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 ども、読者の皆様こんにちわ。小型漂流者Dです。


 前から”完全無欠な一般人”のオタクがどんな風に異世界、ネットどころか電気や水道も無い様な場所でどうやって対応してゆくのか。そんな事に関心が有ってつい始めてしまいましたw


 それでは本編をどぞ!

 読んでいたラノベから顔を上げるといつもの教室の状態が目に入った。


「ようこそ皆様、ここは設定室で御座います。」


 目の前には何処にでもいそうな教員の様な7:3ヘアスタイルの黒ぶち眼鏡の中年。ただ俺には分かる、こいつは只物では無い。眼光が鋭いし、それに何処か……人間離れしている。


「あの、ここはどこでしょうか?」


 今の発言者はクラスの中心的存在、高梨光太郎。


 はっきり言おう、俺は奴が大嫌いだ。つか、ああいう人種は生理的にも受け付けない。如何にも自分は主人公ですと言わんばかりの振る舞いをして、自分の都合の悪い事は全て他人の責任に。


 自分=世界の理。そんな認識をした狂人。それが奴の実体だ。


 俺の予想通り中年の男は何もかもを見透かした様に、にやりと口角を上げて答えた。


「ああ、失礼しました。ご説明させて頂きます。今回、皆様には異世界に転移して頂きます。拒否権は御座いません。まあ運が悪かったと思って諦めて下さい。ちなみに地球上からは貴方達の存在自体が末梢されていますので、行方不明者とかになる心配は無いです。」


「?!」 「な?!」 「うそだ!!」 …………………


 これは俺も絶句した。だが、同時にラノベやネット小説で普段から読んでいる所謂“異世界モノ”を想像して夢が現実になった事への感動も覚えていた。まあ当然まだ読み切っていないラノベやこれから発売予定の最新の漫画等、心残りはあるが。


 (ドリ○ターズの続きが……ヘル○ングの平○先生、貴方の作品が読めないのが物凄い心残りです、ハイ。)


 だがそれ以外は得に無い。寧ろ好都合だ。言っては何だが、俺は正直要らない人間だしな。


 眼光鋭いおっさんの話は続いた。


「そして転移してもらう訳ですが、地球とは環境や社会等他にも色々違いが有りますのでこのままでは全滅します。だから、自分自身を設定してもらおうと思った訳です。」


 俺は当然挙手した。コレだけは聴いておかないと、定番だし。


「それって異世界転移モノみたいな奴か?」


 男は鋭い眼光を宿した目を細め、ほうと息を漏らした。


「はい、正解ですね。それで、上手く設定して生き残れば後は何をしても自由です。まあ地球に戻る事は多分不可能でしょうし、戻れても居場所何て無いでしょうけどね。」


 いいよ、別にそんな事。一部はそうじゃないらしいけど、俺は元々居場所何て有って無い様なモノだったし。


 でもいいね〜。面白い。


 何をしても“自由”であり、何処までも“自己責任”。こちらでは一切責任を取りかねますか……これは慎重かつ大胆?に事を進めないと。


 ここで俺がこのクラスで唯一尊敬し、同士だと認める奴が言葉を発した。


「あの、ここに来る直前に持っていた私物は返却して頂く事は出来ませんか?」

「(チッ)……いいでしょう。」


 ここで俺は慌てて自分の鞄が有る事をチェックして安堵した。ああよかった、この中にはもう異世界では手に入れられない“お宝”も一部入っている。


「……さてと、それでは各自席に付いて下さい。」


 灰色でいつも以上に暗い教室を見渡す。いつもと同じ様にそこには机と椅子が有り、机上にPCが各一台ずつ設置されていた。俺は俺を普段からいびる奴等から離れた位置へ座った。


 良かった。気付いていない。


 そう思っていたが、原因を見てかなり不快に思った。


「おい、お前はあそこでいいだろう?」


「そうだよ、別に出席番号で座る必要無いから仲のいい人同士で座ってもいいよね。」


 …………巫山戯んなよ。本当はお前らみたいな低能共何かが話し掛けていい奴では無いんだからな。奴はあの有名な“鬼灯”であり、同時に暗殺者“閃闇”でも有るんだから。


 これは別に厨二病ではなく、実話だ。未だに信じられないし、それに誰も信じないだろうが。まあ奴も俺が知っている事は知らんだなだいろうが。


 俺は奴にかつて命を救われたのに、奴に到頭恩返し出来なかったな……ここでも。本当は止めたいけど、つか、止めよと思えば出来るが、俺はそこまで出来る程の度胸も度量も無いからな。


 さて、移動完了。次は……?!


 ガゴン、ゴゴゴゴゴ………


 俺達はいつの間にか壁に囲まれていた。出口は……一応有るのか。


「さてと、移動が済みました様なので、相談出来ない様に囲いをしました。これでフェアな状態になりましたね。弱者からこれからお渡しするポイントを強奪するのは不可能になりました。では、説明したいと思います。」


 安心したよ。これで俺はカツアゲされずに済む。


 それから説明が始まった。まどろっこしかったが、要点だけまとめて見るとこんな感じだ。


・ポイントは合計3万ポイント貰える。但し一度に貰うのではなく、能力、状態、使い魔の決定時に1万ずつ配布される。なお、ポイントは持ち越せるが、一度決定したものは覆せない。


・能力等を選ぶ時、自動的に選択した分のポイントが減る。選択を解除した場合はポイントが戻って来ない何処か減る。


・時間制限は無いが、最後の1人になった場合は独りで転送される。また、希望が無ければ出来た順に数人の組んだ状態で送られる。


・質問は各1つずつ。但し、他人の質問と答えはPC上で閲覧可。


 話を聴いて俺は直ぐピンと来た。これは剣と魔法のファンタジーな世界行きだと。理由?ステータスの設定でMP消費の話が出たからだ。一瞬だったが。


 本当に親切な方達だ。ネット小説で呼んだ時に出て来た性悪な“異世界転移”の説明と比べたらそれが顕著に出ている。


「さて、そろそろ開始して下さい。」


 さてと、俺も設定して行くか。


橘隆司タチバナ・リュウジ


Lv.0


年齢:16歳 性別:男 種族:普人族


[状態]


HP:1200/1200 MP:6000/6000


体調:健康体、近視

筋力:650

器用:8500

俊敏:700

精神:1500

知能:9000

運:72

カリスマ:21


[能力一覧]


職業:学生、author


固有能力:感知、推測、暴露、保管、管理


技能:

家事Lv.5(料理、洗濯、掃除、整理整頓)

作成者Lv.8(設計、実現、創作、編集、削除、実行、破棄、再現、介入、挿入、保護)


 成る程、俺らしいかも知れないな。さあ始めよう。

 よく考えていた事なのですが、現代人、それも交通網からして世界的に見ても基本的に超便利な”日本”から発展途上国も真っ青な”中世ヨーロッパ”の暗黒時代以前の文化しか存在しない異世界に行ってしまったらどうなってしまうのでしょうね。


 ちなみに作者は異世界転移とかに憧れつつも、絶対そんな対象にはなりたく無いとか思っていましたよ。暗黒時代の話ですが…。だってそんな世界に行ったら間違いなく一度の食事で食中毒とか起こして死んでしまいそうじゃあないですか!


 まあでも鬼灯君(別作品)にしても橘君にしても、きっと頑張って生きてくれるはず(希望的観測)。……物語と言え、勝手に安全?な現代世界から危険だからけな異世界に連れ出してしまってちょっと申し訳無いですよね。


 結果:チート能力追加祭り。


 さて次回、どんな風に橘君が魔改造されるのか。

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