パーティー解散
「みんな今までありがとう。今日で【ライトニングパープル】は解散する。」
【ライトニングパープル】のリーダーであるエディ(36)から解散の挨拶があった。
始めからみんなで決めていた事だし、それぞれにやりたい事があるので、平和になった今解散する事になった。
そんな中、荷物持ちだった俺セイル(15)は未だにやりたい事が見つかっていなかった。
各メンバーが散り散りになっていく中、エディが笑顔で近寄ってきた。
「お疲れ様セイル。君のお陰で皆無事に新たな人生を歩む事が出来るよ。ありがとう」
『エディさん!そんな事ないですよ。俺に出来る事をやっただけですし……』
「いや。君が居なければ皆死んでいただろう……。そうだ!まだ次の仕事決めてなければ《運び屋》をやってみないか?君にピッタリだと思うぞ?」
《運び屋》かぁ……。
確かに殆どの国に行った事があるし、どこでも1日あれば行けるからいいかも?
『エディさん。俺《運び屋》やります!今までと実質やる事変わらないし、天職かもしれません!!』
「そうだな。君ならば世界一の《運び屋》になれそうだ。またすぐ会えそうだしね。その時は頼むよ」
『ありがとうございます!エディさんもギルドマスターの試験頑張ってください!』
エディに別れを告げたセイルは、王都に向けて走り出す。世界の最果てにある此処から王都までは最低でも1年は掛かる。
エディはセイルの後ろ姿を見ながら、自分の新たな人生を歩き始めた。