8年前から戦いは始まっている
時間に余裕が出来たので投稿!
覚醒した【魔王】イデアに勝てるか!?
王都グラスディアではレイス・レイル・神狼リルと、セイルの容姿をした【魔王】イデアが対峙していた。
【魔王】イデアが近づくにつれ、レイス達は後ろに下がり、距離を保っていた。
レイルと神狼リルは【魔王】イデアから発する覇気に当てられ、既に戦意を失っており、レイスは身体が震えながらも何とか戦闘態勢を崩さず【魔王】イデアに集中する。
(あれが【魔王】イデアか……あれでまだ本来の1割程度だとは信じられないな。瀬戸瑠依と《案内人》が【邪神】の力を分散させて封印していなかったら、今よりヤバかったかもしれない。何とかセイルが来るまで持ちこたえないと!)
現状を打開する案を模索するレイス。そんなレイスを余所に【魔王】イデアは気さくに話しかけてきた。
『久しぶりだなレイス。そしてセイメイ。いきなりだがその身体を頂くぞ?《無限円舞曲》再起動!!』
【魔王】イデアの掛け声に身構えたレイスだったが、何秒経っても変化がみられなかった。第一にレイスは【魔王】とは初対面の筈なのに『久しぶり』という発言に違和感を覚えていた。
かくいう【魔王】イデアは焦っていた。8年前に仕込んでいた《無限円舞曲》が発動しないのだ。
本来は解呪に成功したとしても魂に傷が残り、そこから再度発動可能な最凶の呪い技能なのだ。ただ、例外で発動出来ない場合が存在する。例えば別の魂と融合するとか……
『相変わらず詰めが甘いな……セイルが、うちの旦那がそんなへまするか。』
レイスに代わり《案内人》が【魔王】イデアに対し、嘲笑うかのように反論する。
『貴様……自分の魂とレイスの魂を融合させやがったな!?セイルの野郎はレイスを助けたあの時から仕込んでいやがったのか!』
悔しがるイデアは直ぐ気持ちを切り替え、レイスに襲いかかった。本当はレイスの肉体を綺麗な状態で手に入れたかったが、背に腹は変えられない。力ずくで手に入れようと動いたのだ。
単純な戦闘能力なら自分が上なのは明らかであり、楽勝だと思い込んでいた。だが、イデアが見せたこの一瞬の慢心が命取りなるのだから。
ご愛読ありがとうございます。
時々出てくる《無限円舞曲》ですが、これは瀬戸瑠依が開発した最後の技能であり、邪神封印に用いられたという設定になっています。
現在の使用者はセイルと【魔王】、そしてエルフのリーフ王女となっていますが、これには理由があります。
セイルは当然として、【魔王】はイデアから《付与》してもらい習得しています。リーフ王女に関しては世界のシステムである世界樹を取り込んでいるため、無条件で手に入れています。




