第54話 ソフィとの再会
以前挑戦したダンジョンの中ボスモンスターと同じ相手の戦闘によって危機に瀕していたユウ達は、フィールドにあるはずのランダム転移のトラップに引っかかって、目的地へと飛ばされていた。
目の前にあるのは、イコライザの遺跡内部を映し出す数々のモニターや制御盤。
見覚えのある管理室を目の前にして、一瞬何が起こったのか理解できなかった。
ウィーダ「助かった、のかよ……」
アルン「信じられない、けど……。どうやらそうみたいね」
一体なぜ、急にフィールドにしか出現しないはずのトラップが出現したのかは分からないが、とりあえずの危機はしのげたと判断しても良さそうだった。
周囲に先程までこちらに危機を与えていモンスターの影はない。
だが、そうして一息ついていられるのもつかの間だった。
ユウ達に話しかけてくる者がいた。
背中の方。
部屋の扉の前に、少女が立っていたのだ。
ソフィ「間に合って良かった。ご無事で何よりです、皆さん」
その声に一番に反応するのはアルンだった。
アルン「まさか、ソフィ!」
ユウ達より一瞬早く振り返った彼女は、信じられないと言わんばかりの驚愕の表情を顔に張り付けている。
扉の前に視線をむければ、アルンと同じ年頃くらいの少女。
ソフィと彼女が呼んだ少女は、申し訳なさそうで、それでいて嬉しそうな表情で、頭をさげた。
ソフィ「久しぶりですね、アルンちゃん。もっと早く会いたかったけど、遅くなってしまってごめんなさい。クロソフィの制御に手いっぱいだったから」
てっきりソフィが未帰還者を作り出していたとばかり思っていたのだが、そうではなさそうだった。
対面するか彼女からは、寂しさや不安と言った感情は感じなかったし、敵意の様なものも存在しないように思えたのだ。
アルン「どういう事。ソフィが私達を助けてくれたの? でも、ソフィは未帰還者達を隔離してたんじゃ……」
混乱するアルンを安心させるようにソフィは微笑みかける。
ソフィ「ごめんなさい。不安にさせてしまって。でも大丈夫、準備は整いましたから。もうすぐこの騒動には決着がつきます」
アルン「準備って……」
ソフィはアルンに近づいていく。
再会した友達をただ心配するような表情をするソフィに、ユウもウィーダも動けなかった。
害意をまるで感じさせないソフィはアルンをそっと抱擁する。
ソフィ「私との約束を忘れないでくれてありがとう。アルンちゃん」
アルン「あ……」
ただソフィにかけられたその一言が、アルンの三年間の苦しみが報われた証だったようだ。
彼女からもソフィを抱きしめ返した。
アルン「うん、ずっと探してたよ」




