第二十二話:愛と死
ついに犠牲者が出ます…。
そろそろ一部終わらせなきゃなぁ。
涼「おいッ……!や、やめろよ…沙紀……な?」
沙紀「いやよ……やめないわ……。沙紀のコトを裏切ったヤツらは、ミンナ死んじゃえばいいんだ…。」
樹里「やッ……やめてッ……沙紀………!!!」
沙紀はわたしに向かってカッターナイフを突き出した。
樹里「キャッ……!!」
涼「ちょっと待って!…沙紀……もう一度、ちゃんと話し合おうよ。…ね?とにかく、落ち着いて…。」
沙紀「…落ち着けるワケないじゃない……。ダイスキだったカレシにひどく裏切られて…平気でいられる人なんている…?」
涼「そ…そりゃあ、平気でいられる人なんていないけど……。」
沙紀「涼なら分かってくれるわよね…?沙紀がどんなに悲しかったか……。」
涼「……あぁ…。痛いほど分かる…。だから、落ち着いて、ちゃんと話し…」
グサッ
え………!!?
ポタッ
血が滴る音…
涼「うッ……。」
バタンッ
神楽坂さんが床に倒れこむ…
樹里「キャアッ!!!!か、神楽坂さん……!!!大丈夫ですか!?…し、しっかりしてください…!!!」
沙紀「涼はもう助からないわ…。深く刺してやったからね……。」
樹里「そ…そんな……。」
沙紀「……さよなら、涼。今までありがとう…。沙紀、本気で涼のコト…愛していたのよ…?それを裏切ったのは涼…。死んで当然なのよ…こんなヤツ……。ほんと…いい気味…。」
樹里「…沙紀……ダメだよ…こんなコト……。どうして、本気で好きな人を殺せるのッ!!!?どんなに好きでも想いが届かない人だっているのに…。なのにどうして、殺したりできるの……?」
沙紀「…奇麗事なんかいらない…。次はあんたよ……樹里……。」
樹里「イヤッ……!」
わたしは保健室から逃げ出した。
沙紀は、ずっと追いかけてくる。
このままじゃ、神楽坂さんと同じように殺されちゃう……!!!
樹里「誰か……助けて………!!!」
永崎先生「あら、福山さんじゃない。どうしたの?そんなあわてて。」
樹里「え…?あ…永崎先生……!お願いですから…助けてくださ…」
沙紀「永崎先生!何でもありませんよ。ちょっと遊んでいただけですから。」
え……!?さ…沙紀……!
永崎先生「…?そう。それならいいけど。ホラ、もう授業始まるから、一緒に教室行きましょう。」
沙紀「えぇ。そうですね。では、一緒に行きましょう。…って、先生出張じゃありませんでした?」
永崎先生「さっき帰って来たのよ、椎名さん。午前だけの出張だったから。それに、この後椎名さん達のクラスで保健の授業をしますからね。」
沙紀は永崎先生と話しながら、わたしのコトを一瞬にらんだ。
次は…わたしなんだ……