6/48
帰宅
途中で見た携帯の地図によると家まで10分もかからない場所にいることがわかった。
とりあえず地図の地点登録で場所を覚えさせておく、それから家まで全力で走って帰った。
「あー、とりあえず!大きすぎて一人じゃ運べないからあの場所で応急処置して、食べ物はー、、、なに食べるか分からないから適当に野菜とか果物、あとイメージだけど肉食べそうだから、、」
急いで戻らないといけない焦りと、今さらながら、おとぎ話に出てくる竜みたいな生き物に遭遇したという実感で、興奮気味にブツブツと独り言を言いながら準備を進める。
メモに必要なものをとりあえず適当に書き出す。
・食べ物
・救急箱
・ダンボール
・寝袋
・毛布
・カイロあるだけ
・レジャーシート
・あったかいもの!
「あーもう!時間ない!」
リュックに詰め込めるだけ詰め込んでダンボールを脇にかかえて来た道をもう一回走り出す。
「何往復かすることになるけど、とりあえず早くあの子のところに戻らないとダメだ。」
小雨が降り続ける中、傘もささずに真琴は、来た道をまた走り出した。