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挨拶と告白

INグラスディア王城


「こら!みんな休まない!まだ素振り500回終わってないわよ!だらしないわ!!」


「「す、すいません隊長…。」」


王城の中庭ではレイスを筆頭に騎士団の訓練が行われていた。前回の魔人襲撃の際に全く歯が立たなかった事を反省し、《案内人》から特別練習のメニューを貰い訓練している。


レイス以外の騎士達は1割しかメニューをこなせず、無理矢理回復させられながら訓練が行われている。


(セイルは魔人を片手間で倒していた……。私もセイルの傍にいるためにはもっと強くならないと!)


いつもにも増して練習に励むレイスに、遠くからこちらに向かってくる人影が見える。


「姉上~!セイル兄ちゃんが来てるよ~!」


息を切らしながら来たのはレイスの弟のレイル(8)だ。その後方にセイルが小さく手を振っていた。


「ありがとうレイル♪よし今日の訓練は終了にする……解散!!」


レイスは団員達に指示すると、レイルを抱えてセイルに近付いてきた。レイルは人見知りで余り部屋から出ないが、セイルには「姉上の大切な人で英雄」と認識ある為すぐ打ち解けていた。


「どうしたんだセイル?今日は仕事のはずだろ?それにその荷物はいったい?」


「あぁ……フェンリルトに行く用事が出来てね。レイスに挨拶しにきたんだ。しばらく帰れないと思うからな。」


何かを察したレイスは恐る恐る聞いてみた。セイルは元パーティーメンバーから救援の手紙が来たこと話すと、レイスはセイルの前に出て意を決して切り出す。


「セイル……私も連れてってくれ。私はセイルと一緒にいたいのだ。お父様…国王には私から……」


「そうだろうと思って許可貰っといたよ。前の魔人討伐の報酬としてね♪あとレイスの荷物も従者達とレイルが用意してくれたから今から行くぞ!」


そう話すセイルは《アイテムボックス》の1つを固まっているレイス渡す。そのあとレイルの頭を撫でると《技能自動化》を発動する。


『マスター。フェンリルトへ転移を開始します。宜しいですか?』


「頼む《案内人》。フェンリルトから2km離れた場所にレイスと一緒にだ。調整任せる」


『わかりました。《指定転移(ピンポイントワープ)》開始します』


セイルとレイスはフェンリルトへ飛び立つ。この先に待つ地獄をまだ知らない。

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