プロローグ
「ツンデレってさ、2次元だと可愛いよね〜」
「確かに、3次元でツンデレって普通にうざい女子って感じ」
「だよね〜」
ツンデレとは、特定の人間関係において敵対的な態度と過度に好意的な態度の二つの性質を持つ様子、又はそうした人物を指す。 元々はギャルゲーにおけるキャラクター設定の一つ
ギャルゲーにおけるキャラクターの設定の一つ…
「私は、れっきとしたツンデレなんですけど?」
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みんなは、『春』と聞いてどんなことを感じますか?
新しいことを始めるもよし、出会いを求めるのもよし、恋をするのもよし!
みんなそれぞれの目標に向かって頑張る季節。
私は、麗蘭 照子。みんなからは『ツンデレ子』と呼ばれてる。このあだ名は、別に嫌いじゃないけど、好きでもない。
だって、ツンデレってある特定の層にはウケるって聞いたことあるし。
今年から、私は高校2年生。残り僅かの高校生活、悔いがないように過ごさなきゃ!
「おはよう!照子!」
「あんた、朝から声大きいんだけど」
「えっ、迷惑だった?」
「本当に迷惑!(全然っ、迷惑なんかじゃないよ!)もう、朝は話しかけないでくれない?(毎日、話しかけてきていいんだらね!)」
朝の挨拶をしてきたのは、幼馴染の飛華流 源氏。私の好きな人。
「お、おう、なんかごめんな」
「わかればればいいけど…(ぎゃー、また気まずい雰囲気になっちゃった…)」
私は本当にバカ、ちゃんと正直に伝えればいいのに、いつも後悔してる。
私は講堂に向かい、新しいクラスを確認する。
「お、ツンデレ子だ!」
「本当だ!ツンデレ子だ!
「よぉ、ツンデレ子!今日もしかめっ面だぞぉ!」
「もう、うるさい!これだから男子は…」
自分で言うのもおかしいけど、私は、男子からの人気は高いはず…
私自身、ルックスも悪くないし、スタイルだって自信ある。
でも、なぜかモテない。影では、あまりいい噂も聞かないし…。
「ねぇ、源氏。私って悪いところあるのかな?」
「ど、どうしたの急に!?」
「隠さず、正直に言いなさいよね」
「う〜ん、照子はすぐ怒る気がする」
「はぁ、なにそれ!?」
「それだよ、それ!照子はすぐ怒って、人を困らせるんだよ」
「えっ…」
「僕は、ちょっと嫌かも」
「嫌…かも…?」
私は、源氏に嫌われてたの!?なんでなのよー!?
もう照子は立ち直れないです…。
ううん、ダメ!私は源氏が好きなの!だから…
「照子、変わります!大変身してみせます!」