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8 祝、俺の冒険者ライセンス。

 ども、読者の皆様こんばんわ。遅い時間帯に成ってしまって申し訳ないです…PCの調子、以前よりはいいのですがね………


 それでは本編をどぞ!

「よっしゃ!!冒険者ラインセンスゲットだぜ!!!」


 何処かの某黄色い相棒を頭に載せたスーパーでガムデマサラな主人公の台詞(言ってみたかった事第50位)を言ってあのポーズをした。


 ちなみにネタが分かったのは俺の記憶を読んだ事の有るベラだけで、他の人達はきょとんとしているか、生暖かい目で見ていた。


……………………………………


 さて、修業から数ヶ月経った。


 この期間中随分ラインハルトさんには世話になった。指導が道理に沿っているので正直感覚派で少し教え方が古風なベラとか比べ物に成らなかった


 ……やっぱりかつてこの国の軍部で“教官”を勤めていただけは有るな。


 そして当然一緒に居る期間も長かったのでその間に俺を懐柔しようとする言動が結構有った。だけど一応ベラと相談して俺の諸事情を転生した事以外はきちんと話した。


 まあそれで彼は納得してくれたんだけど……


「ああ悪いけど閣下は私では止められぬのでまあ何と言うか…頑張れ。」


 そんな感じで同情的な目で肩を叩かれた……マジでどんな人なのか今から戦々恐々何ですけど………ま、まあでも大丈夫かな?


 そも、ラインハルトさん曰く現在の俺の方が皇帝より強いらしいからな…ああ権力やコネ・金は無いけど。


 それも関係ないけどね……どうせこれから旅する訳だから。


 でもな〜…確かにこの国の状態を聞いた限りでは一応協力関係は結んでおこうと思っている。増して大半の国民は魔族や鬼種族等と混血でばれれば間違いなく“光の教会”と戦争に成るからな……


 つか、そもそも国教をわざと初期の段階で“光の教会”にした英断にはマジでたまげたよ…絶対敵に回したくないと思ったね。


 兎も角。決まった事は、この国は出るけど一応貴族籍を残して行くって事だな。


 ………こじれたりした場合はまあ、こっそり消えるかちょっと被害を出して消えるか嫌がらせと多少の意表返しをして消えるかしよう。


 この辺はもうベラと相談した事だし。


 ちなみにベラは意気揚々としてこの提案に乗っていたけど…彼女に任せたらでかい被害に成りそうでちょっと心配している。


 …実際ラインハルトさんは彼女の被害者其の①だからな……何か体色の黒いイヌ科の魔物を見た瞬間毎度


「ヒッ」


と声を出して逃げる様になったからなぁ〜(遠い目)…マジでナニしたんだろうね?


 まあいいや。


 それで一応先日ラインハルトさんに“光の教会”を騙して普人族を騙る為の隠蔽技術に関してお墨付きを貰った。次いでに戦闘訓練等も色々指導してくれた。


 そして今日は最終審査日。


 試験内容は冒険者のラインセンスを取る事。但しそれだけで無くライセンスの格を試験でなるべく最初から上げる事。ボーダーラインは一応D級。


 ああちなみに『冒険者ギルド』はテンプレ通りの設定だった。只し、登録は個人情報がカードに記されない他(自己申告は必須だが…)カードが特殊素材で出来ているので身体の一部として収納可能(刺繍になる)、国境を越える時は証明書になる(宗教・国家とギルドは無関係)、他にも色々特典と制約は有ったりするが、その辺りはおいおいで。


 あ、でもこれだけは……一応冒険者には“格”が存在し、Jから始まってアルファベッド順にA級、そしてS級、Ex級とランクされている。カードの色にも違いが有り、J〜Aまではカードの色彩(茶色)が鮮明に成って行き、それ以降は自分の好きな色を指定出来るそうだ。


 そして冒険者としての格を上げる方法は大きく2つ有る。1つは地道に依頼をこなしてランクを上げて行く事だが、もう1つはギルドで実施する試験を受ける事だ。


 ただ、この試験は初期登録時以外有料なので大抵前者の方法で地道にランクを上げて行くそうだ。ま、其の方が死亡率は下がるだろうしいいのだろう。


 さてと、頑張って俺も格を上げますかね。


………………………………………


「と言う訳で、俺が試験官のゾロア・ドラコニア、ギルドマスターをしている者だ。」


「あ、ども。受験者のリュウジです…お手柔らかに。」


 ……………何故かギルマスに初端から目を付けられて、現在試験官をするそうです。


 あ〜あ……テンプレですね。分かります。


 しかも見た目筋肉ゴリ…ゲフン、失礼、著しい元気な中年で、明らかに格上だと思える相手です。だからそんなに睨まないで下さい…それで無くてもSAN値がガリガリ削れているんですから。


 いや〜全然勝てる気がしない…試合前から。本当に有難う御座いました。


 ま、でもやるしかないか無いし、殺るけどね……


 軽く厨二病的な“名乗り”を互いに上げ……


「それでは両者構えて……始め!」


 レフェリーの合図が鳴って試合が始まった。


…………………(ギルマス)……………………


 さて、目の前の少年…確かリュウジと言ったか?コイツの実力は………実は大体量れてはいるんだよな…


 既に俺の威圧に耐えていた時点でC以上は確定。後本人の素質や何となく俺だから分かる普人族以外の“種族”で実力は今の所Bと見なしていいだろう。


 更に、見た所仕草や言動が荒くれ者のそれとか全然違うし貴族かその系列だと予想出来るので、礼儀作法の心配は要らないからB以上のカードは作れる。


 なら何故試合をするかって事になるが……俺がしたかったから。


 まあそれ以外にコイツの人格を拳交えて知る事や、どれだけ実践上モノにしているか確かめるって言う大事な目的も有るけどな。あくまでそれは付属な。


 そんな分けで最初は無難に魔術をぶっ放したんだが……驚いた事に全部受け止めた上で跳ね返しやがった………結界か?


「ああちなみに今回魔術メインで戦いますから。」


「ほう…どれ、受けてみろ。」


 俺は調子に乗って特大級の炎魔術『ボルケーノ』の術式を組んでいたが……途中で術式構成がいきなり止まった。


「……な?!」


 そして上書きされて行く術式を唖然と見ていると……いつの間にか俺宛への氷魔術『ブリザード』となって…いや、これは?!


「ああちなみにその場所から動かない方がいいですよ?」


 若者はそう言うなり術式を“無詠唱”で放った。其の結果………


「あっちゃ〜…弁償しないとこれは駄目…いや、魔術で何とかするか……つか、やり過ぎたな…」


 いやいやいや、やり過ぎとかそれ以前に可笑しいだろう?!!あんな大規模な訓練場全部を氷付けにする様な魔術つかって魔力不足起こさないとか!それ以前に何で術式の改ざんとかで来たんだよ?!!アレって高等技術で普通は出来ないからな!!?


「………お前さん、何者だ?」


 これで、山奥に隠れていた“空白時代”の魔導師とかだったとしても俺は驚かないからな!


「ウ〜ン………今までは引きこもりでしょうか?」


「……なんじゃそりゃ?」


 あんまりな答えに脱力しそうになると、若者は頭を掻きながら


「そうですね…今まで山奥で修業していた新米冒険者ってところでしょうかね?」


と如何にも怪しげな答えを言ってきた…だが妙に納得した気がした。


 まあいい。俺の魔術を受け切ったのだからな…だから


「なら今度は全力で俺の本領である剣術を使おうか。」


「………あの、俺無手「関係ないわ!!付き合え小僧!!!」…え、マジかよ……」


 俺は背負っていた斬馬剣を構え、そのまま縦に振った。


「『パワースラッシュ!!』」


 初歩の更に初歩の技では有るが、侮るなかれ。俺の場合は斬撃が文字通り“飛ぶ”からな……それも勢いを増して…


 若者は余裕そうな態度は消えて…漆黒の短剣を取り出して斬撃を………往なした。


「あ〜危なかった…つか、死ぬかと思いましたよ……」


「…………。」


 コイツ……この国の騎士か?!イヤ、あり得ないな…普通は10で冒険者カードを作るはずだからな…ならコイツはマジで一体…


 そして審判であるモリアの冷静な声が今は貸し切っている訓練場を響き渡った。


「試合そこまで、勝者リュウジ!!」


 ………目の前にいつの間にか居たリュウジと名乗る若者は、俺の喉元に切れ味の良さ気な漆黒の短剣を突きつけていた。


「…今度は本気でやり合えると嬉しいです。」


「ああ、次回はそうしよう。君は晴れてA級冒険者だ。ようこそ。」


 こうして試合は終わった。


 ああそれにしても楽しみだ……俺の『本気』、コイツとの試合ならもう少しで出せそうだな…実に面白い。


「モリア、後は…」


「はい、此方でやっておきます。」


 こうして楽しい試合は終わった。


…………………(end)…………………


「…完全に手加減されて勝ったんじゃ……」


「そんな事は御座いませんわ。リュウジ様は素晴らしかったです!」


「ああ、俺からしても文句無しの合格…と言いたいが、何故かお前の持っている神力と瘴気が極微量だが漏れ出ていたから気をつけろよ。」


「はい、以後精進致します。」


 さて、試合後の反省をしています。


 …結構俺の隠蔽にも欠点が多いから気を付けないと………後やっぱり術式の構成が何と言うか…甘いからその辺の改良も必要。


 まあその辺りは今後の課題として。


 それにしても嬉しいな…これで晴れて冒険者か。異世界で吸って感じがして何だか感動するな……


 そう俺が思っていたときだった…


「おい、餓鬼。そうだよ、お前。そんな弱っちい感じで冒険者になれるのか?」


「ああ、俺達先輩が指導してやらないとな…そこの女はお前のか?なら俺達に貸せ。お前の代わりに可愛がってやるから。」


「お前はさっさと帰ってママのおっぱいでも吸っていな。」


 ………テンプレですね、分かります。


 そして俺はテンプレにあるまじき行為をする事にしました。


「先輩方ご心配有難うございます。この見た目ですが筋肉が付きにくい体質なのでこれから体質改善して行きたいと思っております。後、そこの女性は俺の唯一“家族”と呼べる存在なので幾ら魅力的だろうと御譲りする訳には行きません。それと…俺には帰るべき家の親も無いのでこの業界から多分引き下がれないです。」


 ……一息で言えてよかった。つか、少しだけ演技ではなく悲し気な声になってしまったな…事実だし仕様がないか……


 そして目の前の絡んで来た柄の悪い3人組の冒険者はと言うと…


「グスン、坊済まねえ…」


「お前、辛かったんだな…」


「何だ…強く生きろよ!!」


 ……………何か滅茶苦茶同情された。


 つか、良く見ると周りの連中が全員何故か泣いているし。そしてラインハルトさんとベラドナも何で泣いているの?


 ………まあいいや。


「リュウジ様、カードで来ましたよ!」


「あ、有難うございます、えっと…モリアさん。」


「いいえ……それより応援していますから、グスン。」


「あ、ハイ、アリガトウゴザイマス。」


 ……事実だけど何かここで同情されるのって…微妙な気分だな……まあいいや。

 そして冒頭に戻る訳だ。


 さて、これで俺も冒険者。自由に世界を見て回れるな。


 実に楽しみだ。


 次回も宜しく御願い致します!

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