第十二話:企み
キャハハハハハハ…
沙紀たちが登校してきた。
また今日が、始まる…。
葵「福山。」
はっ…
いけない、いけない。
今日からの学校生活がいいものになるか悪いものになるかは…自分次第だ。
自分が変えていこうとしなければ、変わらない。
葵「いつだって、あおいは福山の味方だから、安心しな。」
そうだ。どんな時だって、柴咲さんがついてる。
柴咲さんがいてくれたから、私は今までやってこれたんだ。
柴咲さんがいなかったら、私は今ごろ………。
…アレ……?
沙紀たちが、何もしてこない…。
どうして…?
樹里「柴咲さん…。沙紀たち…どうして今日、何もしてこないんだろ…。」
葵「何もないに越したことはないけど……でも、何か企んでるんじゃないかな…?」
樹里「私も、そんな気がしてるんだ…。」
沙紀が何を企んでる…?一体、何を……?
葵「……。大丈夫。椎名たちが何を企んでても、あおいが福山のこと、助けるから。」
樹里「……ありがと。…あ、ちょっと、トイレ行ってくる。」
葵「うん。」
<トイレ>
ドンッ
樹里「やっ…!」
沙紀「何で柴咲と仲良くしちゃってんの〜?」
樹里「…悪い……?」
沙紀「ふふふ…。悪くはないわね…。沙紀の高校生活が、もーっと楽しくなるだけだし。」
樹里「…どういう意味…?」
沙紀「さぁー。どういう意味だろうねー。自分で、考えてみたらー?」
樹里「……。」
沙紀「あぁー!授業遅れちゃう!じゃあ、また後でね。樹里ちゃん♪」
…沙紀……。
やっぱり、何かを企んでいるんだ…。
でも、一体何を…?