魔王と少女勇者天使へグレードアップ
今日何話目だ?まあpixivに出てたの流してるだけだが。
「きさまがまおうだな!」
うわっ…クソ可愛いやんけ!
「ま、まおう!かくご!」
今僕の目の前には十歳ほどの少女がいる。自称勇者らしい。こんな小さい娘にまで勇者やらせるとかイカレてんのか?パルネス潰すよ?
………現在僕に一心不乱に剣を当てようとしてるけど、全部僕の結界に阻まれてる。あっ結界と言っても前のと違って今回は攻撃を止める効果しかないから。
「えいっ!やぁ!えいあ!」
やべ…可愛すぎてつらい、死にそう!
けどこの少女意外にも中々出来るようだ。僕が今張ってる結界は普通の勇者がやれば百回に一回くらいは破れる程度のものだが、この娘は五十回に一回くらいのペースで結界を破ってる。まあすぐに張り直してるが。なるほど…勇者に相応しいいい才能を持っているようだ。もう少し鍛えさせてから来させた方がいんじゃないのか?こんな少女の時から来させるほど切羽詰まってんの?
「えいやっ!…はぁ、はぁ、はぁ…」
流石に疲れたか。やれやれ。
「ほいっ、ジュースだ。少し休憩したらどうだ?」
オレンジジュースを創り出し、少女に渡した。魔王とは思えぬ行動だが、知ったこっちゃない。少女は普通にジュースを受け取り普通に飲み出した。勇者だよね?疑おうよ。まあ何も入れてないけど。
「ぷはぁー、おいしぃーー!ありがとまおう!」
「魔王にお礼言ったぞ…」
勇者としてどうなのこの娘…可愛いからどうでもいっか!
「まおうってやさしいね!ホントにまおうなの?」
「お兄さんは魔王じゃないよ、天使だよ」
大嘘である。けど神のとこ言って交渉(脅迫)すれば天使にクラスチェンジ可能だし、それ以前に力を使えばクラスチェンジなど容易い。
「てんしさま?でもてんしさまはせなかに大っきいツバサがーー」
バサッ!
少女が言葉を言い切る前に背中から三対六翼の立派な純白の翼を出した。というか創った。それを見た少女が目をキラキラさせてる。可愛すぎ。
「わぁぁ!てんしさまのツバサだ!きれーー!!ほんとにてんしさまなんですね!あっ!…」
ん?どした?
「どうかしたのか?」
「てんしさまにけんをむけちゃった…ご、ごめんなざい…ぐすっ…でんじざまってじらなぐて…ぐすん…ごめんなじゃい!」
あー、そゆことね。なんか申し訳ないわ…騙してんのに、やばい胸がズキズキするわ。罪悪感パない。けど泣き顔も悪くないな。
「あーえっと、別にいいよ。魔王だと思ったから剣を向けたんでしょ?ならそれは正しい事だと思うよ。結果的に天使だったけど、それは僕が天使って事を隠してたからで君は悪くないよ」
「ぼんど?」
「うん。だから泣かないで」
「ぐすっ、ゴシゴシ…はいっ!」
笑顔に戻った。よしOK。はー可愛いわぁ…天使みたい。どうせ天使なんて物語にでてくるだけでリアルにはいないんだしこの娘天使でよくね?はいこの娘天使決定ね!僕が決めたんだ。異議は認めん。異議を言ったら…分かってるよね?(ニコッ)
「あっそれからね、僕は今特別なお仕事で魔王としていなくちゃいけないんだ。だから僕が天使って事は誰にも言わないでね?」
「はい!わかりました!」
真っ直ぐな目だなぁ…僕この歳の時こんな透き通った目してたっけ?この娘が特別なの?眩しいぜ…そして天使すぎるぜ( *˙ω˙*)و グッ!
「さあじゃあそろそろ帰ろっか。家族も心配してるだろうしね」
「やだ!てんしさまといっしょにいる!ここでくらす!」ウルウル
「……よし!ここで一緒に暮らそう!」
「はい!」
僕はこの日この世界に来て初めて罪を犯した。少女誘拐という罪を…後悔はしてない。
え?人消したろって?ははっ!あれは正当防衛さ!故に無罪(適当)
はい次いこー