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車いすの使い方

この小品はブログ「Qちゃん 103歳 おでかけですよー」より改稿したものです。

 車椅子の使い方は2つあります。私が押す、と、Qちゃんが押す、です。どちらが押すかについてはルールがあります。


 上り坂と急な下り坂は私が押します。平地と緩やかな下り坂はQちゃんが押します。ただ、Qちゃんの一度に押す距離は大体100m。そのあとは平地でもQちゃんの体力が回復するまで私が押します。この100mですが、アバウトです。実際は、距離というよりQちゃんの様子で決めます。


 Qちゃんが押すときは私が先導します。

 Qちゃんの押し始めは早いです。ぼーっとしていると、車椅子でぶつけられます。わざとではないですが。結構イタイです。Qちゃんはいつも真後ろで押します。止めてほしいのですが……。


 そのうちに遅くなります。ずっと遅くなると「もう替わって」というサインです。そのときには私とQちゃんの距離はかなり離れていることが多いです。

そこで、私は止まり、Qちゃんのほうを見ます。Qちゃんも止まります。これは「ここで交代」というサインです。Qちゃんは嬉しそうな顔をします。するとスピードがあがります。早く私に追いついて、車いすに乗りたいからです。凄くスピードが上がるときは、Qちゃんが私を騙しているときです。

 まだ体力が残っていて辛くはないのに、苦しそうな顔をして、ゆっくり押していたのです。

 Qちゃんはよく騙します。私はよく騙されます。


(ブログ「Qちゃん 103歳 おでかけですよー」より改稿)




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