超新星流星崩壊
援軍にきた不死鳥リヴァはレイスを《鑑定》してため息をつく。明らかに王女が身に付ける戦闘能力の高さにセイルがまたやらかしたのか……っと。
逆にレイスは不死鳥のため息は自分が弱すぎて呆れられていると勘違いしていた。
『何をボサッとしておるのじゃ!はよちこうよらんか!!』
クチバシで強制的に近寄らせられると、レイスを両翼で包み込む。
「な、何をなさるのですか不死鳥様?合体ってそもそもどうすれば!?」
顔を引き攣らせたレイスを他所にリヴァは優しく語りかける。
『なに……小娘はじっとしておれ。合体といっても小娘の容量を大きくするだけのことさ。』
みるみる内に赤い炎が辺り一帯を燃やしつくし、無毒食虫植物は一切近づけないでいた。
それから数秒後に巨大な火柱が上がると、その上空から1人の人間が立っている。
不死鳥の虹色の翼を羽ばたかせ、全身が燃え盛る炎に包まれたレイスだ。無毒食虫植物は一斉に蔦や分身体で攻撃を使用とするが、レイスの半径10mに侵入すると跡形もなく消滅した。
『どうじゃ小娘?今までより効率よく力が使えるじゃろ?じゃがな長くは持たん。はよ倒してしまえ』
レイスの身体の中から不死鳥の声が聞こえる。確かにこのままの状態はまずい……。不死鳥の炎が自身の身体を蝕んでいるのが痛い程感じられた。
「分かりました不死鳥様。一気に決めます!!《超新星流星崩壊》」
レイスの後ろに巨大な魔法陣と共に大小様々な火球が、流星の如く無毒食虫植物に襲いかかる。小さくて直径10mから大きい物で直径100mを越える物が次々を落ちてくる。
本来ならザウル湖のように地中に移動して逃げるのだが、本体であるライトがセイルによって動けない状態なので、真面に喰らう形になってしまった。
結果的に無毒食虫植物約8割を燃やしつくしたが、レイスの身体が限界に達したのか合体は解除され、不死鳥に咥えられながら着地した。
満身創痍なレイスに対して不死鳥リヴァは満足そうにレイスを励ました。
『よくやったわ小娘……いやレイス。後はセイルがやるからお休みなさい。』
こうしてレイス王女の長い戦いは終わった。後に【獣人国を救った勇者レイス】と称えられるのはもう少し先の話だ。




