41話 『血吸い』
某日某所。
黒の地に赤のラインが入った服を着ている人物と、その前で跪く男がいた。
「ふむ。任務は達成できたようですねぇ。上出来です。」
「有難き御言葉で御座います」
「じゃあ、管理もお願いしますよぉ。大事なエサですからぁ」
「承知いたしました」
「頼みますよぉ」
跪いていた男が立ち上がり、部屋から出ていく。
黒服の人物が口角を嫌らしく上げる。
「ああ、楽しみですねぇ。我々が認められる日も、きっとそう遠くはありません。あぁ、楽しみだ」
彼はその色白で美麗な顔を見にくく歪め、笑った。
「『血吸い』の悲願、必ず達成させなければねぇ」
彼も部屋の出口に向かう。
「ああ……喉渇いた」
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「……『血吸い』?」
聞き慣れない名前だなぁ。一体何の組織なのだろう。
「その組織はな、水面下でいろんな犯罪をやらかしているんだ。テルミアでも既にいくつもの罪を犯しているから、国として対応してるんだがな」
おおう、結構やばい組織やんけ。
何、それの討伐?まじかい。
「彼らは、なぜ、そしてどのような罪を?」
コルミナさんは苦虫を噛み潰したような顔になった。
「うーん……」
「何か話しづらいことでもあるんですか?」
「まぁ、そんな感じだ。彼らはな、『吸血鬼』を自称しているんだ」
「吸血鬼?」
吸血鬼。そんな種族いたっけか。
「吸血鬼っていう種族は、確認されていない。しかも彼らの両親は普通の人族だとわかっている」
「じゃぁ、吸血鬼とは?」
「それが分からないんだ。でも、最近とある事件があった……多少ショッキングな話かもしれんが、聞くか?」
もちろん頷く。精神年齢17歳、舐めんなよ。
「そうか。それじゃあ話すぞ。少し前の話だ。とある町で、1人の女性の死体が見つかったんだ」
うわあ、いきなり人死んどる……
「そんでな、その死体の様子が異様だったんだよ」
「というと?」
「首とか手首とかに穴が開けられていて……その周りに歯形がついていたんだ」
きゃあああ!!それはもう吸血鬼じゃん!!
「そして、同じような死体がたくさん見つかったんだ。そして実際、1人の男が女性の手首に噛みつき、血を啜っているのが目撃されたんだよ。噂だけどな」
「それは、吸血鬼なんじゃないですか?」
「まぁ、奴らの正体などどうでもいいんだけどな。彼らはそれ以外にも、テロのような事件を起こしているんだ」
おお、テロ……
やばそうだな。ていうか、この世界にもテロって言葉あったんだ。
「そして、その目的なんだが、国に『吸血鬼』を認めさせることらしいんだ」
「……要するに、自分たちの地位上昇のために?」
「そういうことだな」
「それなら、とっとと認めちゃえばいいんじゃないですか?」
コルミナさんがちょっと呆れたような表情になった。
あれ?俺なんか変なこと言った?
「『血吸い』は、こっちが何も知らない時にいきなりテロを起こして『吸血鬼を認めろ』とか言ってきたんだ。そんな危険集団、放っておくわけにはいかんだろ?しかも、現れたのもホント最近だしな」
確かに。しかも本当に生きていくのに血が要るになら人を襲うことは無くならないだろう。
ちょっとかわいそうではあるが……
「そこで。アダムの出番だ。救世主様、奴らを倒してください……そう伝えようとしたイザベラが消えた」
なるほど、これは……
「事件だな」
かなり期間開けた割には短くてすみません(過去最短クラスかも)……
まぁ短編もあったし仕方ないよね(あ、短編ぜひ読んでね)!!
では、また次のお話で。




