表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

天を統べ、竜を穿つ!我ゆえに!!

後2話!

ある夜、街の上空を巨大な影が覆った。現れたのは伝説のドラゴン「灼炎のルブルス」。その咆哮は街中に響きわたり、住民たちは次々と家に逃げ込む。




「街にドラゴンが現れたぞ!」


「逃げろ、火を吹くぞ!」




広場に駆けつけた黒刃は、その騒ぎに自信たっぷりに口元をほころばせた。




「ふっ…これは我が力を示す良い機会だ。またやってしまったようだ我ゆえに!」




すると、心配してついてきた紅葉が黒刃を止めようとする。




「本当にドラゴンなんて相手にできるの?」




黒刃はまるで聞いていないかのように胸を張り、ドラゴンに向かって歩き出す。




「貴様、伝説の灼炎のルブルスよ。我が前に跪くがいい…!!」




ドラゴンは彼の存在に気付き、怒ったように頭を持ち上げて彼を睨みつけた。黒刃は堂々とした態度を崩さず、片手を天に向かって高く掲げる。すると――。




天が味方する瞬間




「我が終焉の怒りをうけよ!我ゆえにな!」




偶然にも、真っ暗な夜空にひとつの稲妻が走った。次の瞬間、その稲妻が直撃するようにドラゴンの横に落ち、地面が火花で弾け飛ぶ。驚いたドラゴンは咆哮を上げ、そのまま怯えて大空に逃げ去っていった。




人々が息を呑んで見守る中、黒刃はあたかも自分の力が原因であったかのように、不敵な笑みを浮かべて立ち尽くしていた。




「ふむ…見たか、これが我の“終焉の雷撃”の力。さもありなん、またやってしまったようだ我ゆえに!」




騎士団も住民たちも、驚きと感嘆の声を上げ始める。




「影山黒刃様のおかげでドラゴンが退散したぞ!」


「なんて強力な力なんだ…あの雷は彼が呼び寄せたに違いない!」




黒刃はその称賛の声を受け、満足げに広場を去っていった。





---




紅葉の微笑み




黒刃が去ったあと、紅葉は騎士団の副隊長に小声で話しかけられた。




「いや…あの雷、本当に偶然落ちただけだろう?黒刃殿は何もしていないはずだが…」




紅葉は笑いを堪えながら頷いた。




「うん、でも、本人もみんなも信じてるし、まぁいいんじゃない?」




こうして、街では「影山黒刃が伝説のドラゴンを退けた」という新たな“伝説”が語り継がれることになった。本人も周囲もその“偉業”を信じて疑わないまま、彼の勘違いの英雄譚はさらに厚みを増していくのだった。

今日も今日とて、我ゆえに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ