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【魔王】vs【錬金王】①

ピキッ……




レイス達がグラスディアへ向かっている頃、グラスディア上空の空間にヒビがはいりだしていた。



まず最初に異変に気が付いたのはレイス率いる騎士団のメンバーだった。この一年《案内人》のトレーニングメニューに取り組んだ結果、全員が戦闘力100万に到達し魔族を単独で討伐する力を手に入れていたのだ。



騎士団は迅速に各事業所へ緊急避難の連絡を開始し、王都全員が避難場所へスムーズに移動をし始めた。これも常日頃からセイルが考案した避難マニュアルを騎士団が率先して住人達と訓練をした成果であり、セイルの人徳によるものだ。



避難開始して10分



避難完了まであと3割のところで空の空間がガラスのように割れ、1人の魔族がゆっくり降りてきた。



騎士団達は降りてきた魔族がとんでもない強さである事も、全員で立ち向かっても時間稼ぎにもならないことも分かりきっていた。だがそれでも誰1人として逃げることはない……



「1年ぶりに地上に来てみれば、ただの人間如きが同胞より強くなっているとはな。やはりあの女の身体を奪い、我の本体の封印を解かねばあるまい。」



地上に降りた魔族……【魔王】イデア。ただ地面に足をつけただけで辺り一面が黒く朽ち果て、近くを飛んでいた鳥達やあらゆる建物が灰のように風で飛ばされていった。


騎士団全員は【魔王】イデアを囲むよいに同じ技能を発動する。《案内人》考案による対魔族陣形だ。



「「「《限界突破(オーバーブースト)》」」」



限界突破(オーバーブースト)》は自分のステータスを極限に高める身体強化系の最上位にあたる技能だ。



【魔王】イデアの戦闘力を優に越える彼らを他所に、イデアは冷静に技能を発動する。



「無駄なことを……我が何故イデアを選んだか分からぬか?」



【魔王】が指を鳴らすと騎士達の《限界突破(オーバーブースト)》が解除された。困惑する彼らを他所に【魔王】は話を続けた。



「イデアは技能《付与(エンチャント)》を持っている唯一の魔族であり、全ての技能の使用権限を握っておる最強の魔王なのだ!!」



技能を解除された騎士達だったが、誰も焦ることはなかった。それをみた【魔王】は苛立ちを覚え騎士達に襲いかかろうとしたが、突如光の弾丸が【魔王】の頬を擦った。



「ちっ……騎士達(デコイ)での引き付けが足らなかったか。しかし、セイル師匠が手を掛けただけはあるな彼らは……あそこまで冷静に立ち回る度胸は俺には無理だ。」



王都から遠く離れた雑木林からこの世界に似合わない長身の銃らしきものを担いだ青年は愚痴をこぼす。額に手ぬぐいを巻き、沢山の《アイテムボックス》をぶら下げた彼はトンカチを取り出し、銃らしきものを叩く。すると、銃から鎧に変わり、彼はそれを身に纏うと一瞬で【魔王】の目の前に現れた。



「あまり俺……いやセイル師匠の弟子達を舐めないでもらいたいな【魔王】。お前がよく知っているはずだが?」



彼は《アイテムボックス》からボウガンを取り出し【魔王】に向ける。一秒も掛からないその手際のよさは技能によるものではない。



彼は特にセイルの教えをきちんと学び、そして理解している。特に『技能を過信せず、己の強さを生かせ』とセイルに言われた彼は、技能を使わずありとあらゆる武器を作り上げ、そしてその武器達を達人レベルまでマスターした努力家でもあった。



【魔王】は思い出した。彼がどこのだれなのかを……前にみた時とは明らかに姿が違っていた為に気が付かなかったのだ。



「貴様……もしやドワーフの【錬金王】ガンテツか?あの牛野郎に何があった?」



「技能を使わなくなったから身体を動かす事が増えたからな。あんたと違って身体を奪って仮初の力を手に入れた屑に言われたくもないわ!」



いつの間にか【魔王】と【錬金王】しかいなくなった王都で戦闘が始まった。騎士達を逃がすため先程の弾丸に幻惑剤を仕込んでいたガンテツは、【魔王】に自分を意識されるために注意を引き付けて騎士達の撤退をサポートしていたのだ。



「さぁ!レイス様が来るまで俺と遊ぼうぜ【魔王】。俺の新作を特と味わいやがれ!!」

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