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Our Story  作者: NeRix
水の章 第一部
52/481

第四十九話 また来てね【ニルス】

 お喋りする鳥・・・これは未知の世界にも載っていなかったものだ。


 この森を通ってよかった。

オレの心を震わせるもの、全部・・・全部見ていきたい。

このまま二人とずっと一緒に、笑顔で・・・。

 だから・・・時折見せる不安そうな顔が気になる。オレはそれを無くしてあげたい。


 それに、オレもジナスって奴には思うところがある。


 『オレは・・・あなたから戦場を奪うつもりは無い。だから・・・勝ち続けて、終わらせてほしい・・・』

戦場は、勝ち続けても終わらない。

 死んでいった戦士たち、悲しんだ家族、シロの苦悩、オレが抱えてきた不安・・・どうにかしなきゃいけないみたいだ。



 「あ、戻ってきたよ」

シロとさっきのフクロウが一緒に下りてきた。

上にはいったい何があったんだろう?


 「あのちっこいのも連れてったら楽しそうだよね」

ミランダがオレの肩を指でつついてきた。

たしかにそうだな・・・。


 「まあ、まずはなにがあったか聞いてからだね」

「わかってるよ。事情あると思うし」

ただ、来てくれるなら歓迎だ。



 「さっきはありがとう。地面に落ちてたらしばらく動けなかったよ」

フクロウがシロの頭の上で翼を広げた。

鳥たちの間では、これがお礼なのかな?


 「偶然だったけど、助けられてよかったよ。えっと、オレはニルス、こっちはミランダ、君の名前は?」

「ボクはシル、女神様からこの森と大樹を任されてるの」

シルは小さい嘴を動かした。

・・・かわいい。


 「僕も知らなかった存在なんだ。ここは神鳥の森って女神様が呼んでたみたい」

シロがシルを手の上に乗せた。

上で聞いてきたのか。

 「神鳥・・・シルのこと?」

「うん、ボクのことだよ」

「へー・・・そんな感じに見えないね。ねえ、あたしの頭の上にも乗ってみてよ」

「いいよ・・・まあ、大きな力は貰ってないから」

シルは羽ばたき、ミランダの頭に移動した。


 「おおー、なんかかわいいじゃん。シル、あたしたちと一緒に行こうよ」

「どこに?」

「旅だよ。この森出て、色んなとこに行くの」

「ごめんね、僕はここを守らないといけないから外には出ない」

・・・残念だ。けど、女神から任されてるなら仕方ないな。


 「ねえねえ、さっき撫でてくれたのはミランダ?」

「さっき・・・ニルスだよ」

「そうなんだ・・・ねえ、また撫でて」

シルはミランダの頭から飛び立ち、オレの肩に乗った。

 「いいよ、ケガは大丈夫みたいだね。痛い所はない?」

「うん、嘴も撫でて」

「こんな感じ?」

・・・連れて行きたかったな。


 「女神様もこうやってくれたの。だからさっきは、やっと来てくれたのかと思ったんだ」

「・・・悪いけどオレは人間なんだ。そして女でもない」

「なんでもいい。もっとくすぐるみたいにして」

シルは小さな体を震わせた。

仲良くはなれそうだから、友達になればいいか。


 「ねえねえ、シルはなんでケガして落ちてきたの?上にはなにがあったの?」

ミランダもシルの嘴をくすぐった。

 あ・・・そうだったな。

オレが受け止めたからよかったけど、大ケガするとこだった。


 「・・・今日の朝に、どこからか変な鳥が来たの。そいつがこの木の枝を折ったり、皮を剥がしてくから、やめてって言ったら襲ってきて・・・」

「変な鳥・・・さっき鳴いてた奴だな。・・・魔物か?」

「・・・そうだと思う。君たちよりずっと大きかったよ。ボクも森のみんなも魔物だからって仲間はずれにはしないんだけど、あいつは話も聞かないんだ」

元が動物じゃなくてジナスが作ったって方か。

・・・見境なく襲うってメピルが言ってたな。


 「だからケガしてたの?」

「うん・・・枝を庇おうとして・・・」

オレは自然と拳を作っていた。

シル、こんなに小さいのに戦ったのか・・・。


 「そいつはどこにいるの?今は上から鳴き声が聞こえない」

「・・・わからない。でもまたすぐに来ると思う。今度こそやめてもらって、できればおとなしくしててほしいな。そしたら森のみんなも仲良くしてくれるのに・・・」

話を聞いた以上「じゃあ頑張って」なんて言えない。

だから・・・。

 「オレがなんとかしよう。そいつは話の通じる奴じゃない・・・斬るしかないな」

「人間があいつに勝てるかな?それに、ニルスには羽が無いから届かないよ」

「上まで登ればいい、枝を折りに来たところを狙う」

オレは大樹を見上げた。

これだけ大きいからその分足場も多い、シルを助けた時みたいに登れば行けそうだ。


 「シル、ニルスは強いから信じていいと思うよ。あの鳥よりでっかい狼も倒したし」

ミランダが微笑んだ。

・・・信頼してくれてるんだな。


 「本当?一緒に戦ってくれるの?」

「そうだよ。なんとかしよう」

「ありがとうニルス。・・・みんな恐がってたんだ。それにこの木がはげちゃったら果実も実らないし、女神様も悲しむところだった。・・・行こう」

「待って!・・・恐くないの?」

黙っていたシロが、シルを見つめた。

なるほど・・・。

 「恐いけど、ボクはこの森のみんなのために戦わないといけない」

「・・・僕たちがここを通らなかったらどうしてたの?」

「それでも戦う。だって、ボクこの森好きだもん」

「あ・・・」

シロは俯いた。

自分には無い勇気を見て、心を揺らされたんだろう。


 「シロ、誰かと自分を比べる必要はないよ」

「でも、シルは恐いけど戦うって・・・僕とは違う・・・」

・・・シロだけじゃない。シルは逃げ出したオレよりも勇気がある。

 でも、どうにもならないところは助けてあげないといけない。そしてそれは、シロに対しても同じだ。


 「シロ、君は一人じゃない。もし戦わなければいけない時が来たらオレもいる。それだけ覚えておいて」

「あたしもいるよ。あたしだって戦うのは恐いけど、一緒にいてあげることはできる」

「ニルス、ミランダ・・・うん、ありがとう」

「とりあえず今はミランダを頼んだよ」

シロの場合は心の傷が大きい。それでも外に出て、他の精霊に会うと決めた。

 みんなから話を聞いて、必要なら挑まなければならないことを知っているからなんだろう。

 大丈夫だよシロ、その時はオレが前に出る。君もミランダも守ってみせるからさ。



 「上までどのくらいかな・・・」

オレは大樹の幹を蹴った。

枝も太くてしっかりしてるから上まで一気に行けそうだ。


 「ニルスは羽もないのにすごいね」

「鍛えたからだよ」

これだけ足場があれば問題ない。

 「なんで鍛えたの?」

「仲間とか・・・シルみたいな友達を守るためだよ」

「そうなんだ。ありがとうニルス」

「・・・早く行こうか」

照れくさくなった。

下の二人は・・・もう小さくなってる。



 大樹の上まで辿り着いた。


 「・・・すごいな。こんな高い所に住んでるのか」

てっぺん近くから景色を見渡すと体が震えてくる。

 下よりも枝は細い、踏み外したら死んじゃうな・・・。でもこんな景色はそうそう見れない。この辺りはまだ開拓が進んでいないからとても美しい風景だ。

 「ここからみんなに声をかけたりするんだ」

「そうなんだ。景色のいいところだから羨ましいよ」

きのうまで歩いてきた道を目で辿っていたはずなのに、すぐ別なものに気を取られる。それを何度繰り返したとしてもしばらく飽きなそうだ。

 ・・・真下にいるはずの二人が全然見えないや。

ミランダはあとで連れてきてあげようかな。


 「シル、この森はとても大きいね。君だけで守るのは大変そうだ」

「ボクだけじゃないよ。でも今回は、みんなには隠れてもらってる。よっぽどの時は呼ぶって言ったけど・・・」

だから一人で戦ってたのか。

 「オレたちが来なかったらみんなを呼んでたの?」

「うん・・・でも恐がってるから、あんまりそうしたくなかったんだ」

「そうしなくて済むよ」

・・・早く安心させてやらないとな。

 


 待っていると、微かに風を切る音が聞こえた。

・・・こっちに向かってきている。


 「ニルス、あいつだ!」

シルが高い声で鳴き、オレは剣を抜いた。

もう少し眺めを楽しみたかったけど・・・。


 「・・・平気?」

「うん。シルはオレの背中だけ見てればいいよ」

現れた魔物はたしかに大きかった。

乗れそうだな・・・。


 「これ以上暴れるな。おとなしくしてれば、森のみんなは仲良くしてくれるらし・・・ダメか」

オレが剣を向けると、鳥はしゃがれた声でひと鳴きして、翼をいっぱいまで広げ突っ込んできた。

・・・一直線なら合わせて振るだけで終わりだ。


 「ニルス!そいつは枝を狙ってる!」

剣を握る手に力を込めた時、シルが叫んだ。

 え・・・嘘・・・。

オレに向かってきていたはずの鳥が、いつの間にか軌道を変えて枝の付け根を長い爪で切り裂いていた。

 「ニルス!」

気付いた時には足場にしていた枝が折れて、オレの体は宙に・・・。


 「シル、ごめん!!」

とっさに剣を大樹の幹に突き刺した。

たぶん・・・止まる。



 「はあ・・・心臓が止まるかと思った・・・」

なんとか落下は免れた。

一瞬のことのように思えたけど、けっこう落とされたな。


 「急ごう・・・」

今オレの体を支えているのは、大樹に突き刺した剣と右腕だけだ。

・・・早く戻らないとシルがまたやられてしまう。

 「ああ・・・大きな傷・・・。ごめんなさい」

見上げると、胎動の剣で斬り裂いてしまった傷痕が一直線に付いていた。

あの鳥よりもひどいことをした気がする・・・。


 「あいつはなんとかするから・・・許してください」

オレは幹から剣を引き抜き、少し下の枝に下りた。

 てっぺんまでは・・・大丈夫だ、すぐ行ける。

何本か枝が落ちてきていた。

足場が無くなる前にあいつをなんとかしないとな。



 「お願い、もうやめてよ!!」

落ちる枝が増えてきて、シルの必死な声も近くなってきた。

オレが油断しなければ・・・。


 「シル、危ないことはしなくていい!」

「ニルス、早く来て!」

シルの所に戻ると鳥の魔物が待ち構えていた。

見た感じなにか目的があるわけじゃなくて、ただ暴れているだけなんだろう。


 「・・・もう、一本もやれないか」

足場がこいつのせいで少なくなってる。次に落とされたら届かなくなるな。

 「ニルス・・・」

「大丈夫だ。心配いらないよ。・・・ケガ、ごめん」

シルの尾羽から血が出ていた。

ぶつかりにいったみたいだ・・・。


 「さっきはお前を舐めてたな・・・」

鳥は上空から加速しながら向かってきている。直前で軌道を変えられるなら待っててもダメだ。

 だから・・・こっちから仕掛ける。

オレは枝から跳び、滑空してきた鳥の真上を取った。


 「上からやられるのは初めてだろ?」

鳥はオレが足場を捨てるとは思わなかったみたいで動きが鈍った。

・・・絶対に外せない、一撃で決める。

 「落ちろ!」

おもいきり剣を振り下ろした。

魔物は叫ぶ間もなく真っ二つになり、地面に落ちていく。


 はあ・・・もうこんなところでは二度と戦いたくないな。



 「ニルス!僕も、僕も戦うよ!」

シロが覚悟を決めた顔でここまで登ってきた。

・・・勇気を振り絞ったのか。


 「シロ、もう終わったよ」

「え・・・そうなの・・・」

「ちょうど反対側だ。気付かなかったんだね」

「もっと早く決心できてれば・・・」

安心と悔しさが混じった声だ。そんなに気にするなよ。

 「もう地面に落ちてる頃かな。それより・・・ミランダを一人にしてきたの?」

「・・・ちゃんと言ってから来た」

まあ、ミランダも今のシロを見たら止めないか。


 「そうじゃない、シロに任せたつもりだったんだ。なにかあったら君が守ってあげないといけないだろ?」

「僕が・・・」

「シロは強いからな。だからオレも安心して残してきたんだ」

「あ・・・うん。ごめんなさい」

きっとシロはオレと同じだ。

誰かを守るためなら強くなれる。



 「目の前に落ちてきたんだよ!少しは考えてよね!!」

下に戻ると、ミランダから怒られてしまった。

風もある。そんなの狙えるわけないだろ・・・。


 「ミランダ、ニルスを怒らないで。おかげで木が無事だったんだ」

「シル・・・。まあ・・・あたしもケガ無かったし・・・」

シルが庇ってくれた。

けど、無事ではない・・・。


 「シル、幹にかなり大きな傷を作ってしまった・・・」

「気にしないで。怒ってないと思う」

「・・・本当に?」

「うん、むしろ感謝してるよ」

よかった。かなり罪悪感があったけど、これで安心だな。

 


 「ニルス、ありがとう」

シルは不安が無くなり、何度も感謝を口にしてくれた。

 「あの白い木を越えたら大岩があるんだ」

今は、森の外まで案内してくれている。

 

 「みんなもお礼を言ってる。この恩は忘れないって」

「ここを通ったのは偶然なんだけど・・・」

「それでも感謝してる。そして、これから同じようなことがあったらみんなで戦うって」

オレたちが去ったあとに、またあんなのが来ないとも限らない。

そうなったら、今回みたいにシルだけじゃ辛いだろうからな。


 「ここにいるみんなで力を合わせれば、なんとかなると思うんだ」

「心配してないよ。シルは小さいけど強いからな」

「うん・・・ふふ、くすぐったいよ」

また嘴を撫でてあげると、とても喜んでくれた。


 「まあ、森を突っ切ろうって言ったのはあたしなんだけどねー」

ミランダもシルの背中を撫でた。

・・・たしかにそうだな。

 「本当?じゃあ、ミランダのおかげなんだね」

「まあまあ、感謝なんかしなくていいよ」

「ちゃんとみんなにも言っておくよ」

「へっへっへ・・・」

もう森を抜ける・・・。



 「もしなにか困ったことがあったら来てね。必ず力になるよ」

目の前には平原が広がっていた。

太陽が西に傾いているけど、もう少し進めそうだな。


 「ああ、ありがとうシル。オレはこの森が好きだから困ってなくても遊びに来るよ」

「あたしもー」

「僕も・・・」

「嬉しいな。じゃあ、また来てね」

シルは身を震わせて高く鳴いた。


 次に来るのはいつになるか。

その時は、もっと仲間が増えていたりするのかな?

できればルージュも連れてきてあげたい・・・。



 「ニルスはよくあんなとこまで登れるわね・・・」

ミランダが振り返って、遠ざかる大樹を見つめた。

そういえば、あの景色を見せてやれなかったな・・・。


 「ごめん、ミランダも連れてってあげようと思ってたんだ。一緒に上からの景色を見たかったんだけど・・・ごめん、忘れてた」

「へ・・・いや、あたし高いとこダメなのよ。ほんとに、絶対無理だからね」

「え・・・」

「これ冗談じゃないからね。暴れるから」

ミランダはいつになく真剣な顔だ。

 ・・・精霊じゃなくても、嘘じゃないってわかる。

その場で思い出してたら「いいから、いいから」って無理に連れてったかもしれない。そしたらたぶん殴られてたんだろうな・・・。



 「どうしたシロ?」

「疲れたの?あ・・・精霊はそういうのないんだっけ」

「・・・」

太陽が赤く色づき、そろそろ休む場所を見つけようと思った時、ずっと黙っていたシロが立ち止まった。


 「ニルス、ミランダ・・・僕はジナスを何とかしないといけない?」

「シロ・・・」

オレは不安な顔をするシロに近付いた。

シルに見せてもらった勇気が、シロの心をずっと揺らしていたんだろう。


 オレもミランダも、今日まで戦いの話は避けてきた。

気を遣ってたのもあるけど、そういうのを忘れて楽しんでほしかったからだ。

 でも、その話をシロから始めた。

つまり・・・。


 「城でも言ってたけど・・・何とかしたいっては思ってるんだよね?」

「・・・」

シロは頷いた。

 「思い出すと・・・体が動かなくなるくらい恐いけど・・・シルとニルスを見ていたら・・・僕も戦わないといけないって思った・・・」

「それはシロが王様だから?肩書に追い詰められてだったら気にしなくていい」

「違う・・・いや、それも少しあるけど・・・一番は、女神様が好きだから・・・助けたい」

オレはこの時を待っていた。


 戦わせる・・・それだけはさせたくない。

だから、勇気を出して同じ方向を見れるようになる時を・・・。


 「実はさ・・・オレもジナスと戦おうと思ってるんだ」

「・・・ニルス?」

「正直、女神に思い入れはないけど・・・仲間が苦しんでる」

オレはシロを抱き寄せた。

早く悲しいことを無くしてあげたい・・・。


 「昼間も言ったけど、オレも一緒だ。・・・必ず守るよ」

「ニルス・・・僕、君やシルみたいに強くなりたい・・・」

「シロはもう強いよ。不安や思っていることをオレたちに伝えられる」

オレにはできなかったこと・・・だから君は強い。

 「でも・・・ニルスたちを巻き込みたくもない・・・」

「オレは巻き込まれたなんて思ってないよ。戦場、無くなればいいのにって・・・ずっと思ってたんだ。・・・嘘じゃないだろ?」

「うん・・・嘘じゃない・・・」

シロも小さな体でオレを抱いてくれた。

暖かい・・・。


 「まあシロが旅を楽しめない時があるのは問題よね。あたしも力になるからさ、早く片付けちゃっておもいっきり楽しもうよ」

ミランダがシロの頭を撫でた。

 「ミランダ・・・うん・・・」

「今日もぎゅっとして寝てあげるからさ」

「・・・枕はやだよ」

「分かち合いだよ」

とてもいい言葉だ。

悲しみや喜び・・・全部は一人じゃ持ちきれない。だから仲間が必要なんだろう。


 「じゃあ、早く他の精霊たちに伝えに行こう」

「そうだね。王様が立ち上がったよって」

「なんか恥ずかしいな・・・」

風任せの旅はまだ先だな。・・・いや、これはシロが起こした風か。


 父さん、胎動の剣、ミランダ、シロ・・・なんだか、今回の戦いと繋がっているような気がする。

 ・・・旅に出てから色んな事が起こるな。

これからも・・・きっとそうなんだろう。

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