0 俺が城主。
読者の皆様どうもこんばんわ。
今回は隆司君が異世界入りします。それでは本編をどぞ!
目が覚めると、俺は布団の中にいた。
…やっぱりあれは全部俺の夢で、現実な訳無いよな……
うん。だって考えても見ろ。
禿・デブ・チビと格好悪い要素が見事三拍子揃った上、頭は平凡。そんな俺にあれだけハイスペックな美女メイドが忠義を誓うとかあり得ないから。
……よっぽど俺、堪っていたのかな?
それに鍛えようが気を付けようが格好悪いまま変わらなかった容姿がいきなりイケメンに成る訳が無い。そんなご都合主義が有れば、俺だって散々理不尽な目に合う事が無かった。
そう思っていると……だんだんと気分が沈んで来た。
……どうせ今日は遅刻だろう。でも俺は誰にも注目されないから大丈夫…だから、少し位不貞寝してもいいよね?
そんな感じで二度寝しようと寝返りを打った時………
ゴツン
痛!!…………えっ?!何だ?!
起き上がり、慌てて確認すると……どうやら天蓋の柱に頭をぶつけた様だ………え?天蓋?!
…………今可笑しな事が起こった。
俺は普段敷き布団で寝ているのに、何故か今ベッドの中に居る…サイズは大体キングサイズか?デザインはやや豪華だが、俺の趣味に合う黒と茶色を基調としたシンプルな色彩になっている。
慌てて周囲を見回すと…ここは家でない事は確定した。だってね……
—寝室にしては広い部屋
——天蓋付きのシンプルだが豪華なベッド
———床は奇麗な青色の絨毯で敷き詰められている
————青一色でシンプルな高級感溢れる大きなカーテン
—————壁を見ると………美しい絵画が所々飾ってあった
……うん。絶対家ではない。こんな豪華な内装していないもん…所詮は一般的な家屋だったわけだしね。
と言う事は……やっぱりアレは夢ではなかったのか。
つまり、ここは異世界………え?移転してからどれくらい経ったんだ?他にもここが何処で俺はどうなっているのか、疑問が尽きない。
すっかり目の覚めた俺は、現状確認しようと起き上がった。すると、横から
「おはよう御座います。モーニングティーを今ご用意致しますね。」
と丁寧な口調の声がした。振り向くと…栗毛色の髪を奇麗に束ね、シックな黒色のエプロンドレスを着た美女がいた。
慌てて
「お、おはよう?」
と挨拶すると、笑顔で香りのいいお茶を俺に手渡した。受け取ると、彼女は和やかに紅茶の茶葉の説明をしてくれた。
「本日は今年の春頃に早摘みした茶葉で作られました、レディグレイを淹れさせて頂きました。」
アールグレイよりも少し甘口で、飲み口は爽やかだった…一時期凝っていた時期が有ったので分かるが、淹れ方が絶妙だ。
そのまま朝食の説明へ入った。
「朝食は和風のサラダとサーモンのムニエルをご用意致しました。付け合わせはトースト、スコーン、カンパニューを焼いておりますが、どれに致しますか?」
「……トーストで。」
「かしこまりました。」
……米、無いんだな〜………
「えっと…ベラさん?」
「はい、なんで御座いますか?」
「ここって……どこ?」
すると、彼女は何処からとも無く地図を取り出した。それを目の前で広げて
「ここはフォーランド大陸の東に有る“ガイアルーン帝国”で、こちらのトールエンド山脈の丁度中央部に存在する“ホウゼンクラウス城”に我々は居ます。」
……成る程ね〜…え?
「あの、不法侵入では……」
俺の質問に、彼女はいい笑顔で爆弾を投下した。
「いいえ…何しろホウゼンクラウス城の現城主は隆司様ご自身ですよ?」
……………?!What?!
…驚き過ぎて、英語になっていた。もう何が何だが……え?だって、異世界に来たばかりだよ?
なのに…いきなり財産持ちですかい?!
………修業を40年やってヤバいステータスになった自分に若干引いていたが…ここまで来ると驚きを通り越して何か呆れてしまった。
ちなみに現段階のステータスはこんな感じでした………
橘隆司
Lv.60
年齢:16歳 性別:男 種族:人?(1/4鬼族1/4天魔族1/4地魔族1/8魔人族1/8普人族)
[状態]
HP:Ex MP:Ex
体調:若干混乱
筋力:SS+
器用:SSS
俊敏:S++
精神:SSSS++
知能:SSS+
運:Ex
カリスマ:SSS++
[能力一覧]
職業:学生→覇者(Lv.20)、author(Lv.10)、武者(Lv.50)、魔術技師(Lv.58)、軍師(Lv.10)、召喚師(Lv.40)、調教師(Lv.6)、従魔師(Lv.10)、貴族
固有能力:感知、推測、暴露、保管、管理 、意思疎通、黄金律、遮断、流通、絶対命中、肉体変化(鬼化、天魔化、地魔化、魔人化)、
【種族固有】
鬼族:肉体強化、闘気操作、威圧、眷属契約、狂化、怪力、念力、妖力、ザ・レジェンズ(百々目鬼、吸血鬼、吸魂鬼、リーパー、牛鬼、夜叉、etc.)
天魔族:神気操作、神気吸収、完全回復、飛行、空中歩行、天候操作、眷属契約、神聖魔術、断罪、傲慢
地魔族:瘴気操作、瘴気吸収、呪詛、影移動、眷属契約、地形操作、大罪、矛盾指摘
魔人族:肉体操作、自然魔力変換、自然魔力操作、探求、解明、仮想実験空間Lv.5
技能:
家事Lv.5(料理、洗濯、掃除、整理整頓)
作成Lv.8(設計、実現、創作、編集、削除、実行、破棄、再現、介入、挿入、保護)
武術Lv.45(体術、拳術、槍術、剣術、棒術、短剣術)
魔術Lv.60(属性無視、無詠唱、並列行使、術式保存・再生、術式自動構築)
魔道具作成Lv.28(魔力操作、魔力付与、魔力固定、魔力遮断、魔力貯蔵、魔力変換)
魔闘Lv.95(放出、循環、操作、性質変化、物質変換、魔拳)
統率Lv.10(軍隊指揮、演説・煽動、交渉、人心掌握、絶対命令、思考加速、並列思考、完全記憶、戦略作成、戦略的撤退)
兵器操作Lv.35(銃器、化学兵器、各種爆弾、刃物、馬、馬車、戦車、軍艦、戦闘機、軍人)
召喚術Lv.23(召喚契約・解除、現代兵器召喚、従者召喚、従魔召喚、etc.)
調教術Lv.6(鞭術、縄術、拘束、拷問、活殺自在、洗脳)
従魔術Lv.5(従魔契約・解除、同調、共有)
え?表示が変わった?……うん、数値現すと桁がやば過ぎると言う理由から、どうもこうなったらしい。
ちなみに一般人の状態は、大体平均すると良くてD+で悪くてG−となっている。これで、俺がどれ程異常か分かっただろうか?
後、職業の所に何故か“貴族”と言う項目が新たに有ったので、本当に異世界来て早々城主になった事は本当だと分かった…でも貴族って………
うん。流石に一般人に少し劣る程度だった俺が貴族なるとか、全然想像していなかったからマジでびっくりだわ。
そんな分けで、色々納得いかないまま異世界一日目が始まった。
次回も宜しく御願い致します。