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創作ログ クリエイト・オンライン  作者: 仲仁へび
第2章
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第16話 行動方針と元ギルド



 その道のプロもそれなりにびっくりするだろう料理フルコース(アルン提供)を三分の二ほど食べ終えた所で、ウィーダが質問してきた。


ウィーダ「そんでユウ、これからどうするんだ? あと、ライフが減らなくなるやつとかどういう事だよ。そろそろ説明してくれたっていいだろ」


 どうやらダンジョンを抜けたところからずっと待っていたらしい。

 気になって仕方がないと言ったように、催促してくる。


アルン「ちょっとウィーダ、ユウ様にいっぺんに質問しないでよ。ユウ様だったらそれでも、三つでも、四つでも五つでも捌けるだろうけど、落ち着きを身につけなさい野蛮人」

ウィーダ「何だよ、ちょっと気になること言っただけで野蛮人はないだろ」


 さすがに三つも四つも言われたら、処理が追いつかなくなるだろうが、反論は待たれていない様だった。


 アルンとウィーダは「やるの?」「やるか?」みたいに火花を散らしながら、夕食の手を止めている。


 そんな二人に向かってユウは口を開いた。

 普通にケンカの制止するより、別の話題を提供した方が手間がかからない。


ユウ「明日の予定なら決めている。なじみの情報屋にメールを送ってジュリアに会議の提案をした。明日にはトッププレイヤー達が集まって、これからの方針が決まるはずだ。俺達はそこでシステム改ざんの事を話す」

ウィーダ「ふむふむ、まあ詳しい事は明日になるのを待てって感じか。足並みそろえなきゃいけないとこもあるだろうし、あいつらにしか分からない事とかもあるだろうしな」


 納得したような顔で食事を再開するウィーダは、なつかしそうな表情を浮かべて続ける。


ウィーダ「しっかし、ジュリアたちは元気にしてるかな。紫電一閃のメンバーはそれなりにこのゲームから辞めてったって聞いたけど、まだ半分くらいは残ってるんだろ?」

ユウ「ああ」


 ユウ、アルンに次いでそのギルドに入ったウィーダは、実はそれなりにユウ達加入の時期から時間が空いていない。

 同じ思い出を共有している事が多かったので、ユウもつられてなつかしくなってきた。


アルン「紫電一閃かぁ、なつかしいなぁ。ユウ様とあたしと、後から入った馬鹿と、ジュリアと……他にもミルフィとかもいて、賑やかだったな」


 アルンもそんな風に、思い出の回想作業に没頭している。


アルン「有名ギルドを引っ張ってるって話だけど、ジュリアとはよく会いますよねぇ」


 行動方針の次に食卓の話題に上るのは、ユウ達が元所属していたギルド「紫電一閃」についてだ。


 ギルドを立ち上げて初期メンバーが就職やら受験やらで半分ほど止めてしまったので「紫電一閃」自体は今はもう無くなってしまったのだが。残った半分ほどのメンバーはそれぞれ別のギルドを作ったりして、今もこの世界で活動していた。


アルン「他の子も色んな所に散っていっちゃったし、拠点のホームもばらけちゃってる。三年もあればみんな変わっちゃうんだぁ。そうだよねぇ」


 寂しさの気配を滲ませながら、しみじみと考え事をするアルンの脳裏には、このオンライン世界に来続けるある目的が浮かんでいるのだろう。


 ただ気分転換をする、ただ遊ぶ。

 そういって明確な目的意識を持たずにこの世界に来る者とは違って、アルンは達成したい目的があって三年以上もこの世界に訪れ続けていた。


 その内容については、ギルドメンバーであるユウ達の間はすで周知の事実だった。


ウィーダ「何だよ、そんなしょぼくれた顔すんなよ」


 見かねたウィーダが、からかうような言葉をかける。


アルン「しょぼくれてなんかいないわよ。むしろしょぼいのはあんたの頭でしょ?」

ウィーダ「誰の頭がしょぼいんだよ。つーか『しょぼくれた』と『しょぼい』はかなり違うだろ」

アルン「ええそうね、かなり違う。でも連想できちゃう程あんたの頭がひどかったからしょうがないわ」

ウィーダ「何だと!」


 いつものように言い合いを始める二人の言葉を聞きながら、アルンの事はウィーダに任せれば大丈夫だと思う事にした。


 後はやる事をやるだけだ。

 ユウは二人の賑やかしくも喧しい声を聴きながら、今日使ったアイテムを補充しておく算段を付ける事にした。



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