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Our Story  作者: NeRix
気の章 第二部
321/481

第三百七話 呼び出し【ミランダ】

 お祭り、闘技大会、夜会・・・とっても楽しみだけど、それ以上に旅立ちがあたしの心を揺らしている。

ずっとずっと待ってたんだから当たり前だよね。


 たぶん、もう邪魔は入らない。

悲しいことは全部解決したし、あとは楽しいことだけだ。

・・・旅立ちまで、毎日笑いながら過ごそう。



 「あれ・・・まだ寝てる。ちょっとミランダさん」

あたしの体が揺すられた。

 「今日食事の当番なんだから早く起きてください」

ノアか・・・。

まだベッドの中にいたい・・・当番・・・やりたくない。


 「ノア・・・あんたがめちゃくちゃしたから起きれなかったってことにしよ・・・」

ノアの手を取って胸に埋めた。

共犯にすればいい・・・。

 「めちゃくちゃするのはいつもミランダさんじゃないですか・・・」

「下半身に従え・・・」

「お腹を満たしてからならいいですよ」

ちっ・・・。

ステラかカゲロウがいれば、朝はもっとゆっくりできるのに・・・。



 「あーあ、ステラさんとカゲロウさんが二人ともいた時はよかったな・・・」

エストがスープを一口飲んでこっちを見てきた。

こいつケンカ売ってんな・・・。


 「あたしさ、だるかったけどあんたたちのために朝食作ったんだよね。文句言われる筋合いはないはずなんだけど」

「文句じゃないですよ。ただ、テーブルの上が寂しいなって」

「それはあんたたちが作った時も一緒でしょ?」

「だから文句じゃないって言ってるじゃないですか。イライラしないでください」

わかる・・・わかるよ。自分で作ったけどあたしもそう思う。

具だくさんのスープ、焼き立てのパン、新鮮な野菜、おいしく味付けされたお魚、食後の果物・・・ちょっと前までは食卓に幸福が並んでいた。


 「カゲロウはわかんないけど、ステラは紬の月には戻ってくるんでしょ?」

「ボクは交代で食事を作るのも楽しいと思います」

シロとシリウスはあたしたちを笑顔で見ている。

この子たちだけは文句を言わない。

 洗濯も掃除もしっかりやってくれる。

また自由に遊べる嬉しさで、他はそんなに気にならないんだろうな。


 「あ・・・エリィさんに来てもらいませんか?ティムさんもいないし、一人で寂しいと思いますよ」

エストがちょっと悪い顔をした。

 「洗濯とかもお願いしましょうよ。シリウスもわたしとミランダさんの下着洗うのちょっと抵抗無い?」

「お二人が平気な顔をしていることに少し思うところはありますが・・・」

「だからエリィさんに来てもらえばいいんですよ」

召使いとか思ってたのかな・・・。


 「エリィはたぶん来ないよ」

「なんでですか?」

「ティムがいないから」

「ああ・・・逆にですか」

ていうかティムとは毎日会ってるんだけどね。

だから来ない・・・。



 「えー・・・まだ戻んないんですか・・・」

ジェニーが溜め息をついた。

入ってきてすぐこれだ・・・。


 「あとどのくらいですか?」

「知らない」

ニルスたちが火山に行ってから十三日が経つ。

 あの二人はずっと仲良くしてんのかな?

たぶん、毎晩いいコトしてるんだろうけど・・・。

 あれ?そしたら、旅立ち前に子どもとかできちゃうこともあるよね?

そうなったらどうすんだろ?

馬車なら・・・いいのかな?


 「早く戻れって急かしてくださいよ。ミランダさんの言うことなら聞くんですよね?」

「あのさ、あたしは仕事で忙しいのよ。あんたはシリウスの様子見に来たんでしょうが」

「それもありますけど・・・ニルス君と一緒に一日中遊ぶ約束が・・・」

この女大丈夫かな・・・。

 『ねえニルス君、今度一緒になにか食べに行こうよ。友達だしいいでしょ?』

たしか・・・最初は食事だけのはずだった。


 「あんた仕事しなよ・・・ていうか、ここ来すぎじゃない?」

「大丈夫です。お母さんは目を瞑ってくれます」

「なんでよ?たしか・・・お母さん給仕長でしょ?」

「・・・わたし、婚儀の前夜にニルス君が恋しくて泣いちゃったんですよ」

ジェニーは遠い目をした。

あ・・・余計な話広げちゃったかな・・・。

 「それで・・・お母さんに全部打ち明けました。わたしは恋がしたかったって・・・ニルス君だっては言いませんでしたけど」

「よく言えたわね・・・。負い目があるから文句言われないってこと?」

「はい。まあ、シリウス様とお話しをするのはちゃんとした仕事です。なので、わたしがここにどのくらいいて、なにをしていようとお咎めはありません」

母親は男のためにここ来てるって知ってんのかな?

 ・・・知らないか?

母親に浮気の協力まではさせないよね?


 「なのでお構いなく。あーあ、きっと毎晩楽しいんだろーなー・・・」

ジェニーが革張りの長椅子に寝そべった。

この女、なにくつろいでんのよ・・・。


 「そろそろ仕事したら?」

「ああ・・・そうですね・・・」

まだシリウスには声もかけていない。

相手すんの面倒だし、そろそろ帰ってもらおう。


 「シリウスー、ジェニーが来てるよー」

こっちで用事を済ませてやればいい。

それでも居座るなら追い出す。



 「父上はまだ忙しいですか?」

「そうですね。でも、来月の内にはお母様をこちらにお呼びすると仰っていましたよ」

「わあ、そうなんですね」

ジェニーが仕事に移った。

シリウスが相手をしてる分にはいい。


 さて、孤児院関係の書類をまとめよう。

・・・これが終わればあたしはもう自由だ。

殖の月まで遊んで過ごそう。


 「ねえミランダ、今日の夜はお母さんたちも誘ってみんなでルルさんの所に行こうよ」

友達が話している間、シロはあたしの膝の上にいる。

この子は鬱陶しくない、むしろずっとこうでもいい。

 「いいけど・・・アリシア様は四人も相手してあげてんだから疲れてんじゃないの?」

「そんなことないよ。迷惑じゃなければみんなで食べたいって言ってたもん」

「じゃあそうしよっか」

「うん、そうしよう」

シロの心配事はもう無い。

だからずっと笑顔なんだろうな。


 「ではシリウス王子、わたしはお城に戻りますね」

ジェニーが立ち上がった。

 「・・・ほら、ミランダさんとシロくんも行きますよ」

そうして当たり前みたいに手招きしている。

 「なんであたしたちが一緒に行くのよ?」

「王からお呼ばれしてるんですよ」

「早く言いなよ・・・」

「さあ、行きましょー」

なんなのこの女は・・・。



 「すまないな。色々聞きたいことと頼みたいことがあったのだ」

お城に着くと会議室みたいな所に通された。

 王様は疲れてる感じは無くて顔色もいい。

あたしたちだからなのか、服を脱がされることも無かった。


 「どうしたの?僕これから配達あるんだよね。終わったあとも予定でいっぱいだから明日の方がいいんだけど」

シロが手帳を開いた。

今のはちょっと・・・。

 「こらシロ、そんな言い方ないでしょ」

「え・・・ごめんなさい」

「いや、突然呼び出した私が悪い」

王様に謝らせてしまった。

友達って言ったって、仕事の時とそれ以外は分ければいいのに・・・。


 「まず、ジェイスはまだ目覚めないのかを知りたい」

王様が顔を引き締めた。

 それについてはカゲロウからシロに呼びかけがあるって聞いている。

この子がなにも言わないってことはまだなんだろうな。

 「ちょっと待ってね・・・」

シロは目を閉じた。

カゲロウに聞いてはくれるんだね。


 「・・・まだだって」

「そうか、ありがとう」

「大丈夫だよ。カゲロウもちゃんとわかってる」

「そこは信用している。ジェイス・・・話の通りなら哀れな男だ」

そうよね。あいつが悪くないってわけじゃないけど、周りに愛を教えてくれる人がいたら違ったんだと思う。


 「話はそれだけ?」

「いやもう一つあるのだ」

王様は少しだけ顔を緩めた。

いい話なのかな?

 「忙しくてな・・・。殖の月の祭りと闘技大会・・・運営まで手が回らんのだ」

「えー!やだよ、僕楽しみにしてるんだからね」

シロはほっぺを膨らませた。

 あたしもやだな。次はニルスも出るし、ティムも頑張ってる。

早く賭けの予想を立てたいって、毎晩寝る前に考えてるくらいだ。


 「えっと・・・開催できないってことですか?」

「いや・・・そうではない。手伝ってほしいという話だ」

「王子たちにやらせれば・・・」

「それも考えたが・・・スプリング商会の代表は優秀だとシリウスから聞いていてな・・・」

王様はいじわるな顔で笑った。

つまり・・・あたしにやれってこと?

 「たしかにもう暇になりますけど・・・何をしろと?」

「祭りの運営を任せている者たちがいる。協力し、観光客が大勢来るようにしてほしい」

「勝手に毎年来てますよ」

「本当に戦いが終わった・・・。民には言えないが今回は特別なのだ。一人でも多く集めたい。そして・・・元戦士に関わってもらいたい」

あたしは拳を握っていた。

いいじゃん・・・楽しそーじゃん・・・。


 「各地から観光客を連れてくる運び屋、酒場や料理店、宿や色町に賭場、元からある店にこの時に訪れる旅芸人や行商、飾りつけや催事場を作る大工や装飾屋、みなを潤わせてくれないか?」

「わあ、ミランダが入ったらきっと楽しいよ」

あたしは腕を組んで俯いた。

 考えてるふりだ。

すぐに返事したい・・・だけど、もっと昂らせてほしい。


 「あたし・・・やるなら一番上がいい・・・」

「一番上・・・」

「じゃなきゃ入る意味が無いです」

「いいだろう。現在指揮を執っている者を説得する。それで・・・やってくれるのか?」

まだ答えない。


 「・・・あたしが入ったらけっこうお金使うかもしれませんよ?」

「毎年それ以上の額が戻ってきている。それに、よほどであれば誰かが止めるだろう。ああ・・・そなたは不正をしないと信用もしている。そのような者がいれば問答無用で弾いてほしい」

あとは・・・なんでもやってくれる人材・・・。

 「あたしが必要だと思った人間を入れてもいいですか?」

「構わん。英雄ミランダが見込んだ者なら問題無いだろう」

「本当に全権貰っていいんですか?」

「重要な決めごとは私にも共有してほしい」

ふっふーん・・・じゃあ、なんかしくじったらハリスに後始末してもらえばいい。

責任なく色々やっていいなら・・・。


 「わかった!やってやりますよ」

「おお、引き受けてくれるか」

「過去一番にしてあげますよ。報酬は期待してますからね」

「すぐに伝えておこう。明日の朝に会議がある。その時に紹介し、あとは任せる」

いいじゃんいいじゃん、あたしの好き勝手に祭りと闘技大会を盛り上げてやろ―じゃん。

 


 「シロ、早く帰るよ。面倒なのは今日片付けるんだから」

お城を出てきた。

風は冷たいけど、体は熱い・・・。


 「楽しくなりそうだね」

「当然でしょ。ほら急ぐ」

「はい、ミランダ隊長!」

家まで走ろう。

ドキドキして疲れを感じない・・・もっと速く走れそうだ。



 「一度で問題無いと何度言ったらわかるのですか?」

戻ってすぐにハリスを呼んだ。

 「ちょっとお願いがあって・・・」

こいつがいなかったら受けてない。

・・・それくらい頼りになる。



 「・・・商会とは関係ありませんね。失礼します」

「待って!」

あたしは体全部でハリスを止めた。

逃がすわけにはいかない。


 「対価はちゃんと王様が払います!手伝ってください!」

「お断りします」

「やだやだやだやだ!!絶対に手伝ってもらうのーーー!!」

「暴れないでください・・・服が捲れていますよ」

そんなの気にしてられない。

手伝ってくれるまで抱きついていよう。



 「あなた・・・初めから私ありきで受けましたね?」

ハリスがやっと座ってくれた。

これで交渉に入れる・・・。


 「お願いします・・・」

「一人でできないこと・・・なぜ引き受けたのですか?」

「ハリスがいたからです・・・」

「・・・あなたが受け取る報酬の五割、これで受けましょう」

やった・・・。

楽しいことが始まるから報酬なんてどうだっていい。


 「はあー・・・やっと折れたか」

「今回だけですよ・・・」

ハリスが呆れた声を出した。

 ・・・ノアとエストもそうだ。

「今回だけ」・・・あと何回言ってくれるかな?


 「とりあえず明日の朝の会議に参加するから。で・・・孤児院関係がまだ終わってない・・・」

「・・・見せてください。今日中に終わらせますよ」

ハリスは積まれた書類を持ち上げた。

なんか嬉しそう・・・。

 「ありがと。あんた・・・楽しくなってきた?」

「いえ、最初から引き受けるつもりでしたよ。あなたがどこまで必死になるか見たかっただけです」

なんですと・・・。


 「つまり・・・しがみつかれた時におっぱいの感触を楽しんでたってことね?」

「わざと押し付けていましたね・・・」

「そりゃそうでしょ。あ・・・別報酬でひと晩もつけとくよ。もちろんリラには黙っといてあげる」

「偽りを見抜く力があることをお忘れですか?」

そういやそんなのあったな。

けど今の言い方って、それが無きゃひと晩くらいはいいって思ってるってこと?


 「リラとはそういうの無いの?精霊だから?」

「いえ、ありますよ」

「え・・・どうやってんの?」

「チル様が精霊封印の結界を張ります。命は授かれませんが、感覚は人間に戻りますからね」

ああ・・・そんなのもあったな。

 じゃあ別にそっちは困ってないのか。

なら、さっき考えた無粋なことは忘れてあげよう。



 「ねえねえ、今日は配達終わったら遊んできていいんだよね?」

シロが美容水と石鹸を鞄に詰め始めた。

あたしたちのやり取りが終わるのを待っていたみたいだ。


 「うん、あ・・・とりあえず夜は酒場ってのだけアリシア様たちに伝えてね」

「わかった。それと・・・聞きたいんだけど・・・」

シロの顔が曇った。

どうしたんだろ?

 「ティムって洗い場にいるの?どこにも気配が無い」

背中と脇が一気に濡れた気がした。

 やば・・・この子はわかっちゃうよね。

そして偽りは通用しない。


 「洗い場にいます。ニルス様に勝つための修行ですね。そこまでしてでも・・・そういうことなのでしょう」

ハリスが答えてくれた。

正直に言うしかないよね・・・。

 「・・・君が送ったの?」

「そうです。ジナス様の力と洗い場の命、修行にはうってつけですね」

「・・・だから僕に配達を頼んできたのか。エリィのため?」

「それもあると思いますが・・・まあ色々でしょう」

シロは気にしてるのかな?

してるよね・・・。


 「お伝えするのが遅くなって申し訳ありませんでした」

「別にいいよ。・・・ジナスは何もしなそう?」

「はい、不気味な笑顔でしたが本気で鍛えるそうです」

「なら・・・問題ないか。ティムは・・・僕に気を遣ってくれたんだね」

たぶんそうだ。この子の前で「ジナスに頼る」なんて言えるわけない。

バカだからすぐバレるのは考えてなかったみたいだけど・・・。


 「シロ、嫉妬なんてしなくていいからね」

「そんなの無いよ。無理矢理連れてかれたのかなって思ったんだ」

「ニルスには絶対教えるなって言われたの。どこから漏れるかわかんないからとりあえず黙ってたって感じかな」

「ひどいな・・・僕、秘密は守るよ」

シロは寂しそうな顔をした。

これは嫉妬してるな・・・。

 自分じゃなくてジナスを頼ったこと、それを教えてくれなかったこと。

・・・我慢してるのがかわいい。


 「あいつ、かなり強くなって戻ってくると思う。悪くは思わないであげてね」

シロをぎゅっとしてあげた。

 「ミランダ?」

「これは、あたしとシロだけの秘密ね」

「僕とミランダの?」

「うん、ニルスを驚かせてあげようね」

「・・・」

シロもあたしを抱いてくれた。


 「そうだよね。ニルスが焦る顔も見てみたい」

「だよね。そうやって笑顔でいようよ」

「うん、ありがとうミランダ」

ふふ、すぐ元気になってくれた。

みんなそうだけど、ちゃんと想っていることを伝えればいいだけ・・・。


 「・・・私は除け者というわけですね」

ハリスが薄ら笑いであたしを見てきた。

ああ・・・いたな。

 「なによ。あんたもあたしにぎゅっとしてほしいの?」

「僕もしてあげるよ」

「いえ、からかっただけですよ。なのでどちらもけっこうです」

「欲しいならいつでも言いなよ。さ、お仕事終わらせよ」

どうせ乗ってこないのは知ってる。

 ハリスにとって、リラ以外は女じゃないって感じだ。

シロを断ったのは・・・ついでかな。



 「ねえねえ、ニルスたちまだ戻んない?」

頭が熱くなってきたから休憩を入れた。

 ハリスはあっちによく行っている。

二人の邪魔しにとかじゃなくて、ケルトさんのお墓が目的らしい。


 「まだですよ。・・・寂しいのですか?」

「当たり前じゃん」

「紬の月には間違いなく戻れるそうですよ」

じゃあ当番制はそれまで続くか・・・。


 「それと・・・戻りましたらあなたとシロ様に大事なお話があると思います」

ハリスは真面目な時の顔であたしを見てきた。

 「どうせ教えてくれんのはそれだけでしょ?」

「ふふ・・・まあそうですね。私からは話せません、直接お二人から聞いてください」

「まあいいよ、その感じだとそんなに重要でもないでしょ」

「それはあなた次第です」

ハリスは目を細めて作業を再開した。

思わせぶりなこと言って・・・。

 ・・・あの二人から大事な話ってなによ?

結婚するから・・・とかかな。

・・・そんなの大事か?もうそんな状態のくせにわざわざ言うとは思えない。

 待てよ・・・二人でいて大事なことって・・・。

まさか・・・子ども作るからあと何年か待ってとか?

そしたら重要じゃん!


 「ハリス、今の話ちょっと詳しく聞きたいんだけど・・・」

無理だ。これがわからないと何も手につかなくなる。

 「詳しくは言えません」

「じゃあ一個だけ・・・旅ができなくなるかも?」

「ふふ・・・なるほど。あなたの想像とは違います」

違う?いや、あたしの考えが伝わってるとは限らない。


 「子ども関係?」

「・・・違うと言っているでしょう。旅はできますのでご安心ください」

「・・・わかった」

とりあえずはこれがわかればいい。

 気にはなるけど、戻るまで待つか。

たぶんそんなに大きな話じゃないだろうし。


 「明日の会議、しっかりお願いしますね」

「もちろん!」

まずはお祭りと闘技大会・・・。

めいっぱい楽しみたいからね。

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