ドローネという人
コンコン、とノックの音が聞こえる。
「奥様、ドローネ様がいらっしゃいました。」
「入って頂戴な。」
とお母さんが声をかけると、
扉が開いた音がしてドスドスと誰かが歩いてきてるような音がした。
「こんにちは、ミラン姉様。」
「えぇ、こんにちは、ドローネ。元気してたかしら?」
「変わりないわ。姉様、調子はいかが?」
「この通り、とっても元気よ。」
「そうなの。ギロルから手土産を貰ってきたから後で見て頂戴ね。」
「まぁ、ギロル様から。・・・ありがとうと、伝えておいて。」
「わかったわ。」
そんな会話をお母さんとしているドローネという女の人。話からお母さんの妹ということはわかるから、私からしたら叔母さんかな。
仲もいいみたいだし、特に警戒する必要はなさそうだね。
ギロルという人は、多分だけどドローネさんの夫なのだろうし。
よし!お話が終わるまで寝よう。
「・・・・・・た・・・・・・・・・んね・・・・・・それ・・・・う。」
意識が浮上する。少し騒がしい。
耳を凝らして会話を聞いてみる。
「ごめんなさいね、姉様。泊めてもらうなんて・・・・・・・・・。」
「いいのよ、こんなに雨がひどいんだもの。一晩くらいゆっくりしていきなさいな。」
「・・・ありがとう。それじゃあ、お言葉に甘えさせて貰うわね。」
雨が酷いので、ドローネさんが泊まるらしい。
「おかーさま!おばさまとまられるのですか?」
そんな中、とても可愛らしい声が聞こえた。
「そうよ、ローゼ。
雨が酷いから。いい子でいられるわよね?」
「うん!おばさまがとまるなんてろーぜはとってもうれしいです!」
「まぁ、ローゼちゃんったら可愛いわねぇ。
そんなに言ってくれるなら何泊でも泊まりたいわ。」
「えへへ!」
めちゃめちゃ可愛いロリ声が聞こえますよ、皆さん。ありがとうございます。
ローゼちゃんは私の姉だな、きっと。
ちょっと舌っ足らずだけど、声からして可愛い。
「おばさまのおへやはどこなのですか?」
「そうね、ドローネ、どうしましょうか。どこがいい?」
「いつも通り、姉様の部屋の隣でいいわよ。その方が気楽だし。」
「そうなの。じゃあ、そういうことで。」
「それでは、そのように準備致しますので、少々お待ち下さい。」
「えぇ、よろしく。」
うーん、やっぱ私、ドローネさんの声好きじゃないわ。キリキリしてる声してる。
神経質そう。聞いててイライラする声してる。
姉はドローネさんに懐いてるっぽいけど私は無理そう。
・・・はやく、お母さんや、お姉さんに会いたい。