21話
包丁を含め調理器具セットが出来たものの王宮の厨房では使えないマリア
マリア(とりあえずフライパンや鍋は論外だ、コンロにかけたら重みでコンロがダメになる…コンロと鍋は亜空間収納で少し眠らせよう)
料理長「マリア様?うかない顔ですがどうかしましたか?作るといっておられた包丁一式はどうなさいましたか?」
マリア「やっぱり料理長には嘘はつけない!リサ!リサはいる!」
リサ「ここに」
思念伝達魔法を使うマリア
マリア《リサ、料理長にだけは本当の事を話すわ、もし反応がおかしければ記憶消去の魔法を使うわ》
リサ《マリア様のご判断に従います》
マリア「料理長、包丁は完成したの…でもこれをこの厨房で使用するのが本当に良いかわからないの」
料理長「マリア様のおっしゃる意味がわかりませんがその包丁を見せては貰えませんか?」
床のケースからペティナイフを取り出すマリア
料理長「美しい!!その装飾は!」
マリア「シド・ブラックスミス様に作って頂きました」
驚く料理長
料理長「ブラックスミス様はご健在なのですね!私の包丁よりも装飾が更に芸術的になっています!」
興奮する料理長そして声のトーンが変わるマリア
マリア「料理長はわかるでしょ?」
まじまじペティナイフを見る料理長
料理長「それはただの鉄鋼ではないですね、魔獣素材でも相当レアな素材ですね」
マリア「そうなの、だからこの包丁を使うのは気がひけるの、他の料理人が見れば王族だから特別ってきっと思うから」
料理長「よその料理人がどう思うかは知りません、ですがこの厨房にいる料理人はマリア様が使う包丁にたいしてそれが何の素材かなんて気にしません」
マリア「え?」
料理長「マリア様はお若き時から使用人の事を思い色々な改善をしてくれました。料理をする王族なんて聞いたことがありません、マリア様は好きな包丁で料理を作って良いのです」
マリア「料理長…」
料理長「そういえばレッドアイズ島からヴァーミリオンペッパーが届きましたよ!」
マリア「それなら今日は激辛まかないルーレットをしましょう!」
普通の日々が繰り返されると思っていたマリアでしたが事はそう上手くいきませんでした。
包丁が完成した日から三ヶ月程度が過ぎたころ王都では勇者が確認されたとの情報が駆け巡りました。
リサ「マリア様!これを!!」
マリア「どうしたのリサ!慌てて」
リサ「いいからこれを読んでください!」
号外を読むマリア
「勇者はテッド・アームストロング西の村で野菜をつくる農夫…国王陛下の勅令を無視…」
マリア「長距離仕様思念伝達魔方陣で連絡が無いのは心配ね、少し様子を見ましょう、アムスさん…ご無事をお祈りします」
1ヶ月後
号外を読むマリア
「勇者アームストロング、いかなる交渉をはねのけトマト栽培に没頭」
マリア「アムスさんはさすがね!ブレない男性は素敵ですが少し心配よね」
マリア(なぜ思念伝達魔方陣で連絡が無いの?)
2ヶ月後
普通新聞の隅の方を読むマリア
「今日も勇者アームストロングは勅使を無視」
マリア「心配するのが馬鹿らしいわ」
リサ「ですが国王陛下がこれ以上黙ってるともおもえません」
マリア「確かに叔父様が黙ってるとも思えないわね、リサわたしちょっと行ってくる!」
リサ「お気をつけて」
アムスの畑に転移してすぐ防音の魔方陣と幻影の魔方陣を同時に発動するマリア
マリア「アムスさ〜〜ん」
アムス「久ぶりです王女殿下!」
マリア「王都でも騒ぎになってるわ!なぜ思念伝達魔法陣で連絡してくれないのですか!」
アムス「あれは贅沢ディナーを食べたい時にしかつかわないとシドのおやっさんと決めたから!」
マリア「もっと気軽にお使いください!それよりもそろそろ私の伯父、国王陛下がしびれをきらしますよ、そうですねあと1ヶ月といったところですどのようにするおつもりですか?」
アムス「どうするもこうするも俺はここで農業するだけだから」
マリア「首を切り落とされるかもしれませんよ?」
アムス「そうだな〜、やってみるといいさって感じかな」
顔を突き合わせるマリアとアムスそして一気に笑い出す二人。
マリア「そうでしたね、あなたは勇者でしたね、人ふぜいが倒せる様なお方ではなかったでしたね」
アムス「なるようにしかならないしこうなった時の覚悟もしているからね!」
マリア「それでは帰ります、もっと気軽に連絡してください、腕をふるいますから」
アムス「心配かけたね、うん!また!」
そして1ヶ月が過ぎたある日の事でした。
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