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チーム結成

 彼らが交易ギルドに顔を出すと、シュオが喜んで出迎えた。


「おお、【宝蛇殺し】レオン殿じゃないか。こちらのお嬢さんは?」


「エヴァといって俺のチームに入る予定です」


 礼音が答えると、エヴァがにっこりと笑う。


「そうか。ならチーム名を登録したほうがいいだろうな」


 シュオは驚きながら話す。


「チーム名か? 何がいいかな?」


「ディスティニー!」


 礼音が聞くとエヴァが元気に即答する。


「……同じ意味かはわからないが、【アルカン】には存在しているチーム名だな」


 とシュオが言った。


「そうなんだ」


 エヴァはしゅんとして肩を落とす。


「《フラッグオブフェイト》とかは?」


 礼音は深く考えず、思いつきを口にする。


「いいわね!」


 エヴァは一瞬で元気を取り戻して賛成した。


(どうやら運命が好きらしい)


 と礼音は推測する。

 運命を感じることが何かあったのだろうか? と彼は思っていた。


「《フラッグオブフェイト》なら登録可能だね」


 と言ってシュオは登録手続きをやってくれる。


「それで、今日はどんな予定か聞いてもいいかな?」


 彼は手続きをすませたあと、礼音に聞く。


「その前にサーベルフォックスが現れたあとのことを教えてください。それとも日が経ってないので、まだ変化はないですか?」


 と礼音は頼む。

 大事なのは自分とエヴァの安全を確保することだった。


 冒険はリスクが低いからこそ、冒険なのだと彼は思う。


「さすがにまだ変化はないな。離れた位置の都市にも連絡をとって、監視網を築いている最中なんだ」


 シュオは微笑みながら教えてくれる。


「そうなんですね」


 礼音はちょっと安心した。

 多少はなじみができた場所なので、できればもう少し通いたいのである。


「じゃあ俺たちはいつものように探索をしつつ、異変があれば知らせるという方針でもいいですか?」


 と礼音は最初にエヴァを見た。

 彼女が天使の笑顔でうなずき、チームの方針が決まる。


「助かるよ。また何かあったら持ち帰って知らせてほしい」


 それを見てシュオも言った。


「わかりました」


 と礼音は答え、エヴァとふたり都市の外に出る。


「さすがレオン、とても頼りにされてるね。みんなあなたを歓迎していたわ!」


 とエヴァがうれしそうに言った。

 彼女は天真爛漫のようで、しっかり周囲の反応を見ていたらしい。

 

「トレジャースネークを倒して、サーベルフォックスを倒して持ち帰ったからかな?」


 と礼音は分析する。

 何の理由もなく信頼を勝ち取れるとは思えない。


「すごいわね! トレジャースネークってたしか【ビッグ・ユニーク】の一体でしょ!」


 とエヴァは言う。


「ビッグ・ユニーク?」


 礼音が首をひねって詳細をうながす。


「とても珍しくて、とても強いボスモンスターのことよ!」


 とエヴァは答える。


「そうだったのか」


 道理でみんな驚いていたはずだと礼音はようやく理解できた。


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