表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/53

39話 すごく、ものすごーく迷惑です






 あの事件から一週間が経った。


 結局あれはロウに敵意を持つ者による殺害計画と、貴族たちがカルフォを陥れるための計画が偶然同時に起こったものだったらしい。

 カオス。


 毒殺を企んでいた……確かヴェノ=アッシーンと、貴族のディマ。こいつらは2人仲良く拷問されたらしい。カワイソウ(棒読み)。


 自分がやったことなのに知らん人がその犯人に仕立て上げられたヴェノ、毒はちょっとしか盛っていなかったはずなのに主君が死にかけているのを見たディマ達。彼らは一体どう感じていたのか……



 え?お前は一週間何してたのかって?



……うん。



 いや、働かなかったわけじゃないよ?それで言い淀んでいるわけじゃないよ?


 めちゃくちゃ忙しかったよ?死ぬかと思ったよ?


 ていうかもう一部死んでるよ?


 その理由が……



「きゅうううぅぅううせえええええぇぇええしゅさまあああぁぁあああ!!」



 これ。


 おれのこまくに 100のダメージ!!



「……ユフィナ、今日は何?」



 彼女、ユフィナ=ノーブルインは、この宮殿で働くメイド(侍女?)、10歳だ。10歳にしても小柄で、見た目も可愛い(注:俺は決してロリコンではない)のだが……


 とにかく、声がデカい。うるさい。

 そしてとてつもないトラブルメーカーだ。


 この1週間だけでもういくつもの問題を起こし、あるいは呼び寄せている。


 おかしい。異常だ。



「大変ですううぅー!!リドラさんがそこの階段でぶっ倒れちゃいましたああああぁぁー!!」


「ぶっ倒したの間違いじゃないか?」


「い、いえっ!!そんなことしませんよ!!」



 うん、この1週間の経験で分かる。彼女は嘘をついてはいない。

 ただ自分がやってしまったことに気がついていないだけだ。



「ていうか、いちいち僕を呼ばなくてもいいんじゃない?ちょっと倒れたくらいなら他の人の回復魔術で十分じゃない?」


「い、いえぇぇっ!!救世主様じゃないとだめでございますううううぅぅ!!」



 うん?


 えっ、リドラさん、そんな大怪我したの?



「……ぶっ倒れたって、どんな感じに?」


「私は、話しかけただけですううううぅぅ!!」



 違う、そうじゃない。質問に答えてくれよ……

 

 ていうか、自白したし、コイツ。

 致命的にアホだ。大丈夫かな。



「そうじゃなくて、リドラさんの倒れ方はどんな感じだった?」


「それは、こう、ズルっ、ドオオオオォォン、ゴンッッッ!! って感じに!!」



 うん、やばくね?

 普通に転げ落ちただけじゃそんな音しないよね?



「それは……確かに僕の出番かもなぁ」



 優しい感じで言うが、口元の引き攣りがもう限界突破しそうだ。

 ほんとなんなの、この子……


 この子は出会った時からこうだったよな……と少し前のことに思いを馳せずにはいられなかった俺であった。




〜〜〜〜〜〜




 彼女との出会いは、それはもう酷いものだった。


 ロウの食事での事件を解決して部屋に戻り落ち着いた、ちょうどその時であった。



「救世主様あああああぁあぁぁぁぁぁあぁぁあっ!!!!」



 ドゴオンッ!!


 ドテンッ!!


 ゴツンッ!!


 バシャーン!!



 鼓膜が破れるかと思うほどの大声(しかも幼女ボイス)が聞こえたと思った次の瞬間には部屋の扉がぶち破られ、轟音が響いた。

 まぁ、幼女ボイスの方が大きかったが。


 そして、アダムの服に飲み物がかかった。



「うわあああぁ!?何!?」


「ごめんなさいいいいいいぃいぃぃ!!服を汚してしまって申し訳ございませええええぇぇぇえん!!!!」


「き、気にしてないよ!!だから、さ? ちょっと小さい声にしてくれない?」


「きゅ、救世主様……」



 泣きべそをかく彼女。落ち着いたかと安心したのも束の間、



「あ、ありがとうございますううううううううぅうぅぅ!!!!」



 暴力的大声がアダムを襲う!!



「あれ、救世主様? きゅ、救世主様あああああああぁぁぁぁぁああぁああああああああぁぁ!?!?」



 アダムは白目を向き、意識を失いかけていた。

 そこに、再びの絶叫である。これが完全にトドメを刺した。

 もちろん、彼女はそのことに気が付かなかったが。


 ちなみに、このことが原因で彼女はやがて『救世主殺しのメイド』と呼ばれるようになったとか、なってないとか。


 その後も,コルミナの実験室に招かれた時に不用意に薬品を触ったことで爆発を引き起こし、コルミナを気絶させたり(キル要因:助けを呼んだ時の大声)、また爆発させたり、宮殿に忍び込んでいた刺客にばったりであったり、またまた爆発させたり、地面に埋まってアダムに助けを求めたり……


 これらが全てこの1週間で起きたのだ。


 何度も何度も助けを求められ、その度に彼女の大声を至近距離で喰らったアダム、彼の鼓膜がどうなったかは、想像に難くないだろう。







ーーーーーーーーーーーーーーー

(おまけ)





カリン 「最近出番がない。アダムきゅんに会えない」


コルミナ「出番って……しかもきゅんって……」


カリン 「しかも、これは……別の女の気配!?」


コルミナ「なぬ!? 修羅場か!?」


曙に鴉 「カリンとアダムの関係進めすぎて扱いめんどくなってきた。だから出番減らした」


カ&コ 「誰!?!?」








 更新遅くなっしまったうえに短くて申し訳ございません。次回は明日出す予定です。


 そんなこと(!?)より、合計ユニークアクセス1000人突破ありがとうございます!!

 今話から物語は新たなステージへ進みます(めちゃくちゃ章の途中ですが)。これからもよろしくお願いいたします。


(※リドラさん・・・・リドラ=キスタ。第21話で登場。それなりの地位がある軍人。)

 

 ちなみに34話において時系列的に問題のあるシーンがあったため、修正を行いました。


 では、また次のお話で。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ