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1学園長の陰謀

とある朝、目が覚めスマホを見ると10時を過ぎていた。時間を確かめた後もう一眠りしようとした時突然着信音が鳴った。見ると伊藤湊いとうみなとの名前が画面に出ていた。湊は同じ高校に通う幼馴染の同級生だ。面倒臭いなと思いながら電話に出た。

「おっ!やっと電話に出たな。もう学校始まってるぞ早くこいよ。俺たちもう高校3年だぞあと少しで卒業式なのにお前は3年になって授業サボるようになりやがって、お前が学校に行きたくない理由はわかるが電話ぐらい出ろよな。今日も朝一緒に登校しようとしたけど電話に出なかったって春香はるかのやつ、ちょう怒っていたぞ。早くきて謝ったほうがいいぞ。それと親友として助言な今日コンビにで新発売のデザート春香食べたいって言っていたから買ってきたら機嫌も治るかもしれないぞ。じゃー学校で待っているからな。」

そう言って通話が切れた。正直学校には行きたくなかったが今の俺に残った友人と呼べる人は伊藤湊いとうみなと渡辺春香わたなべはるかの二人ぐらいしかいなかった。重い腰をあげ学校に行く準備をした。

準備を終え部屋を出て隣にある部屋を見た。そこには一つ年下の弟、竹虎たけとらの部屋だった。竹虎も同じ高校に通っている。成績優秀で現生徒会長で誰にでも優しく教師からも信頼の厚い学園の人気No.1の生徒だ。幼い頃は仲が良かったが弟が中学3年生になった頃から態度がおかしくなった。そして彼が生徒会長になった後とある事件があり、弟の仲は完全に壊れた。そして親から高校を卒業したら完全に縁を切ることを約束させられた。不安もあるがそれよりも自由になれることが嬉しかった。そう考えながら玄関を出た。

俺佐藤龍司さとうりゅうじは都内の天龍寺学園てんりゅうじがくえんに通う高校3年生だ。

天龍寺学園は全国からあらゆるジャンルでトップクラスの生徒が集まる有名な学園だ。その卒業生にはオリンピックの選手や政治家を多く輩出している。そんな学園には学年関係く総合成績の順位があるそのトップ10入りしたら学園で色々特別な待遇が受けられ学園に通う生徒はトップ10に入るため皆必死だった。

そんな俺はボクシング界最強の高校生や100年に一度の逸材と呼ばれ学園の序列も4位だったが高校3年の時の3連覇がかかったインターハイの時八百長疑惑が持ち上がり出場することができなかった。捏造された証拠が完璧に揃えられていていくらやっていないと言っても誰も信じてくれなかった。しかしその時はプロ入りが確定していて3連覇できなくなったのは悔しかったがまだ希望があった。しかし数日後の夜練習を終えジムから家まで歩いて帰っていると、突然武器を持った数人の男たちから襲撃にあった。その時の襲撃で右腕に障害と右目の失明という怪我を負ったその怪我のせいでプロ入りがなくなり学園でも学園の恥晒しと呼ばれかつて俺の周りにいた友人たちは二人をのぞいていなくなった。なので今に学園に俺の居場所はなくあまり行きたくないが、こんなことがあっても俺のそばにいてくれる湊が学園に来いというなら行かないわけには行かない学園に向かっている途中でコンビニにより頼まれていたスイーツを買い学園に向かった。学園に着くとすぐに授業が始まっていた。今違う意味で学園では有名になっているなので授業の中で教室に入ることはしない。終わるまで屋上で待って入ろうとおもい屋上に向かった。

階段を登り後少しで屋上に着くという時、話し声が聞こえた。俺は隠れながら話を盗み聞きした。

「理事長例の件ありがとうございました。これで憎き兄の人気を落とすことができました。それであの時話した話はほんとなのですか?こことは違う世界にこの学園の生徒を召喚しているという話は?」

「ええほんとですよ数年に一回ここの成績上位10名を異世界に転送しています。優秀なものを集めるためにこの学園は作られました。それにあなたは向こうの世界でとある王国の跡取りなのです。それで今回が最後の転送になります。今日あなた様と他の10人の生徒を転送させたらこの学園の役目は終わりです。今回は十人の枠には入っていないのですが、あなた様の願い渡辺春香を一緒に連れて行きたいとのことなので、聞き入れましたが理由をまだ聞いていませんでしたね」

「理由は単純よ兄の好きな人を目の前で異世界に連れていけばあいつは何もできまい目の前で自分の大切な人を奪われる顔を見たくてね。」

話をしていたのは現生徒会長と理事長だった。変なことを聞いたと思いその場を後にした。

一旦かつて使っていた部室で時間を潰し授業が終わった後教室に向かった。

無事に春香にデザートを渡し終え先ほど聞いたことを湊に話した。

すると湊は難しい顔をした後どこかに電話をした。ちょっと調べたいことがあると言って教室を出て行った。その後放課後まで湊が帰ってくることはなかった。

放課後になり帰る準備をしているとふと眠くなりその場に倒れた。

目が覚めると目の前に生徒会長の弟それにかつて俺も入っていた序列10位以内のメンバーが勢揃いしていた。その中には幼馴染の春香の姿もあったが眠っているようだった。すると部屋全体が光に包まれた時弟が話しかけてきた。

「よう龍司かつては俺はお前のおまけ扱いを受けていたが今ではお前が俺のおまけだしかも俺の方が先に春香先輩を好きだったのにお前はそれを奪ったなのでお前には手が届かないところに行けばいいだけだじゃーなもうお前には何も残らない。」

そういうと光が強くなり光が消えた時、目の前には誰もいなかった。呆然としているとそこに湊がやってきた。

「ちくしょう。遅かったか龍司遅れてすまない。しかしまだ助けることができる。実は龍司お前にはお前が知らない秘密がある。龍司説明したいが今は時間がないとりあえず付いてきてくれ。」

そう言うと湊の家に向かった。家に着き湊の部屋に入ると一人の女性が居た。その女性は現生徒会長の秘書をしていた2年高木彩乃たかぎあやのだった。彩乃とは何度か話をした事はあるがそこまで親しくはなかった。湊とも話している所を一度も見たことがないなのになぜここにいるのか不思議に思っていると突然二人は片膝をついた。

「龍司実はあなたはこことは別の世界のとある王国の王の息子なのです。しかし数十年前にあなたの父である国王はクーデターを起こされ殺されました。しかし息子である。あなた様を逃すために国王は国の秘宝を使いあなた様をこの世界に送ったのです。私とここにいる綾乃もこの世界の人間ではありません。私は王国騎士団団長の息子でこちらの彩乃は執事長の娘です。あなた様が無事にこの世界で生活できるようにと護衛のためにこの世界に送られたのです。」

衝撃的な事実を言われすぐには理解できなかった。幼馴染の湊から突然自分が異世界から来た人間だと言われ信じられなかったが、生徒会長である弟や学園長が謎の光と共に消えた瞬間を目の前で見ている。それよりも一緒に消えた幼馴染の春香のことが心配だった。

「湊説明はこれだけじゃないよな?なぜ学園長と竹虎が春香を異世界に連れ去ったんだ?それに俺はまだ異世界と言われても信じられないのだが?」

「それもそうだよな。詳しいことは今から行く異世界で待っているとある人物から聞いてくれ。俺や彩乃をこの世界に送った人物で王国の建国の時から王国を支えた王国魔導部隊の最高責任者賢者シルフィア様があなた様をお待ちです。シルフィア様が直接あなた様に説明したいとおっしゃっていました。すでに異世界に行くための準備は整っています。それでは早速行きましょう。」

そう言うと湊は水晶を取り出し聞いたことのないと言葉をぶつぶつ呟いた後突然水晶が光出し目を閉じた。光が収まり目を開けると、目の前には森が広がっていた。

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