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創作ログ クリエイト・オンライン  作者: 仲仁へび
第5章
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第53話 挟み撃ち



 いつもはしないような考え事をしてしまったせいか、そのモンスターの出現に一瞬反応が遅れてしまった。


 ユウ達が出くわしたのは、通常はこんな中途半端な場所には存在しないモンスター……隠しダンジョンの中ボスだった。


 それが分かったのは、以前挑戦したダンジョンで目の前のモンスターとまったく同じ相手と戦った事があったからだ。


 ライブラを使うがやはり、そうだった。

 おそらくこちらを妨害するものが、ここに移動させたのだろう。

 敵の名前は、レッド・ケンタウロス


 男性の人間の上半身と馬の下半身がついたモンスターだが、サイズが大きく、体表が燃える様な気に覆われて赤くなっていた。


ウィーダ「おいおい、冗談じゃねーぞ」

アルン「何で、こいつがこんなところにいるのよ」


 相手は口から強力な炎攻撃をしてくる。

 だが、こちらに装備を変えている時間はなかった。


 冷や汗を流し、じりじりと交代するパーティーメンバ―だが、相手にこちらを見逃す気はないらしい。


 視線はしっかりとこちらをターゲットとックしていて、今にもこちらに向かって突進してきそうな様子だった。


 そして、更にやっかいなのはレッド・ケンタウロスの背から出て来た、そのモンスターの周囲を飛び回っり続けている妖精の存在だ。


アルン「あれもいるのね」

ウィーダ「おいおい、どうするよユウ」


 だが、確証はこれで持てた。

 この先には触れられたくないものがるのだと言う事が。


 だから、相手もなりふり構っていられなくなったのだろう。


 通常はいないはずのモンスターをこちらに転移させて、妨害してきた。


 ユウ達はここで選ばなければならない。

 どうにかしてアイテムを使ってここから離脱するか、それとも何とか相手を倒してこの先へ行って手がかりを得るか。


 行くとしたら、かなりの乱戦を覚悟しなければならないだろう。

 相手の妨害が一回きりという保証はなく、むしろ何度も何度もモンスターをけしかけられる危険の方が高い。

 目的地までの長さも分からない中で強行突破すれば、どんな事になるか分からなかった。


 悩み終えたユウは決断する。


 撤退して、もっと大人数で来るしかない。

 だが、その判断は少しだけ遅かったようだ。


???『サミシイ……、カエラナイデ、ズット、イッショニ』


 ユウにしてはその可能性を珍しく忘れていた。


 黒幕であるかもしれないソフィが、この状況に干渉してくるという可能性を。

 その声を聞いたアルンが、思わずその場を動いてしまう。


アルン「ソフィ!? どこかにいるの!?」


 いるはずがない。

 エリザが聞こえたものと同一であると仮定すれば、近くにいる可能性は限りなく低いのだが、そんな事は彼女には考えられなあったのだろう。


 ユウにも、誰にも責められない。

 なにせ、三年以上も探していた友人の声なのだから。


モンスター「ブルルル、グルォォォ――――ッ!」


 レッド・ケンタウロスが一歩前に出たアルンへ標的を定め突進する。


ウィーダ「馬鹿野郎っ!」


 それを間一髪で、ウィーダが横から突き飛ばして、強制的に回避させる。

 しかしそこでほっとはしてられない。


 突撃してきたモンスターの立ち位置が変わったせいで、ユウ達は分断されてしまったのだ。


 こちらはまだいい、レッド・ケンタウロスだけを相手にすればいいのだから。

 だが、アルン達はこれで二方向から敵に挟まれる形となてしまった。


 モンスターに包囲されたプレイヤーは圧倒的に分が悪くなる。


 状況はみるみる内に悪化していってしまっていた。


 ユウは歯噛みしながらも、即座に頭を回転させてこの場を何とかする案を組みたてる。


ユウ「くっ……」


 自分一人で、何とかレッド・ケンタウロスを相手どり気を引き続けなければ、アルン達の状況は変わらないままだ、覚悟を決めて剣を握る手に力をこめるのだが……。


ウィーダ「なっ!」

アルン「えっ!」

ユウ「っ!」


 目まぐるしく状況が変わり続けるその場に突然、フィールドでしか存在しないはずのランダム転移の罠が発動して、ユウ達は別の所へと飛ばされる事になってしまった。



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