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6 私の仕事……(泣)

 読者の皆様どうもこんばんわ。そして更新がまた遅れてしまって申し訳御座いません。PCの調子は……うん、時々フリーズしてデータを消さなければ良好なのですが……


 今回は侵入者視点で語ってみました。それでは本編をどぞ!

………………(???)………………


 目が覚め、身体を起こそうとした。そして、あり得ない違和感を身体に感じた。


 まず、体全体が痛い…まるで全身打撲した様な感覚だ。


 次に、股間が何故か気持ちが悪い感じがした…まるで、ミンツェ(薄荷)を軟膏にして塗られた挙げ句に一日乾燥させた様な感じだろうか?


 最後に……自分から凄まじい異臭がする事。


 任務上、暗殺や諜報等の“影”に属する任務が多いのだから、これは間違いなく不味い事態だ。何らかの特徴的な臭が有ると言う事は、相手に自分の居場所を教える事と同じだ。これは影の仕事をする上での初歩の初歩的な事柄。


 それを私、ガイアルーン帝国諜報暗殺部、通称『影』の頭たるラインハルト・クルツ・フォン・ヘルマンが間違える等………


 そこではっと目覚め、自分の状況を知った。










 豪華な客室の寝心地良さ気なベッドので寝ていた。即ち、床に寝そべっていたのであった。ちなみに床はフローリング。


 …………最悪な目覚めだった。


 そして臭とスースーする原因だが……情けない事に私は粗相をしでかしたらしい。


 そこで昨日の事を再度思い出し、卒倒しそうになった。


……………………………………


 皇帝閣下に命ぜられた事、それは………


『今代のホウゼンクラウス辺境伯へ、気配を人間のソレへと誤魔化す方法を伝授すると同時にその人格や技能、出来れば弱みを探る事。そして味方として扱えるか判断し、場合に寄っては……』


 そして、正直初対面の印象だが……とんだ若造だと思った。


 まず気配がこの緊迫した世の中で揉まれた者のソレでは無い事。次に、私達の監視を無視した事。他にも多々挙げられたが、ソレは私の間違いだと突入後に気付かされた。


 城へ侵入すると、まず気付いた事は自分自身が“城”に囲まれている事だった。


 言っている意味が分からないと思うが安心していい。俺自身意味不明だった。


 ともかくだ。とんでも無く強い敵に睨まれてしまった感覚がしたのだ………それも自分の存在を一切悟られる事無くやっているのだから恐怖でしか無い。


 だが、私は閣下に直接命じられている使命が有るので遂行せねば成るまい。


 その一心で、ホウゼンクラウス辺境伯の居る場所へと移動しようとしたその時だった………









「侵入してきたのですから、相応の覚悟がおありですよね?」


 見た目は茶目茶髪で肌は雪の様に真っ白な美人の使用人が、奇麗な笑顔で………殺気を振りまいていた。


 明らかに格上相手。しかもこの存在は……明らかに完全な人外。


—何とやばそうな者を配下に置いているんだ…


 そう思うと同時に彼女は自分の『影』から次々と漆黒の霧を立ちこめた。私は咄嗟に後ろへと逃れたが、当たってしまった前髪が焦げているのが分かった。


「あら、残念ですわ。羽虫を焼き殺して差し上げたかったのに…」


 妖艶な笑みを浮かべ、若干紅に光る目を向ける使用人。だが、彼女の目に映っているのは私の姿等ではない。


 一瞬だが、自分が焼け死んで行く姿が見える気がして全身から脂汗が出た。


 私は慌てて用件を言った。


「我々は国王に派遣されて来ただけだ、出来るならば接触を測れと。危害を加えるつもりは無い!!」


 すると、彼女は表情を変えずに鎌らしき大きさの影を持ち……


「ええ、貴方達は私と主様に傷を着ける処か触れる事も敵いませんわ……これから死ぬ「はい、ベラ。ストップ!」…主様?」


 私は自分の最後、首が刎ねられる所を想像して目を閉じそうになった。だがその前に、救世主が現れた。


 主様、と言う事はホウゼンクラウス辺境伯か。


 突然この世に現れた侯爵。見た目は優男そのものだったが雰囲気がもう何と言うのだろうか……我々とは別次元の存在だと自然と知らしめてしまう程強かった。


 だが、従者よりも物腰が柔らかく戦い慣れしていない若造である事には変わりない。


ー取り込める。


 だが、その印象も直ぐに消えた。


 本気ではない威圧を受けた結果、私はみっともない程恐れてしまった。


—この人には逆らっては駄目だと。


 皇帝閣下の本気とこの若者の本気どちらが怖いかと問われれば、多分皇帝閣下と数時間悩んだ末に職業上渋々答えるだろう。それ程だった。


 その後の記憶は無い。


……………………………………………


 私は溜め息を吐き、天井を眺めた。


—ああ、閣下も無茶を言います。


 私は自分にクリーンの魔術を使い(股間念入りに)、身体を軽く伸ばしてから外へ出ようとして……


「お前、監視、任された。」


 ………………『地獄の番犬』と呼ばれる三ツ首の異形の犬、ヘルハウンドに睨まれた。


 暗い部屋に浮き上がる獰猛な黄色い眼、恐怖を助長させる程鋭利で純白の牙が目前に有ったのだった。


 その上コイツは………亜種族の中でも最強種である炎属性。証拠に瞳の中で薄く焰が揺らいでいた。


 ………はっきり言ってトラウマものである。


「ヒ、ヒィ。」


「変な行動、したら、焼く。餌に、成らない、弱い、言われた。」


 …………………………………。


 拝啓、皇帝閣下。


 来て早々生きて帰れる自信が皆無です!!!


 と言うか、もう誰か助けて〜〜!!!!!!


 影の頭(笑)ですが、御愁傷様ですw


 そして次回こそ物語が少し動きます。多分次の次辺りで時間が飛ぶと思いますのでご了承下さい(修業風景は多分希望が有った場合閑話にアップすると思います)。


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