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勇者でしょ?いえ農夫です。  作者: 羽場ネロネ
勇者でしょ?いえ農夫です。第一部
23/179

23話

アムスのもとへ王都の人間が姿をみせなくなった数日後アムスの村に国王軍が大挙してやってきました。


シドも含め村人は全て国王軍の保護下に入り村の外に誘導されました。


アムスの家の前には王国の紋章の旗を掲げる列と何台も連なる装甲馬車が取り囲みました。


アムス(さてさて、やっぱり来たか)


家臣「国王陛下の御前である!頭を下げよ!」


無視して畑を耕すアムス


家臣「えっえ〜」

咳払いをする家臣


家臣「頭を下げよ!!!」


国王「もうよい下がれ!」


家臣「はっ!」


国王(ここは平常心、平常心)


国王「テッド・アームストロング!この度は大義であった!霊獣白虎より勇者の力と秘宝を譲渡されたのであろう!

その勇者の力を我の為!いや国民の為に使って欲しい!」


アムス「絶対嫌だ、今すぐ帰ってくれ」


近衛隊長「貴様!国王陛下になんたる無礼!」


国王「よさんか!」


近衛隊長「ですが…」


国王「テッド・アームストロングよ何故勇者として我がもとにこないのだ?」


アムス「俺は勇者ではなく農夫だ、白虎もそれで良いと言った、だから俺は勇者としてではなく農夫としてこれからも生きていく、だから俺が勇者になるのを諦めてほしい!」


国王「まさか白虎がそんな事を言うわけがない!霊獣は魔族を憎みうまれた存在だぞ!自分の力を農業に費やすものに譲渡するわけがない!」


アムス「何を言われても俺の夢は最高の野菜を作る事でそれ以外の事は本当にどうでもいいんだ」


国王「この国の民がどうなろうとお前はしらんというのか!」


アムス「この村が今魔族に襲われているというのならば俺の力などいくらでも使う!だが今この国や村を襲うのは魔獣や獣であって魔族では無い!見た事もあったことない魔族をただ魔族という理由で俺は殺せない!俺の畑を荒らすのであればそれが魔族だろうが魔獣であろうが人族であろが王族であろうが俺は容赦しない!!」


国王「王族でも容赦しないか…」


表情を変えないアムス


国王「霊獣の秘宝はどうした?」


アムス「農具にしたよこの鉈や鎌がそうだ」


白く金の細工がほどごされた農具を見せる


国王「は??霊獣素材を精錬できるのはごくわずかな職人だけだそれに霊獣塊を溶かせる炉など王国にでもわずかだ!!誰にたのんで作ったのだ!!!」


顔が真っ赤になる国王


アムス「自分で作ったにきまってるだろ?だって農具だぞ?」


国王「ふざけるな!!!」


アムス「ふざけてねぇよ、お前のその杖を勇者の力で変形させてやるよ、それなら信じるか?」


国王「やってみろ!この杖はかの先代賢者様が人族の王のために作り代々受け継いできた国宝である!いかなることをしても傷ひとつつかぬは!」


アムス(参ったな〜、あの白虎の洞窟で出来たよくわからない力がまたでないかな〜あいつの杖がよ良い感じで変形しないかな…)


王の杖がシドの作るそれっぽく、でも安っぽい感じにグニャグニャと変形しました。


アムス「どうだ?嘘じゃないだろ?」


アムス(やった!これでシドのおやっさんに迷惑かからないな)


国王「なな!国宝が!!」


その時高速伝書隼が家臣の元へ一通の手紙を届けた


家臣「ななな!陛下―――!昨晩王都の上空に覇者の紋章が現れ東の大鐘が鳴った模様です!」


国王「そうか!はーはっはっは!!もう勇者などに用がないは!!賢者と覇者が集えばお前など不要だ!」


アムス「それは願ったり叶ったり」


国王「だがしかし!我への無礼を許す訳にはいかぬ!」


アムス「ああそうですか」


国王「テッド・アームストロング!貴様は国外追放とする!」


アムス「へ?」


国王「つまり人族領からの追放だ」


アムス「まじで?」


国王「当たり前であろう、人族にその力を使わぬ貴様は反逆者である。今すぐ我が領地からでていけ!いくら勇者でも魔族領では暮らせまい!グレーゾーンででもくらすのだな!ああそうだ、お前が今勇者の力を使って暴れたりおとなしく人族領を出ぬのなら保護している村人を皆殺しにするが?」


アムス(こいつ本当に国王か?)


アムス「わかった、だが明日の夕方まで待ってほしい、それまでに領地を出る」


国王「よかろう、近衛隊長!」


近衛隊長「はっ」


国王「こやつがグレーゾーンに入ったのを確認したら村人を解放してやれ」


近衛隊長「承知致しました」


国王「大臣!この事を大々的に広めるのだ!未だあらわれん賢者も勇者が国外追放となれば姿をあらわすやもしれん」


家臣「はっ承知致しました」


そして国王と国王軍は去り近衛騎士団以外の兵士は村から出ていきました。


保護下のシド「とうとうこの時がきちまったかアムスよ……」


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