持病持ちの主人公とそれを理解している重め年下彼氏の日常
17の冬、私は病気を患った。
------------------------------
「え〜?いいじゃ〜ん♡かーわーいーい!」
…うげぇ。
…今のは吐いたのではない、吐きそうになっただけだ。
何故なら私はぶりっ子という人種が苦手だ。いや、嫌いだ。
いや、せっかく女に生まれたのだから彼女は女らしい人生を満喫していていいとは思う。
私は小学生のころそういう子がいじめにあってるのを見た。だから私も同じ目に会わないように、そういう子にならないように同性に嫌われないよう気をつけようと思った。
女はぶりっ子な女が嫌いだと、その時学んだ。
そこからの私は服装やら仕草やら口調やら気をつけるようになった。
結果、服装は白黒メインのボーイッシュスタイルでガサツで、そして口が悪い。
可愛いと言われるより、かっこいいと言われるほうが正直嬉しい
だが本来は女だ。イケメンが好きだ。
小学5年生ころからドルオタになった。
そんなこんなで高校生になった私。
「おはよ〜千里」
「おはよう麻里香」
私、南千里は小学校からの親友、棚田麻里香と教室へ向かう
「千里、部活入るの?」
「テニス部に入りたい」
「中学で出来なかったもんね」
「だって硬式がやりたかったんだもん」
私は小学生の頃硬式テニスを習ってたが
中学ではソフトテニス部しかなかったのと
麻里香に誘われたため卓球部に入った
高校では硬式テニスがあったため、やってみたかった
高校は男子生徒が圧倒的に多く、女子が全体の2割ほどしかいないのだ
だから部活に入る女子生徒は稀だ
テニス部は私ともう1人同じクラスの秋山美沙の2人しか女子が入らなかった
あ、ちなみに私のクラスは100%女子生徒だ
ほぼ学年ではこのクラスしか女子がいない
------------------------------
2年生になって後輩ができた
後輩の中に好きな人ができた
そして告白した
そしてフラれた
「なんでこんなかわいい子振るかね?」
「お世話じゃないよ!千里美人じゃん」
「アリガトウ」
「本当に思ってるか?」
美沙に褒められてもな〜あんたの方がかわいいと思ってるからな
そんなこんなした初夏、私は男子バスケ部の先輩から連絡先を聞かれた
何故?と思ったら、部活のドリンク作りで体育館に氷をもらいに行った際に私に一目惚れしたと。
あ〜男子バスケ部、廊下で並んでストレッチしてたな
めんどくさいけど一応連絡先は交換した
そして告白され
振ってしまった
向こうからしたら、付き合うことになって夏祭りにデートでもと思っていただろうに、すまん。
それからと言うもの、校内で男子バスケ部だろう生徒と鉢合わせるとなにやらこちらを見てヒソヒソすることが度々あった
あらかた「あの子って先輩が言ってた子?」「だな!」みたいな?
部活内で噂されるの気分悪いんですケド
そんなある日、私に悲劇が起こった。
お風呂上がり、洗面所の鏡を見ると
「え、誰?」
顔がパンパンに浮腫んだ自分が鏡に映し出されていた
本当に誰か分からないくらい。
つづく