部下の下剋上(笑)
はいそこ一日に何話出すんだよとか言わない!
「レオン様、七魔老の一人グルヴェス殿が謀反致しました。どう対処いたしましょうか?」
突然ログマからそんなこと言われた。どうするって…
「今どこいんの?」
「今は…魔王城に向かってますね」
「ふーん…なら放置ね。来たら迎え撃つからログマは仕事してていいよ」
「畏まりました」
久しぶりの謀反だな。魔王になって魔族の指針を平和路線に切り替えた時はかなりの謀反にあったものだ。全て返り討ちだが。懐かしいものだ。あれで徹底的にぶちのめして以降謀反等なかったが、また来たな。…そろそろだな。
バンッ!
玉座の間の扉が勢いよく開かれる。そして一人の老人が入ってきた。
「魔王…残念ですが死んでいただきますぞ」
「よっ久しぶりだな、グルヴェス。元気にしてた?」
「軽すぎでしょう!?謀反に来たのですぞ!」
僕にとってはどうでもいい事だからな。この老人はグルヴェス。七魔老という七人の年老いた魔族の一人。年は食っているが、その力は中々のものだ。今の国一つ軽く滅ぼせるユノといい勝負出来るだろう。魔王軍の序列では僕を除けば五位だ。僕の下に四魔大元帥という幹部がいるので七魔老ではトップの実力を持ってる。ちなみにログマは序列二十四位と低い。これはログマがただの秘書官であり、戦闘要員ではないからだ。序列は戦闘能力で決まるのでログマは自然と低くなる。と言っても二十位代なので強いは強い。ただよく来る勇者にギリギリ負けるくらいの力しかない。
「何故黙っておられるのか!」
煩いぞ、説明中だ静かにしろ。
「さて一応なぜ謀反したのか聞いておこっか」
「貴方が魔王に相応しく無いからですな」
それは分かってる。自覚ありだ。そもそも自分の意思でなったわけじゃない。クソ神のせいで魔王にさせられただけだ。クラスチェンジ出来るが一応なった訳だし、取り敢えず続けてみようくらいにしか思ってない。そんな奴が魔王に相応しい訳がない。…だからといって謀反は許せん、何となく。
「魔王、覚悟!」
勇者かお前は。
グルヴェスは一瞬で僕の目の前まで来ると、持っていた剣を僕の体に突き刺した。ん?ただの剣じゃないな…いやおい聖剣じゃねぇか。魔族が持っていいもんじゃないだろ…
まっ、どうでもいいか。どうせ効かないしね。
「もう終わりでいいの?じゃあこっちから行くよ」
「なっ!?」
拳をグルヴェスへ放つ。幹部である四大魔元帥でも見切れぬ速さの拳がグルヴェスの鳩尾に当たる。瞬間グルヴェスは壁へと突っ込んでいった。煙が晴れるとそこにはグルヴェスが意識を失い倒れていた。
「はい終わりっと」
その言葉を待っていたかのようにログマが入ってきた。
「終わりましたか」
「ああ、悪いけどグルヴェスの手当しといてくれる?僕は部屋に戻る」
部屋で今週のジャンプを読まなくてはいけないのでな。…そうだ、今度ユノ連れて一回地球帰ってみよっかな。
ところ変わってとある城にて…
「グルヴェスが失敗したって?」
「はっ!」
全身真っ黒の男が、角と尻尾を生やし赤い目をした極悪顔の男に跪き報告していた。
「どう致しましょう」
「どうって…まあ暫くは待機だな。くそっ!あのクソ魔王が!何が平和路線だ、巫山戯やがって!」ガシャン!
男は顔を真っ赤にして目の前の机を破壊した。かなりの怒りが溜まっているようだ。
「絶対殺してやるからな、レオン!」
ところ変わって魔王城では…
「あーあいつ怒ってんなぁ…やっぱグルヴェスはアイツがけしかけたか。アイツにもお仕置きしないとな」
真犯人のお仕置きが決定していた。
だるいわァ