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Best Friends  作者: 和田樹里
26/27

第二十五話:死 〜前編〜

衝撃の結末…に、近づいてきましたッ><


<帰り道>

沙紀「ねぇ、樹里…。さっき、佐野先生に言おうとしたでしょ?」

ドクン…

樹里「い、言おうとなんかしてないよ。」

沙紀「…そう。それならいいけど。」

樹里「…………。」

沙紀「ねぇ、樹里………ちょっと、着いてきてほしいところがあるの…。」

樹里「…え……でも、今日は…ちょっと…用事があって……だから…。」

沙紀「断る気?」

樹里「………分かった……。どこ……?」

沙紀「いいから、着いてきて…。」

……どこだろう…?沙紀が行きたいところって…。


沙紀「……着いたよ、樹里。」

樹里「……!!!こ……ここって……」

沙紀「そうよ。仁香が死んだところ。」

そう、ここは、仁香が飛び降りた屋上…。

樹里「ここで……何を………?」

沙紀「ちゃんと…仁香にあやまって……樹里…。」

樹里「…何を……?」

沙紀「樹里が…仁香をいじめていたこと……仁香を自殺に追い込んだこと……。」

樹里「だッ……だから、わたしは仁香をいじめてないのよ…!!!!いじめられていたのはわたしなんだよ……!!」

沙紀「…そんなのウソ。」

樹里「ウソじゃないって言ってるじゃない……!!!信じてよ……沙紀…。」

沙紀「仁香は…沙紀だけに言ってくれたんだから…!!!ウソつくようなコじゃないのよ…!」

樹里「ほんとよ…!!ほんとなの!!ほんとに、わたしがいじめられてたの…!!」

沙紀「………ほんと…なの……?」

樹里「ほんとだよ…。」

沙紀「………。それじゃあ、沙紀が樹里のことをいじめた理由が無くなっちゃうじゃない…。」

浜田先生「それ……本当なのか?椎名……。」

え…?浜田先生……?柴咲さんも……。

沙紀「…浜田…先生………。」

浜田先生「まさか…椎名が福山をいじめていたとは……。」

沙紀「…くッ………くそッ……なんで……。」

浜田先生「さっき…椎名が神楽坂のところに行った時…保健室にカッターを落としていっただろ…?それで、椎名が神楽坂を殺したんだって…。」

沙紀「………ッ。」

浜田先生「なぁ、椎名。正直に言ってくれないか?どうして殺したんだ?」

沙紀「来ないでッ!!!」

ドンッ

樹里「いッ……イヤ……。」

沙紀はすばやく浜田先生からカッターを奪い取り、わたしに向かって突き出した。

沙紀「それ以上近づいたら、樹里を殺すわよ…。…フフ……あなた達にとっては、生徒の命なんかより、犯人確保のほうが大事かしら…?」

浜田先生「椎名。もう子供じゃないんだから、ふざけるのはやめなさい。」

沙紀「沙紀は子供じゃないし、ふざけてもいないわ。本気よ。」

浜田先生「やめなさい。椎名。落ち着くんだ。」

樹里「はッ……浜田先生……!わたしのことはいいから…犯人確保を…優先してください…。」

浜田先生「ふ…福山……しかし、そういうわけには……。」

樹里「いいんです!いいから、早く沙紀を……。」

浜田先生「………分かった……福山…。」

先生はわたしたちのところへ、ゆっくりと近づいてきた。

沙紀「来ないで!!言ったじゃない…!樹里を殺すって…!!」

樹里「先生…!!!早く………!!!」

沙紀「来るなーッ!!!」

グサッ

樹里「……なんで………?」

ポタ…

樹里「なんで…柴咲さんが………。」

葵「…ごめん…な……福山…こんなことしかしてあげられなくて…。」

樹里「しゃべっちゃダメ!…どうして……わたしのことかばったり……。」

葵「あおい…福山と…仲良くなれて…本当に…嬉しかった…。でも、何もしてあげられなかった…。」

樹里「だからって…わたしのこと…。柴咲さんは何にも悪くないのに…なのに…どうして柴咲さんがこんな目に合わなくちゃいけないの…?」

葵「…福山…。」

樹里「…な…に……?」

葵「福山……あおいの分まで…精一杯生きて……お願い…。」

イヤよ……柴咲さん…死なないで…!!!

沙紀「柴咲……。なんで………。ヤダ……ごめん…なさ…」

沙紀は手すりに手をかけ、飛び降りた。

樹里「さ……沙紀……!!!!!」

浜田先生「椎名…!!」


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