわざ戦争するんだよ?俺は海の男で漁をして楽しく暮らすの?だから覇者になんか絶対にならねぇから!」


青龍「あははははは!面白い!青き髪の末裔よ力と秘宝の譲渡は終わった。力も秘宝もお前の好きに使ってよい!」


カイト「ならこの素材で釣り用具作っちまうけどいいんだな?」


青龍「構わん!あと秘宝の中に重力操作の力を秘めたものがあるそれをお前が持っていれば霊獣塊を積んだ小舟も沈まないであろう」


カイト「なんだよ沈むって?」


青龍「それだけ重いってことだお前の道はお前が決めて良いんだ、そして運命は自ずと開かれる!そろそろ時間だ、アジの開き美味かったぞ」


そう言い霊力になった青龍はカイトの身体に吸収されました。



カイト「好きにして良いならいいか!」


秘宝を抱え横穴へもどると青龍がいた場所はただの壁になってしまいました


カイト「不思議な事もあるもんだ、てか覇者ってなんだ?」


歴史の勉強をしなかったカイトは覇者の事も勇者の事もしりません


そして横穴から外をのぞくと嘘の様にシケが収まり空には無数の星が輝いていました。そしてその夜は満点の星空の下一泊する事にしたのでした。



一方そのころ王都の夜空には


大きな青い紋章が現れたのであった


東の塔から王都や城下町にも届くほどの大音量の大鐘の音が鳴り続ける


「ガラ〜ゴロ〜ン♪ガラ〜ゴロ〜ン♪」


王都の住人A「まさか過去300年も鳴らなかった東の大鐘が鳴るなんて!」


王都の住人B「東の塔は覇者様!力で全てを制圧するお方!」


王都の住人C「勇者様、賢者様、覇者様が同じ時代に現れるなんて!」


城内の家臣「まさか陛下が遠征中に!高速伝書隼で陛下に報告をしなければ!」


歓喜に沸く人々達の中には不安そうな人々も


その翌朝の新聞は覇者誕生を祝うも夕方にでた号外の内容は国民みなが驚くものでした。


号外「勇者アームストロング、国家反逆罪で人族領を追放。国王陛下の勅令で全国民にギルドカード所持の義務化未だ現れぬ賢者を牽制」


王都の騒ぎなど知る由もないカイトでした。


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